いつもご覧下さり誠に有難うございます。
更新が大幅に遅れてすいませんでした。
・・・あと2分早ければ・・・・。
まずは阪急・阪神問題。
両社、見切り発車しましたねー。930円ですか。まぁ、村上ファンドはこの一件で随分と評判を落としましたし、また売却価格の隔たりも縮小しているようなので、引き際ぐらいは「大人の対応」をして欲しいものです。(月並みコメントですいません。)
本日のネタは週刊ダイヤモンド2006.6.3号の特集
「大買収時代 狙う会社 狙われる会社」
・・・・・まぁ、この手の特集はこれまで色んなところが取り上げて
手垢がつきまくっております。
ただ、ここでも例に漏れずいくつかランキングを掲載しているのですが、
分析の視点とか微妙に差別化されている(特にLBO)と思いましたので、
簡単にご紹介。
--------------------------------------------------------------------------
◆対象:上場時価総額500億円から銀行・証券・保険を除く
◆LBOされやすい企業の抽出基準
①企業価値÷EBITDA →11倍以下
数値が小さいと企業価値が過小評価されている可能性あるため。
(企業価値=株式時価総額+有利子負債)
②クロスレバレッジ → 4倍以下
有利子負債が何年分の利益に当たるかを示し、数値が小さいと、
負債の返済年数能力が高いためLBOされるリスクあり。
③FCF(フリーキャッシュフロー)÷売上高 の3期平均 → 2%以上
投資をしてもキャッシュフローを生み出す能力が中期的にあるかを示す。
数値が大きいと、借金返済能力があるためLBOの対象になりやすい。
(フリーキャッシュフロー=営業キャッシュフロー-資本的支出)
④FCF÷売上高 →ボラテリティ(過去3年の標準偏差6%)
キャッシュを安定的に生み出す能力を示す。
数値が小さいほど返済能力が予測しやすい。
◆三角合併されやすい企業の抽出基準
①少数特定者持ち株比率 →50%以上
敵対的な提案でないならば、この比率が高いほど三角合併がまとまる
可能性ありと。
②外国人持ち株比率
これが高ければ、外国企業との株式交換にもアレルギー少ないものとした。
高いほど良い。
③浮動株比率 33.4%以下
これが低ければ低いほど三角合併がまとまる可能性あり。
◆敵対的TOBをかけられやすい企業の抽出基準
①浮動株比率
高ければ高いほど良い。
②少数特定者持ち株比率 →50%以下
この比率が高いほど敵対的TOBに応じる可能性は低い。
◆投資ファンドから狙われやすい企業の抽出基準
①PBR → 3倍以下
②ネットキャッシュ比率 → 高いほど良い
=連結現預金+連結有価証券―連結有利子負債
--------------------------------------------------------------------------
(簡単なコメント)
・で、結果まで書いてしまうと怒られそうなので、現物を書店等で
確認いただければ、と思います。
・結果を見て思ったのは、
LBOランキングでは、2番手コンビニのうち、サークルKサンクスとローソンが
上位にランクイン。
三角合併ランキングでは、イオン系のデベロッパー2社(イオンモール、
ダイヤモンドシティ)、イオンクレジットサービスといったイオンの主力子会社
が名を連ねてますし、ABCマート、ドン・キホーテ、などなど有力専門チェーン
も上位50位の中に数多く入っております。
このように、リストから「小売業」が買収の有力な目玉であることが
確認されますね。
(イオンの場合は、数年前から純粋持株会社構想を掲げているので、
グループ内再編の可能性の方が高いとは思いますけどね)
で、三角合併されやすい会社と敵対的TOBをかけられやすい会社の抽出基準が
ほぼ正反対なので、4つ全てのランキングに顔を出す企業は無いのですが、
3つのリストに名を連ねているのがありました。
サークルKサンクスです。
村上ファンドはすでに唾を付けております。さすがと言うか・・・・・。
ご存知のように、三角合併の解禁は来年5月。
ですが、それ以外の手法は現在でもOK。
物事はこうした机上の計算通りには行かないものですが、
今後の方向性を示す羅針盤としてこうしたリスト、というか考え方には
留意していきましょうか。
・・・・それにしてもコンビニ。既存店売上は冴えないし、改正道路交通法で物流にも少し
影響(コストアップ要因)が出るようですし、株価的に”狙われやすい”状況に
あると、個人的には思います。
以上、本日のネタは・・・・ちょっとオリジナリティ無さ過ぎでしたね。
明日はもう少し工夫します。
サークルKサンクス、確かに色々な指標を見ても割安で、コンビニですからキャッシュフローも潤沢なのですが、ここんところの業績の冴えなさは「どうしてMAコンサルティングが買うんだろう」という感じですね。大手コンビニで一番売上しんどいじゃないんでしょうか。
親会社のユニーが伊藤忠との包括協力(そんな言葉あるのかな)を組んだこともあり、ファミリーマートとのコラボor買収が噂された時期もありますが、そこらへんを狙っているのでしょうかね。
いやぁー、温故知新さん。
一連の決算対応は終わったようですね。
お疲れさまでした。
さすが歴戦のプロによるコメント、
私のダラけた本文を引き締めてくれました。
やはり村上ファンドによる今回の取得に
違和感アリってことですね。
でもおっしゃるように、鉄道業界に続き
小売業再編のきっかけになりそうですね。
引き続きよろしくご支援のほどを・・・。
P.S.おかげさまでライブドア事件から
アクセス数が5倍になりました。
これも温故知新さんの熱いコメントの
賜物と感謝致しております。