PS AUDIO Perfect Wave DAC MK2

2025-01-18 00:50:53 | 音響機材/音楽再生

Uさん、こんばんは。

 

同時保有5台中、この機種が最後の紹介となります。

直近の関連記事で数えるとまだ3台目。

 

けれど残りは既にブログで触れているiFi audioのZEN ONEと、CECのDA53ですから、Perfect Wave DAC MK2(以後PWD)を以てお終い、というわけです。

 

このPWD、以前から少し気になっていた機種でした。

DSDを買って少ししたら、程度の良さそうな出物がネットショップに現れて、心(物欲)がぐらつかされます。

 

そして先にDSDを選んでしまったこと後悔しきり。

どうしてもPWDへの思いを断ち切れず、少ししてから追加入手してしまうという悪手を打ちました。

 

既にDSDの音は掴んでいたため、こっちの音が気になり、ショップの方にDSDと音の違いはどうかと尋ねました。

同じPS AUDIO製だから同じようなものだという、当然のような答えが返ってきました。

 

その時、果たして買うべきなのだろうかと疑念が少し湧きます。

でも結局配送の手配をしてもらって店を出ました。

 

 

NuwaveDSDが小さくて薄っぺらい(背が低い)せいもあるのか、PWDはフルサイズ。

大きくて立派です。

 

凸凹の少ない、全体に単調なデザインですから、少しメタボに感じられるぐらい、でっぷりした印象を受けます。

結構な重さもあります。

 

このPWDはオリジナルのPWDをMK2にアップデートしたもので、送られてきた箱の中には、元のオリジナルの基盤も同梱されていました。

 

前面フロントパネルにボタンが一つ。あとは液晶パネルで操作します。

PSAUDIOのマークがそれで、待機復帰用のスイッチとなっています。

 

※スイッチを入れるとマークは青く光ります。

 

液晶パネルの応答性はそれなりに良いのです。しかしボリュームなどは指でやっても面倒なだけで、リモコンを使った方が良いのです。けれど、この機種でもリモコンはほとんど使いませんでした。

 

 

この液晶パネル、使っている間はトラブルがありませんでしたし、表示はカラーで大変美しいのです。とはいえそのうち劣化して焼き付くか、薄くなって見えなくなりそうな感じの代物です。

 

PWDはそれなりの値段です。

しかし、国外製品は得てしてこういったところの品質に頓着しないところがあります。

この液晶パネルの出来を見ているといささか不安になりました。

 

上面のパネルは、DSDと同じように黒色の鏡面仕上げになっており、大変に綺麗です。

背面には大凡考えられる入力端子は付いておりまして、利便性は高いと思います。

 

※珍しいところでは、I2Sが付いており(PS AUDIOが始めたらしい)、HDMIケーブルで、I2S対応機種と接続可能。

 

PWDはデジタルボリュームが付いています。そのままパワーアンプに接続することも出来ます。

 

自分は、逆に固定出力にしてプリアンプに信号を送りたかったのですが、可変を固定に変更することは出来ませんでした。切替スイッチが探せなかっただけかな。

 

デジタルとはいえ、ボリュームを2回通しますから、何となく気分は良くはない。

 

アップサンプリングも出来ます。

所有期間中、この機能は使わずに、PCからのレートそのままで通しました。

 

デジタルフィルターが5~6種類ありました。

切り替えてみましたが、フィルター間でほとんど違いは分かりませんでした。

分からないのは接続しているアンプやスピーカーのせいかな。

 

さて、出音ですけれど、DSDと比べて、音がより精細な感じで細かい音も出、音の拡がりがあります。

低音の方は、DSDの方が出ていた気がします。

 

全体として音質は1ランクか1.5ランクぐらい上の上質なものです。

 

が、冴えた音、ストレートにアキュレートな感じかと言われるとそうでもないような。

そうですね、耳に優しいようにある程度整えられた自然な音?でしょうか。

 

音は冷たくはなく、ほのかなに温かみを感じます。

少しだけホワイトノイズが気になるかな~というところはあります。

 

音の出、パンチ力はあまり感じません。

角の立った音は出しません。PSaudioは皆そうです。

 

