連休中の晴れた午後、庭の木陰に座り、イタリア製の同じデザインの軽登山靴を三足並べ、久し振りの手入れ。三十年程前に最初の一足を買って以来、その後買い足しつつビブラムソールも取っ替え引っ替え何度も貼り替えて今日に至る —— アスファルト・ジャングルのタウン履きなので、踵の減りは山履きより早い。
大人になってからの出来事の多くが、これら三足のうちのどれかを履いているときのもの —— 記憶の向こうからランダムにやって来る思い出は、どれも短篇映画を観ているよう。
ふと、口をついて出た歌 —— 僕にはとても信じられない、14時すぎのランチカフェ —— 誰の歌だったっけ...。