今週末は、なぜか熱を出して活動停止。仕方なく、遊んでいたアンテナアナライザーの測定データをまとめてみる。
遊んでいたと書いたけど相当時間がかかった。
まず、51Ωの抵抗をアナライザーで測ってみる。アナライザーは、優秀なもので51Ωの純抵抗を表示した。
[アナライザーで抵抗を測る]
今回の実験の前準備。
任意長の同軸ケーブルのインピーダンスの最低点を調べてみる。周波数を高低させたけど、ここが最低点だ。
実は、この同軸は5.3m。300/9.565MHz/4 = 7.84m(1/4λの波長)なので同軸の短縮率は0.67ということだ。
短縮率がはっきりわかる。
同軸ケーブルにT型コネクターで、この長さのオープンスタブを取り付けると、9.565MHz近辺の妨害波を除去できる。
[インピーダンスの最低点を探す]
9.565MHzの1/4λ長の同軸に51Ωの抵抗を取り付けてみる。どうなるやら?
まずは、1/4λ近辺。SWR1.04 R=52測定誤差の範囲だ。理論通り、インピーダンス変換が発生してない。
[同軸の先端に50Ω抵抗を取り付けた]
低い周波数でもSWR1.06 R=53と測定誤差の範囲だ。
[周波数を上下に動かしてもSWRはほとんど変わらない]
次に、同軸ケーブルと異なるインピーダンスはどうなる?そこで、33Ω抵抗(計算値SWR1.5)を取り付けて同様の実験を行う。
1/4λの周波数で確認すると・・78Ωだ。1/4λでは、50Ωと異なるインピーダンスはQマッチで利用されているようにインピーダンス変換が起きている。
[9.565MHz付近、つまり1/4λ長では、R=78Ωだ。]
1/2λから1/4λの周波数で確認すると35Ωから78Ωまで変化していった。
[19.174MHz付近、つまり1/2λ長では、R=35Ωだ。]
なんの実験かって?「同軸長が1/2λでないと正しいSWRが測れない」は、上記の実験で確かめられた。
- アンテナインピーダンスが50Ω近い場合、50Ω同軸の長さに関係なくSWRは1.0近傍。
- そうでない場合、同軸ケーブル長で見かけのSWRが変化する。偶然SWR1.0のポイントもある。
ご存知の方も多いと思うけど・・注意してください。