今週の週刊経済誌の中で私が注目したのが週刊東洋経済06.11.18のp.25
「名門商社のファンドがマネーゲーム?」というコラムです。
詳細は実物をご覧頂きたいのですが、ざっくり要点だけ書きますと・・・・・・・・
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①住友商事系の投資子会社「スミショウ・キャピタル・マネジメント」が
ビジネスバンクコンサルティング
アーチストハウスホールディングス
タスコシステム
の転換社債型新株予約権付社債(MSCBではない)の引受け手として登場。
1回の投資額5~10億円。
②でもこの3社は、いずれも問題を抱えており、いわば仕手株。
タスコシステム=債務超過状態。昨秋より投資会社ジェイ・ブリッジ傘下ながら再建難航。
アーディストハウス=今1月買収のスイス企業から僅か半年後32億円の特別損失。
監査法人より、買収費用の半分が
買収先の経営者に対する報酬と指摘されたとか。
ビジネスバンク=取引先との間で訴訟トラブルが相次いで発生しているとか。
アーティストハウスやその関係者が大株主に名前を連ねていると。
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(コメント)
この3社のCB発行リリースを見てみました。
タスコシステムズ(10月6日)
http://www.tascosystem.co.jp/ir/pdf/20061006_1.pdf
(ここもレックス・ホールディングス同様、急成長がアダとなったところ。
あのテンポスバスターズが支援に乗り出したんですね。知らんかった・・・・。)
アーティストハウス(8月1日)
http://www.artisthouse.co.jp/pdf/irnews/3716-060801-CB.pdf
(前後のリリースを見ておりますと、非常勤監査役の辞任、監査法人の交代などなど、
確かに迷走ぎみな経営ぶりが伺えます。)
ビジネスバンク(7月10日)
http://ir.eol.co.jp/EIR/3719?task=download&download_category=tanshin&id=369426&a=b.pdf
「スミショウ・キャピタル・マネジメント」の名前が出てこないなー思っていましたら、ありました。
ビジネスバンクのリリースのP.12「事業の内容」に小さく。
これは邪推の域を出ませんが、
スミショウサイドとしては投資先が投資先だけに自社の名前が表に出さないように
複雑なストラクチャーを用意したのですが、
初めて投資したビジネスバンクの際に、嬉しくてちょこっと関係性を記載しまったのかも知れません。
だとすると忸怩たるものがあるかも。
でも、その記載が無ければ、その投資ファンドのバックグラウンドが一体何だか
さっぱりわからなかったところでして、ある意味、怖い話ではありますね。
ファンドの匿名性を利用したリスク度の高い投資ってのは、住商以外でも多くの事業会社が
やっているかも知れませんね。
かつての特金・ファントラのように・・・・・・・。