品が良く、浮ついたところも無く、落ち着いた音の出です。線は細いです。

クラシックミュージックがあうのかな。

 

 

このDAC、癖やキャラクターはほとんどありません。他社のアンプなどと組み合わせる場合でも、問題は少ないでしょう。

 

でもPWDは同社のPerfect Wave TransporとI2S端子で組み合わせるのが、当たり前ですが一番望ましく、本領が発揮できるはずです。PWDを選ぶなら、PWTも用意した方がもっと良い結果が得られるでしょうね。

 

両者を接続しての音を聴いたことはありませんが、ネットの書き込みを見たり、自宅での音の出具合からそのように感じます。

実際、問題なく普通に音が出ていても、なぜか少し物足りない感じがします。

 

この機器を生かし切れていないような、そんな感じです。

ですから、同社のPWD同志の組み合わせがベストなんだろうと。

 

それとも。

自分のシステムの構成機器が、PWDに比して全体に少しグレードが低かったせいでしょうか。

仕方がないからお前のにも付き合ってやるよと、そんな佇まいでもありました。

 

ではこれで失礼します。

ごきげんよう、さようなら。

 


PS AUDIO Nuwave DSD

2025-01-16 23:37:32 | 音響機材/音楽再生

Uさん、こんばんは。

同時保有5台目中の3機目に触れます。

以前、そうかなり前になりますが、PS AUDIOのDAC Digital link iiiをこのブログで取り上げた際、linkiiiが良かったから、PS AUDIOの別の機種を入手してみたいと書いた記憶があります。

 

link iiiの2世代後の後継機となるNuWave DSDでそれは実現しました。

一つ前の”DAC”とどちらを買うか暫く迷いました。DSD音源は聴かないからです。

 

ボディデザインほぼ同じです。

内部の回路は違うのでしょうが、両機の音質差がそんなにあるとも思えない。

 

値段もDACの方が安いです(中古)。

で、結局DSDを選びましたが、恐らくネット上のレビューなどを読みまくって、少しでも新しいものが良いだろうということで決めたような気がします。

 

 

筐体はLink3より角が取れていますが、同じようなハーフサイズで奥行きが長いものです。

手に取るとずっしりと結構な重さがあり・しっかり中身が詰まっていることを感じさせます。

モノとしてもしっかり造られているおり、所有欲は満足できることでしょう。

 

写真では判りずらいかもしれませんが、トップボードは黒塗りの鏡面のような仕上げになっており大変美しいです。

うかつに運用するとすぐ傷がついてしまうのではないかと心配になってしまうほどです。

 

メインスイッチは、海外製品によくあるとおり背面についています。

RCA端子はどれもきつくて抜き差しが面倒だったような、あれ?これはLink3のときの記憶かもしれない。

 

電源を投入するとフロントパネルのPS AUDIOのマークが青く点灯します。

別に無くても良い機能だと思いますけれど、同社らしさをどこかに出したかったのでしょう。

 

この機器は少し前のものとなるため、いずれの入力経路とも上限は24Bit192khzまでです。

もう少し上の方まで再生できると良かったのですが、実用上、自分の使用環境では問題はありません。

 

なお、Nuwaveは純粋なDACであり、プリ機能やヘッドフォンアンプは付いていません。

また、Iink3のように強制的にアップサンプリングされることもありません。

出音です。

記憶が曖昧ですが、出来るだけ思い出してみましょう。

 

繊細な感じというよりは、全体に薄めの均一な感じ?でもつややかさもあったような、少し表現が難しいです。

結構音は柔らかくほのかな温度感があります。アツアツではありません。

明瞭さは余りなく、少しベールが掛かったような印象を持ちましたが、記憶違いかもしれません。

 

低音はそれなりに出ます。

今まで持っていたどのDACよりも出ました。

 

音が拡がるというよりは、音が伸びる感じだったと思います。

寝起きは良いとも悪いとも言えず、でも少し暖気した方が音が落ち着きます。

 

中高音から低音にかけての音が充実したものになっており、つまりこれはどちらかというとボーカルもの、ポップスやロック向きと言えるかもしれません。

 

