立夏前だというのに夏日が続いた。
仕事が早く済んだ週末、最寄りの駅を降りて家路を急いでいると、やはり仕事帰りなのか、幼馴染みの水口イチ子が歩いているのに気付いて声をかけた。
一緒に帰るのはいつ以来のことか、すぐには思い出せない。
「今日も暑かったけど、あなた、夏はあまり好きじゃなかったよね?」とイチ子。
「うん、でも、自分が好きな季節と過ごし易いと思う季節とは別。確かに暑い夏は苦手だけど、夏休みで学生が街に溢れて、街の景色が若返るのは好きだよ。気持ちも元気になる」
「そうか、そのせいか...、あなた、お酒を飲むと冬は言わないのに、夏だと、急に踊ろうなんて言ったりするもんね」
言われてみれば、それは事実だ。でも、イチ子も夏の方がずっと素敵なのを自分では気付いてないよね ----- それは、気恥ずかしくて、口には出せないけれど...。
【Straight No Chaser / How Deep Is Your Love】
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