昨日の雨の中、自転車に乗るのに髪が濡れないようにと被っていたニューヨーク・ヤンキースのキャップをどこかで落としてショゲていると、
「世の中、いいことばかりじゃないわね」とイチ子さんが、この間スタバで早々と買ったシュトーレンのひと切れをかじりながら言う。
ごもっともな意見だ。
イチ子さんは続けて、
「人生、運を掴むチャンスに2勝1敗なら、幸運過ぎてバチが当たるかもね」と変な慰め方をしてくれる。
英語ならフィフティ・フィフティ、日本語なら五分五分の人生で良しとすべしと言うことか —— いやいや、イチ子さんと知り合っただけで、あとはもう全敗の人生でもいいほどなのだが...。