で、結論としては、この機器は決して悪くはありませんが、全体に価格なりの音の出という印象を受けます。

かなりグレードを意識して出音を決めたようなところが感じられます。

 

これは別に悪いことでも何でもありません。

クラス別に製品の作り込みをしているだけですから、見合うグレードの機器を組み合わせればよいだけの事です。

 

実際、エントリークラスのマランツのプリメインアンプと組み合わせたら、しっかりNuwaveの良いところが発揮され(DACがアンプよりもグレードが上になっている)、なかなか良い感じでこれはこれで有りでした。

マランツのエントリークラスのアンプは低音がもう少し欲しいものが多いですから、そういった意味でも、Nuwaveの良さが引き出されていました。

 

この後少しして、Nuwaveを保持したまま、同社のPerfectWaveDAC mk2を買うという愚行に走り、散財の極みに至ります。

 

暫くの間、両機を併用し、出音を確かめどちらを残して良いかとあれこれ思案していました。最後はどちらも手放してしまうのですけれど。

 

 

手放した理由ですね。

多分、PerfectWaveに競り負けたんだと思います。

マランツのプリメインアンプが無くなり、あてがう相方も居なくなりました。

 

モノとしては良く出来ているので、手元に残しておいても良かったのですが、音出してなんぼのオーディオですからね。

結局は旅立つことになりました。

 

上記で色々と音のインプレを書きましたが、忘れていることも多くやはり記憶は曖昧でしたね。

当てになるかどうか、さて、というところでしょうか。

 

時間になりました。

ではこれで失礼します。

ごきげんよう、さようなら。


B.M.C PureDAC MK2(1.18更新済み)

2025-01-15 20:06:29 | 音響機材/音楽再生

Uさん、こんばんは。

前回の、Impusoの投稿からまたまた更新間隔が開いてしまいました。

 

出来ればマメに更新したのですが、なかなか難しいものです。

さて、今回もDACです。

 

昨年の春頃、一時期ですが家にDACが5台ありました。

どうしてこうなったのは今となっては思い出せません。

 

そのうち、今でも残っているのは、ZEN ONEだけです。

積極的に残したというよりは、手放したいものから手放したらこれが最後に残ったという体たらく。

本当は、これこそいの一番に手放したい筆頭機器なのですけれど、結果として使い続けることになっています。

 

さて、話を戻しましょう。

前回、Impusoの振り返りをしましたから、その時に使っていた機種の簡単なレビューを残しておこうと思います。

 

最初は、B.M.CのPureDAC Mk2です。

まだあの時、C.E.CのDA53を持っており、カルロス・カンダイアス繋がり(DA53の設計者、B.M.Cの創設者)で、B.M.Cに関心を持っていたところです。

 

DA53は既に記事にしていますので、振り返りは省略します。

B.M.Cに関心を持っているといっても、別にこれと言って、DA53に良かったところもありません。

 

ただ何となく、PureDACはどこかDA53よりは自分の好みの音を出してくれそうな、そんな独自の雰囲気を醸し出しており、予算的にも届きそうな範囲にありましたから、一つ物は試しだと手元に引き寄せて見たのです。

完全バランス駆動というところにも惹かれるところはありました。

 

旧製品のPURE DACは、USB-24bit192㎑まで対応していました。普段は176.4㎑しか設定しませんでしたから、これでも良いのですが、せっかくならと384kHz/32bitに対応するMk2を選ぶことしました。

2024.1.18更新。これは自分の勘違いで、旧製品のPureDACも32bit/384㎑に対応していました。別の機種についての記憶が入り混じっていたようです。

MK2にした理由はすでに記憶から飛んでいますが、恐らく旧機種よりも音質が向上しているというのと、マイナーチェンジ前後で購入額があまり変わらないから新しいものを選んだ程度のことだったのでしょう。

あと、機種名もPURE DACからPureDACに直しました。

 

多少難のある個体(中古)で、価格は抑えめでした。

さて、これが正面からみた絵です。

※PureDACとMk2では外見上の違いがほぼないようで、背面のラベルを見なければ両者の区別がつかないのではないかと思います。

 

