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「丸紅とアドバンテッジ、ダイエー株67%取得へ 」に思う

2005-12-27 | 事業再生・M&A
いつもご覧下さり、誠に有難うございます。

また小売関連で大きな動きがありました。
まずは日経記事、続いてコメント
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丸紅とアドバンテッジ、ダイエー株67%取得へ

 ダイエーの支援企業である丸紅と投資ファンドのアドバンテッジパートナーズは、
産業再生機構が保有するダイエーの株式33.4%を2007年3月までにすべて取得する
方針を固めた。
支援2社連合の出資比率は67.7%となる見込み。
西友を傘下に持つ米ウォルマート・ストアーズやイオンがダイエー株の取得に
意欲を見せていたが、実現は困難になる。

 再生機構は資産売却などダイエーが進めているリストラの完了を待って、これに応じる意向だ。 (07:02)
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(コメント)

いずれ産業再生機構の持株は譲渡される予定でしたので、早めにつばを付けておこうと。
確かにこれまでの支援の経緯から見て、いい落ち着きどころだと思いますけど。

では何故、このタイミングで両社がそうしようと判断したのか、考えてみました。

①ミレニアムリテイリングでの野村プリンシパルの稼ぎっぷりを見て、
 早く持株比率上げて、株価を上げて、儲けたい!という欲ボケ。

②12月は冷冬もあって既存店売上は好調のはず。これを自社の実力と勘違い。
 (しかも割引クーポン付けているし)

こんなところでしょうか。

2007年3月に両社で67%取得ですか・・・。しかし、
来年の今ごろは、冷冬の反動減で結構厳しい既存店売上となるおそれあり。
そして、67%取得後の1年後(以降)には消費税増税という、大敵が待ってます。
しかも、同業セブン&アイはGMSに見切りをつけた感すらします。
さらに、これまで書いたように、私は今の経営陣ではダメだと思ってます、

よってこの先、ダイエーはまだまだ修羅場が待っているでしょう。


丸紅は事業会社として引き続き、介護していくのでしょうが、
あとはアドバンテッジパートナーズが、どのタイミングで逃げるか、ですかね。
リストラ効果という名の虚飾の「再生実績」が出ている来年秋あたりで降りるのが、
ベストのような気がしますが。

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