いつもご覧下さり、誠に有難うございます。
本日は週末ということで、少し飲みまして、更新が大幅に遅れてしまいました。
で、まずは毎日新聞の記事。続いてサクッとコメント。
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<アイフル>全店舗対象に業務停止命令 金融庁
金融庁は14日、強引な取り立てをするなど違法行為が相次いでいたとして、
消費者金融大手のアイフルに対して、国内約1900の全店舗を対象に、5月8日
から3日間、貸し出しなど業務の大半を停止する行政処分を出した。
同時に違反行為の行われた北海道、近畿などの5店舗に対しても、貸金業規正法
に基づき同日から20~25日間の業務停止命令を出した。
消費者金融大手に対し全店舗の業務停止を命じるのは初めてで、
異例の厳しい処分になった。
業務停止期間中、利用者の自主的な返済の受け付けはできるが、新規貸し付け、
勧誘、広告、貸出金の回収などはできなくなる。アイフルの福田吉孝社長は会見
し「処分を厳粛に受け止め、おわび申し上げる」と陳謝した。
原因について「成果主義を求め過ぎた」と述べ、店舗の業績を個人のボーナスに
直結させるノルマ至上主義があったことを認めた。
また、福田社長を3カ月30%▽担当取締役5人を同20%▽他の取締役10人を
同10%の減俸処分に、違法な貸し付け業務を行った社員1人を諭旨免職とする
など、21人を処分した。今後2カ月間、広告も自粛する。
ただ、福田社長は自らの進退については
「信頼回復に向け全力を尽くすのも責任のとり方だ」と述べ、辞任を否定した。
違法行為があったのは、諌早店(長崎県諌早市)▽五稜郭店(北海道函館市)
▽コンタクトセンター福岡(福岡市)▽西日本管理センター(滋賀県草津市)
▽新居浜店(愛媛県新居浜市)。 諌早店では、業務を監督する立場にある
貸金業務取扱主任者が、顧客の委任状を偽造し、戸籍謄本などを入手していた。
西日本管理センターでは、顧客の母親に電話で返済を迫るなどしていた。
金融庁は、昨年実施した金融検査や顧客からの苦情で違法行為を把握。
詳細な調査と報告を同社に命じていた。
貸金業者への行政処分は通常、違反店舗だけが対象になる。
しかし、アイフルは全国の複数の店舗で違法行為が発覚。
強引な取り立てを本店が把握できていないなど、社内での法令順守体制に
重大な欠陥があったため、厳しい処分に踏み切った。
金融庁が全店を対象にした業務停止命令を出すのは、昨年11月の事業者向け
貸金業者SFCG(旧商工ファンド)への処分以来
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(コメント)
①アイフル自体の業績への影響ですが、彼らが最も恐れている「風評リスク」の
高まりは避けられないものの、CM自粛2ヶ月、全店営業停止3日間であれば、
極端に業績が落ちることはないのかな?と思います。
これまで高収益を内部留保しておりますので、財務基盤も厚く、すぐにどうこうなる
話ではないでしょう。
②しかし、サラ金大手4社の中で、後発企業ゆえ成長余力があること、信販会社
ライフの事業再生に成功するなどM&A戦略で成果を上げ、株式市場で
最も成長が期待されていたのがアイフルでした。
それゆえ、利益成長=株価のプレッシャーが、残念な事件の遠因となっていた
かもしれません。
4月10日の拙稿
会計士協会 「財務諸表の監査における不正への対応」に思う
http://blog.goo.ne.jp/dancing-ufo/e/2e3ea20e43f1b5064639de5405630c65
の中でご紹介した、「不正リスク要因」でいいますと
(a) 動機・プレッシャー
・市場が飽和、
・投資家などが企業の収益力や継続的な成長について過度又は
非現実的な期待をもっていること
(b) 機会
・ 経営が1人もしくは少数の者により支配され、取締役会や監査役等に
よる監視が不十分、(⇒福田社長のワンマン経営)
(c)姿勢・正当化
・経営者が株価や利益傾向の維持・増大に過剰な関心がある
・経営者が、投資家などに対し、積極的又は非現実的な業績の達成を
確約すること、
がどちらかというと近いのではないでしょうか。
③それにしても、いかにもタイミングが悪すぎる!