フロントに円形の表示パネルがあるのがデザイン上の特徴です。

何となく、この部分だけダン・ダゴスティーノのモメンタムシリーズに似ていて、安っぽい所有欲を満足させてくれます(あちらは超ラグジェアリー機器ですから一生縁はありません)。

 

ですけれど、この真ん中の円筒形の膨らみ、凸凹のせいで、ラックへの収納が少し非効率になりました。機能的に本当に必要なものなのでしょうかね。

 

余り操作上の記憶はありませんが、各ボタンが小さく押しづらかったのと、この円形の表示パネルがやけにギラギラとまぶしかったことは覚えています。

確かディマーは付いていなかったために、この不必要に明るいLEDは受け入れないといけませんでした。

 

表示されているのは、確かボリュームのみで、入力信号でもなく、固定出力使い※の自分では全く不要のインフォメーションであることに苛立ったことは覚えています(可変出力にして簡易プリアンプとしても使えます)。

 

肝心の音質ですが、どなたかのレビューにあったように、中音中心のメリハリのある少し力強い感じの出音です。低音も出なくはありませんが、特徴的ではありません。

 

確かに明るい感じ・瑞々しさ・鮮明さがあるという印象を受けますが(これを設計者が狙っているらしい)、音に広がりがあまり感じられません。

 

どちらかというと鮮鋭度のある、まとまった感じの音です。

これは自分がDACに望んでいるものではありません。

 

通電状態を継続したら音が変わるかと期待してみましたが、出音が変わることはありませんした。

広大なステージを夢見て夢破れたり、です。

 

自分勝手ながら、ここに大変な期待していたのですが(機械の外見からそんな印象を受けていた)、毎度の事、いつものように裏切られました。

別にB.M.Cに約束してもらったわけでもないのですから、まぁ、一方的な恨みつらみをしてもですね。

 

※ラックの下の段にDA53と近いうちにレビューをする予定のNuWaveDSDが見えています。

 

多少金ぴか趣味のところはありますが、モノとしての出来も良く、置いておけば絵になるPure DACですけれど、肝心の音が好みに合わなければ、手元に置いておく理由はありません。

割と短い期間でお別れとなりました。

 

なお、Pure DACは、ヘッドフォンアンプとしての機能も充実しているようです。

ラウドスピーカーでの使用が中心の自分では使うこともありませんで、こちらの方の出音については何もお伝えすることはありません。

 

付属品として、小振りで少し高級そうなスマートな印象のリモコンが付いていました。

直接本体を操作した関係でリモコンには手を触れず終いです。

 

これで、カルロス・カンダイアスとの縁が切れたと思いきや、実は未練がましく、AMP53のことがいまだに気になっています。

 

DA53のみならず、昭和のアニメロボのような痛い顔つきをしたおかしなAMP53にも引き付けられるなんて、自分もかなりおかしな精神になってしまっているのかもしれませんが、それも、鬼才カルロスの魔力なのかもしれません。

 

ではこれで失礼します。

ごきげんよう、さようなら。


North Star Design Impulso

2024-11-16 16:49:19 | 音響機材/音楽再生

Uさん、こんにちは。

久しぶりのログイン・投稿で、パスワードすら忘れかけていました。

 

久しぶりですから、一つ前の投稿がどうなっているか、中身を確認しました。

一字間違っているところを見つけて修正・更新した後の書き込みになります。

 

半月近く振りにアクセスして気が付きましたが、システムの変更があります。

いつの間にか、字体の変更が出来なくなっています(恐らくゴシックのみになった)。

 

以前の書き込みは、全て細明朝体にボールド(太字)でやってきました。

が、今見返すと、全部ボールドのゴシックになっています。

 

字体がぼわぼわ・ゴワゴワして美しさに欠け、見やすくもありません。

せめて太字解除したいところですけれど、全部が全部では手間が掛かり過ぎて諦めるしかありません。

 

なんでしょうか。スマートフォンあたりだと、こちらの方が読みやすいのでしょうか。

兎に角、字体変更が出来ないのは仕方がありません。せめて太字は止めておくことにします。

 

閑話休題。

今回は、DACの話、North Star DesignのImplsoです。

 

 

今は取り扱いを辞めてしまっているようですが、以前はNaspecが代理店をしていたようです。

手に入れたのは、今年の初め、1月頃の事です。

 

