きみの靴の中の砂

どうやらわかってきた





 自分の読書傾向に何か特徴的なことがあるだろうかと考えてみた。

 『興味をひく新しい知識について書かれた本だから』だとか『やたら面白そうだから』のように、本好きにとっての普遍的な選択基準を今までたいして重要視してこなかったことに気付く。

 では、どのような条件から本を選んできたか ----- 『自分も書いてみたいと思わせる内容のもので、およそ自分とは異なる文体で書かれた本』を求めていたような気がする。その内容は斬新である必要はなく、いくぶん風変わりで、自分にとって魅力的な文体で書かれてさえいれば、もう、それだけでよかったような気がする。

 読書傾向や蔵書収集に一貫性を欠くわけが、どうやらわかってきた。




The Zombies / Care Of Cell 44


 

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