【雲の道】
めったに人の行き交わない雲の道で
腕に包帯を巻いた旅人と出会い
同じ宿を目指した。
旅人はかつて詩人であったという。
あなたにもと包帯を分けてくれ
胸に巻いてくれた。
あれから包帯は何度も傷に巻き直した。
傷を負ったものは永い沈黙の術を持つのだと
雲の道を往くたび詩人の言葉を思う。
flake56『雲の道』
めったに人の行き交わない雲の道で
腕に包帯を巻いた旅人と出会い
同じ宿を目指した。
旅人はかつて詩人であったという。
あなたにもと包帯を分けてくれ
胸に巻いてくれた。
あれから包帯は何度も傷に巻き直した。
傷を負ったものは永い沈黙の術を持つのだと
雲の道を往くたび詩人の言葉を思う。
flake56『雲の道』