まだDAC選びにふらふらと彷徨っていた時、リサイクルショップのウェブサイトで見つけました。

中古品です。

 

同社の古いタイプは中古ネットサイトで見掛けることはありましたけれど、バランス接続が出来てそこそこ新しく、比較的廉価なモデルと言えば、Implsoです。

 

割と近くのお店でしたので、実店舗まで行って購入してきました。

 

North Star Designはデザインが美しく、音色もそれに見合うような美しいものである予感がしていましたから、いつか使ってみたいと思っていました。

 

早速、システムに組み込んで音を出してみました。

...。

 

存外ぼんやりとした音で覇気が無く、今一つな感じです。

お前もそうなのかと肩を落としました。

 

音が前に出て来る感じがしないのです。

ただ鳴るだけの音、N-70Aのときのように、やはりESSは自分に合わないのか。

 

が、ここで終わってしまうのもと少し考え、音を太くするのに効果があった、前段にDDCとしてZENONEを噛ませる方法を試してみます。

 

繋いで音を出すと、調子が変わり、明るくて華やかな良い感じになりました。

良い感じというよりも、正に求めていた音に近い感じ、理想の音に近づいた感じです。

 

音は少しだけ強くなり(ガンガンではないが、過不足ない)、それと同時に元々ある美点(美しい響き)に、音の拡がりが加わって感動もの、それこそ到達点のような音の出方です。

 

これは良いです。

 

が、Implsoを見るとせわしく前面表示パネルがちらついています。

ディマースイッチが無い為、このチラツキがかなり気になります。

 

もともと仕様で大きなデジタル表示が青々と光って消すことが出来ませんから、猶更気になります。

色々試してみましたが、一向に治りません。

 

残念ですが、初期不良としてお店に返しました。

現象を確認して店員さんは引き取ってくれました。

 

だから家にあったのは、たった一日だけです。

割かしオーディオの買い替え・入れ替えを頻繁に行う自分ですが、それでもこれは機器所有の最短記録となりました。

 

Implsoが良かったものですから、上位機種であるSuprimoやExelcioが欲しくなりました。

唯ですね、問題はやはりフロントパネルの大きなデジタル表示。

 

矢張り目立って気になります。どうしてあんなに大きくする必要があって、かつ消すことが出来ないのかが理解できない。

何か理由があるのでしょうか。

 

デジタル目覚まし時計ではないのですからね。

小さい表示か、必要な時にちょっと確認出来ればそれで充分です。

 

暫くSuprimo・Excelsioを狙ってインターネットをにらめっこですが、今はもう熱は冷めました。

現状、全く違う考え方でシステムの再構築を進めているからです。

 

それでも心の何処に両機がどっか引っかかっていることを感じるものですから、煩悩は深いです。

性能はSuprimoの方が良いのかもしれませんが、デザインはボッテリとしたSuprimoよりも薄型ボディのExcelsioの方が良いです。

 

Suprimoは内部がディスクリート構成で、Excelsioの方はOPアンプを使っているらしいです。

音が好みならば、どちらでも良いですね。

 

一度だけ、オークションでExcelsioの方は落札することも出来そうでしたが、どちらにするかで悩んでいた時で見送ってしまいました。

少し後悔が残っています。

 

ということでちょっと愚痴をこぼしてみたところで、今回は終わりとします。

 

それではお元気で。

ごきげんよう、さようなら。


Accuphase C-280L その2

2024-06-08 08:41:31 | 音響機材/音楽再生

Uさん、おはようございます。

C-280Lについてもう一投稿続けましょう。

 

音の質については、ざっくりと前回触れているとおり、濃厚で美麗としか言いようのないものです。

タコ耳で経験値の浅い自分では、他にうまい具合な修辞詞が見つかりませんが、そんな風です。

 

低音は力強く出ていたような気がします。

あの時代のあのクラスでは比較的低音が出るらしいことを知って、この機種を選んでいる面もあります。

 

コンペンセータースイッチは1・2とあり、効果の高い2を選択して音を出しますが、C-202と異なり、元々ある程度低音が出ているせいでしょうか、素の音とそれほどの違いは感じられませんでした。