いろんなメディアが伝えているように、貸金業の規制見直し議論に
大きな影響を与えそうです。
いわゆるグレーゾーン金利などの規制見直し問題です。
2月22日の拙稿
どーする?! こっちのグレーゾーンにも包囲網?
http://blog.goo.ne.jp/dancing-ufo/e/785eaf2c953ab4641cc841cc10af1ca6
このタイミングでは債務者保護の方に大きく風向きが変わる
=貸金業者にとって大きなダメージとなるおそれが高まってきました。
金融庁の中での見事な連携プレイと言って良いかもしれません。
同業他社のアイフルへの恨み節が聞こえてきそうです。
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あるから恨まれはしないんじゃないでしょうか
訪問を日課にさせていただきます。 これからもコメント楽しみにしています。
私は今回の金融当局によるアイフルの業務停止命令によって、アメリカ資本のサラ金業者達が画策している、韓国のようなサラ金の貸出金利を自由化をさせるために、利息制限法の上限金利を撤廃させようとしている、「自民党のウジ虫共」の動きが静まれば良いと思っています。
ちなみに、この情報源は「山岡俊介の取材メモ」の4月1日の記事です。
URL
http://straydog.way-nifty.com/yamaokashunsuke/2006/week13/index.html
サラ金のCMソングを歌って遊んでいる光景を見るとぞっとします。
サラ金のビジネスモデルには義がありません。
認知証の人への貸付なんか犯罪行為です。
収益の源は収入の無い人への貸付金から得る遅延損害利息です。
グレーゾーンを無くし、ブラックゾーンにして欲しいですね。
サラ金よりひどい、ヤミ金融はたくさんあるでしょうから。
私個人としてはグレーゾーンを無くすのに賛成です。
しかし債務者保護という点で賛成しているのではありません。
法律上、白黒はっきりしている方がお互いにフェアという考えからです。
ビジネスモデルの前提としてグレーゾーンを利用してきた消費者金融の御会社様にはダメージが大きいかもしれませんが、フェアな条件での取引が金融市場を正常化させます。
上限金利が下げられるとヤミ金融業者から借り入れをする人が多くなるとの反論をお見受けしますが、現在の上限金利で借り入れをする時点でその方の家計のファイナンス(変な言い回ししてすいません)は破綻しております。
金融商品は投資であろうと借金であろうと自己責任ですから、グレーゾーンを盾に責任回避ができなくなるの状況は好ましいと考えます。
個人的に身内に多重債務者がいたので、グレーゾーンがなければどちらにも甘えがなくなるという点で良いことだと思います。
伝統的に消費者金融のCMが多いですね。一昔前は、武富士
のダンスを見たいので、ここの”TVだっ来る”をよく見て
いました。
というか番組制作費とかなんとかで、不透明なお金が、このテレビ
局に、流れていましたよね。
利息のグレーゾーンについて、マスコミはあまり報道しません
でした、なにしろスポンサー様が困るから。
これは、公認会計士とか税理士って、企業の決算の見栄えを
よくしてくれたり、個人の税金を安くしてくれたりするから
先生に顧問料はらっているんじゃないか、っていわれる事情と
変わらないかもですね。
それにしても、商法と民法の矛盾だってこれだけでないですね。
長年、国民が戸惑い苦しんでいても、どーせサラ金にいくやつは
投票しないだろう、って国会でも問題を取り上げようとし
なかったような気がします。
結局、マスコミや立法や行政でなく、司法が判断したわけですね。
「一罰百戒」と言えば聞こえは良いですが、「消費者金融業界は金融庁が管轄しますよ」という意思表示なのでしょう。