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ドトール・日レス、怒涛の営業利益

2008-04-15 | 会計・株式・財務
 外食大手のドトール・日レスホールディングスが
決算発表及び中計を発表しました。
http://www.dnh.co.jp/ir/pdf/result_080415_dnh.pdf

連結売上高 1,,013億円  ←1月時点の計画1,014億円
営業利益100.04億円 ←         計画   107億円
経常利益104.34億円  ←        計画  112.3億円
純利益54.43億円    ←       計画  59.89億円

ドトールなどは既存店売上が堅調(2月累計でほぼフラット)など
連結売上高はほぼほぼ計画通りでしたが、
営業利益・経常利益は3ヶ月前に発表した見通しから
それぞれ7億円ほど未達。

直近3ヶ月の物価高が収支を大きく圧迫したのだとしますと、
その衝撃度はかなり大きかった、との印象を受けます。


・ ・・・それにしても、計画未達ながら
連結営業利益100.04億円というスリリングな数字を見ますと、

「統合初年度だし、営業利益だけは何としても100億円は死守しよう!」
というマネジメントの無言の“思い“を感じずにはおられません


そして、これは想像の域を脱しませんが
決算作業の中で“怒濤の追い込み”をしたのかもしれませんね
(違っていたらお詫びします。すいません。)

確かに、外食で営業利益100億円稼げる企業ってゼンショーなど
限られてきますから気持ちは分かる。


それはそれとして、
この会社、一口に外食と言っても、いわゆるレストラン、喫茶(ドトール直営)、
そしてドトールフランチャイズへの卸売と、収益源は多様化。
自己資本比率も82.8%、無借金と財務基盤も事業内容を反映して堅い。
月並みですが、デットを活用して思い切った株主還元していけば結構、
投資家さんから評価されるんじゃないでしょうかねぇ。


そう思いつつ、決算とあわせて発表された中期経営計画を見ると・・・・・。 http://www.dnh.co.jp/ir/pdf/press_080415a.pdf

ありがちですが、計画の諸前提が記載されていない、利益計画だけの中計。
こんな状態で「ハイ、そうですか」って信じられますかねぇ?
もうそろそろ、一人歩きさせても恥ずかしくない、説明力のある中計、
出してほしいものですけど。

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