 

1・2を切り替えても同様です。

コントロールセンターではありませんから、コーンコントロールはありません。

 

PRE30と異なり、フロアノイズは低めでした。

これは良いことですが、一般的にAccuphaseの製品はノイズが少ないですから、良い意味で特筆すべきことではないのかもしれません。

 

また、PRE30のように、ボリューム切り替えが離散的で極小音量が出せないということも無く、スムースに回せるボリュームノブと相まって操作性は大変良いです。

 

アッティネーターはあれば便利に使います。

280Lでは3段階に切り替え、ボリューム位置の適当な調整に活用しました。

 

電源ケーブルは直付け式でありますが、音に不満はありませんから、交換の面倒も無く却って好都合です。

 

発熱がかなりあります。

フロントパネル・ボリュームノブ当たりまで熱くなります。

天板もかなり熱くなります。薄ら記憶ですが、例の基盤焼けの臭いも少し出ていた気がします。

 

調べると、プリアンプなのに消費電力が75wもあります。

小さなパワーアンプ並の高さです。

 

これが、後継機の280Vでは56Wに、290では30Wと次第に省電力になっていきます。

280と280Lだけ抜けて消費電力が大きいようです。

 

筐体がかなり熱を持つこと、特にフロントパネルにまで熱が伝わることについては、不安が残りました。ここまで熱くなる機種に出会ったことが無いからです。

 

整備品ではありますが、どこか故障しているのではないか、あるいは故障はしていなくても、発熱が強くあるということは、部品の劣化が進みやすくないか、という不安です。

 

その時点では、280Lは修理不可となる可能性がある機種ではありませんでしたが、将来のメンテナンスについてなど、余計な心配までしています。

 

尤も早期に手放してしまったのですから、そんな心配はする必要はありませんでした。

ただあの現象は個体差だったのかもしれませんし、今は何とも言えません。

 

280Lでは美麗な音が出てきますが、どうしてもある程度以上に音量が上げられません。

上げていくと、なんだかバランスに欠けた音になりがちです。

 

音質は悪くはないのですが、小さく破綻しているような音の出です。

色々と考えてはみましたが、結局、これは280Lのせいではなく、周りの機器との組み合わせの良くないこと、全体のバランスの悪さが原因があるという結論に至りました。

 

DACやスピーカー、それからパワーアンプは、普及機か中級機で、上級機種であるC-280Lとのバランスが取れていません。そのため、どこかがボトルネックとなっていてそこから音が崩れてしまうようなのです。

 

特にP-11では280Lを支え切れていないように感じました。

だから、Accuphaseのパワーアンプの更新をしようとあれこれ思案したのです。

 

でもどのパワーアンプも自宅環境の設置基準に合わず(ほとんどが重量オーバー)、置き換えは諦めました。

 

そしてシステムの更新を見合わせる代わりに、結局心のどこかで妥協するところのあったC-280Lを手放すことにします。

 

勿論、C-280Lも欲しい機種、音を聴いてみたい機種ではありましたから、導入は間違っていませんでしたが、最終的にはそういう結末に至ります。

出音の限界もそうでしたが、発熱についても引っかかっていた部分です。

 

C-280Lを選ぶ際、一つ前の機種ではあるC-280選択肢もありました。

その方がマーケットの玉も多いですし、価格もこなれていることが多いようです。

 

C-280Lに決めたのは、2アンプ式の本格的なバランスアンプである謳い文句にひかれたからです。

 

PRE30は完全バランスアンプですから、キャノンプラグケーブルを使いたく、そうしますと、どうしても他の機種でもバランスアンプにこだわるようになります。

 

C-280はバランス出力はありますが、入力は全てアンバランスであり、アンプ内部のバランス化するようで、入出力を通してバランス接続にはなりません。

 

C-280LはC-280ほどの情報がインターネット上に無く、導入前の評価は時間が掛かりました。

 

動画などでも出音の感じが今一つ良く分かりません。

捉えた範囲では、C-280LよりC-280の方が音の出が柔らかくて優美であり、こっちの方が良かったかもという気がしないでもありません。

 

