きみの靴の中の砂

あの『夏の葬列』





 水銀柱は日々高低を繰り返しつつ、行く季節の記録を穏やかに塗り替えていく。
 そして、
 今年もやがてまた山川方夫の、あの『夏の葬列』を読まずには済まない日がやって来るのだ。

 季節の光は、なぜ古い記憶を呼び戻すのだろう、まるでこだまのように...。




【Guy King - Agua De Beber】

 

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