VNAで予備実験を行ったので、次は身近なものを測定してみる。
まずは、メーカー製ダミーロードだ。公称500MHzまでSWR1.15が保証されているが実際にどうだろう。DUT端子へ直付けして計測してみた。
[VNA本体と検証で使ったダミーロード(暗かったので画像にノイズが・・)]
下記のグラフは、水色がSWRとなっている。500MHzまで公称値通りの特性が出ている。500MHzを超えると急激にSWRが悪化していた。
これが30秒以内で計測できるのだから素晴らしい。
これをスミスチャートでみると下記のようになった。
やはり基準抵抗と精度が大きく異なる。目的が違うから当然だ。
『同軸ケーブルの短縮率検証』
いよいよ、コーリニアの検証を開始した。手始めに、同軸の短縮率の検証だ。1/2λの上下へ取り付ける波長整合器で確認してみる。
下記のように最初は長めにカットしておいて、SMAコネクタを取り付けた。
この同軸の反射特性を確認すると
[水色のグラフの位相が0になる点が同調周波数だ]
周波数は、336MHz付近、計算すると短縮率0.67ジャストだ。アナログのアナライザーでは、このようにピタリと計測できない。
それが分かれば、コネクターを含めた長さを、433MHzの1/4λに短縮率を掛けた116mmにカットする。カット後にVNAで再度計測したのが、下図だ。
ほんの少し切りすぎて435MHz近くになった。コーリニアアンテナの帯域幅10MHz程度を考えるとこれで十分だ。
さて、次回は1段コーリニアを計測してみよう。