C-280Lの全体像は掴みきれないまま導入に踏み切ったことになりますが、このような博打オーディオはいつもの事で、中古品ではやむを得えません。

 

そしてこれがいつもの敗因の根本原因なのですから、いい加減に止めなくてはいけません。

お金さえあれば、キチンと視聴してモノを買うのですが、店先で視聴をしても自宅では上手く鳴らないばあいもあり、一体どうしてよいのか分かりません。

 

少なくとも今回の事でわかったのは、システム全体のバランスをとることが兎に角大事だ、ということです。

 

ネット上では、一点豪華主義も推す声もありますし、押さえるポイント(導入するもの)によっては功を奏する=その一点がシステム全体の音を牽引する=こともあるでしょうが、どちらかというと、何かに足を引っ張られて、その一点の力を引き出せずに終わってしまう可能性が高いのではないでしょうか。

 

どれかを少し背伸びする分には問題がないように思います。

突出して良い性能のものを全体が平凡なシステムに突っ込んでしまうと、却って悪い結果になるような気がします。

 

そういう時は、思い切ってそのものに合わせてシステムの総入れ替えをする意気込みが無いと宜しくないのかもしれません。

 

個人的な経験ではそこには至っておらず、逐次更新を繰り返して失敗を繰り返していますから、大層な言えませんが、ぼんやりとそんなことを考えます。

 

逆に言うと、エントリーモデルで構成されたシステムでも、そうやって全体のバランスが取れていれば、然程違和感の無い音が出て、来てある程度満足できる結果になるのではないかと思います。

 

そうやってオーディオのことは暫く忘れて音楽鑑賞を楽しみ、ある程度時間が経って良い耳が育って来たときに、上級機種への要求が自然に出てきたら機器の更新をすれば良いのでしょう。

そこに至るまでに、システム入れ替えへのお金は十分に溜まっているのではないでしょうか。

 

堪え性の無い自分は、短期間で結果を求めて頻繁に更新を繰り返し、その都度大事なお金を減らし、神経をすり減らし、一体何のために何をしているのかも分からなくなります。

 

オーディオマニアとはかくして、常に上へ上への上昇志向があるものです。

メーカーもショップも、そんなマニアの心情に付け込み、美辞麗句を並びたてては、マニアの物欲を煽り、新製品や上級製品を売り込んで来ます。

 

それにつられるマニアも悪いのですが、我々としては、一度システムをセットアップして落ち着いて来ると、こうすれば音が更によくなるのではないか、これを入れ替えればもっと音が好みのものに近づくのではないかという妄信に、間もなく取りつかれてしまうのですね。

 

自分の場合、懐具合に余裕がありませんから、大胆なことが出来ず、小賢しい入れ替えを繰り返しては、おみくじでいうところの”凶”とか”大凶”の目が出て来るばかりです。

 

ただ、結果が出ないこと、つまり好みの音にならない場合は、機器の入れ替えは已むを得ないことだと考えています。

我々は修行僧ではありませんから、嫌いな出音の滝行と言った苦行を続ける理由はありません。

 

どうにもならない場合の機種の入れ替えですが、その結果が上手くいかないことが多いのが、これまたいかんともしがたい苦しみです。

 

今回も、C-280Lという上位機種を導入することで、(これが全てを支配して)あわよくば最良の音になることを期待しておりましたが、ものの見事に結果は出ませんでした。

 

これなら(何処か特別にアピールすることは無くても)出音にこれといった問題が無かったC-11で良かったのです。

 

ラックから降ろされて、旅立ちを待つ身のC-280L。機器自体に罪はありません。

 

兎に角、音に然程の問題が無ければ、そこに踏みとどまっていることが幸福への近道です。

音に我慢が出来ないとき以外は、背伸びをすることなく、そこで敢えて前に進もうと思わないこと、自戒を込めてもう一度、こう書きつけておきます。

 

マスコミやインターネット上の声に惑わされずに、そして(たとえ製品の価格が安くても恥ずかしがらずに)自らの良いと思った、そう信じた音で、どうぞ前にお進みください。

 

ではこれで失礼します。

良い週末を。

 

ごきげんよう、さようなら。

 

#Accuphase C-280L