ありがとうって伝えたくって

「同軸コリニアアンテナ研究会」でgoogle検索するとHPをご覧いただけます。研究成果がまとめてあります。

JUMATRX2を修理した。

2018年05月27日 10時05分14秒 | JUMA(TRX2,PA100)

JUMA TRX2を完成させた後もRF_Filter部が不安定であり28MHz帯は動作していなかった。

リレーの保護回路もなぜか一部焼損・・どうも基板?に根本的な不具合があったとしか考えられなかった。

【子基板を載せたRF Filterボード(左下)】

しかしTRX2シリーズはキットの販売から10年以上経過している。

また販売元の『RFdevice Ky』ではTRX2シリーズは2017年初からSOLD OUT状態で保守部品が残っている可能性はあるのか?

ダメ元で『RFdevice Ky』へ問い合わせてみると・・

Thank you.
RFfilter board for TRX2a, including all components is available for 60euro.
Shipping 10euro. Total 70euro.

との返信を貰った。RF_Filter部を交換しても不具合が解消する保証はないが・・購入した。

ご覧の通り基板は本来の姿に戻った。コイルは不良のRF_Filter部から移植した。

果たして結果は?

何事もなかったように電源が入りバンド毎にリレーの切換え音が聞こえた。

アンテナを繋ぐと無事に交信が聞こえて来た。どのバンドも問題がなさそうで以前のトラブルが嘘のようだ。

【基板交換後、調整中のTRX2】

やっと正常動作となったようだ。ここに至るまで完成してから9ヶ月もかかった。

これで安心して使用出来そうだ。

 


JUMA TRX2完成です。

2017年08月09日 22時58分42秒 | JUMA(TRX2,PA100)

表題に完成と書いたけれど実は平坦な道ではなかった。

①LPF/BPFがまだ一部周波数で動作していない。

②SSBの調整が終わっていない。

最初に手がけたのは①だ。

74HC595が動作しているのでやはりFST3253の片方を疑う。

更にBPFへのパターン切れも疑った。FST3253を取り外して再度74HC595の動作を確認したが問題なし。

BPFのパターンの接続をテスターで確認。これも問題なし。やはりFST3253の故障しか考えられない。

交換してBPF/LPFを確認すると回路図通りに動作していた。これで製作当初からあった問題を解決出来た。

しかしBPF/LPF回路のだけでFST3253を5回取り換えた。取り扱いに気を付ける必要があるのか?不思議だ。

【各バンドの送信チェック】

まずはCWから。見事に1.9-28MHzの全てで送信出来た。移動運用でのメインバンドでは・・

【7MHz】

【10MHz】

【ハイバンドも確認したが実にフラットな特性だ、28MHz】

その後、再調整すると10%ほど出力が上昇し全てのバンドで10W以上一番出力が大きい10MHzで14Wだった。

【②SSBの調整】

これでSSBの調整だけか!とマイクを差し込んでLSBに切り替えPTTを押した。

しかしパワーは0Wのまま、電流もアイドリング状態だ?

オシロでMIC信号を追うと増幅されPlyphaseに到達しFST3253まで確実に届いている。

FST3253のチップセレクト信号も問題なし。CWの送信が出来ているのでICの問題はなさそうだ。

TX,SSB,SSB_TX*のロジックを確認するが問題なし。

FST3253のSSB回路側ハンダ付けをやり直すが変わらず。まさか片側が壊れている??

仕方ないのでFST3253を外し交換した。

交換後恐る恐るPTTを押して声を出すとパワーメータが反応して1.2Wと表示。電流も1Aでている。SSB調整VRを回すと出力が10W近くまで上がった。

【お決まりのチェック】

かつて送信機の不良に気付かずに汚い電波を出した経験から送信波のチェックだ。

どのバンドも殆ど変わらずだった。50kHz内で40dB以上確保できている。

【50kHzの帯域幅】

帯域をせばめてチェックすると、

【10kHzの帯域幅】

非常に綺麗な電波で安心して電波を出せそうだ。

(調整に苦労するmcHFとは大きな違いだ)

Plyphaseはキット付属の5%キャパシタから1%の物に取り換えた効果があったか?

【まとめ】

●はんだ付け不良が殆どだった。(しかし確認、手直しは比較的簡単)

●やっかいだったのはFST3253の不良だった。今回色んな場所のFST3253を8回交換した。

(マウサー等から購入したので結構コストをかけた)

片側のマルチプレクサだけが壊れることが2回ありデバッグで挫折しそうになった。

キット販売から10年たった今年購入したので経年または保存状態によるデバイス不良が多かったのかもしれない。

私の取り扱いかも。

(FST3253とIGF1510G)

●AM波も綺麗に受信出来る。プリアンプが付いてないので最新鋭機ほど感度が良くないかも。

●これでJUMA PA100とセットで固定局が開局出来るか?がもう一台持ってないと移動運用できないぞーー?どうする。

【PA100は大型ヒートシンク込みでもTRX2よりも奥行きが短い。重さはほぼ同じ。LCDの色が思いのほか違った。】

【最後に】

JUMA TRX2は10年前に設計されているので最新鋭機と比して機能的に劣る点は多い。

今では珍しいPSN方式の送受信機で一台持っている価値はありそう。

FT817よりは重たいが消費電流が殆ど変わらず出力が10W以上になるのは嬉しい。

817は山岳移動用、JUMAは平地や島移動用として使い分ける予定。場合によっては山岳移動でも使う予定。

もう一台購入したいと考えているが・・・


どうしてこうなる?JUMA TRX2

2017年08月06日 17時13分45秒 | JUMA(TRX2,PA100)

順調に出来上がった?TRX2だけど送信回路調整前に突然何も聞こえなくなった。

手元にはJUMA SHOPから届いた終段の交換部品IRF1510Gがある。

TRX2を確認するとバンド切り替え時のLPFのリレー音が聞こえなくなっている。LPF/BPF問題の再燃である。

LPF/BPFはシリアルバスによってバンドデータを受け取り74HC595がラッチする。そのデータに応じてFST5356でBPF/LPFが選択される仕組みだ。

これが動作しなくなったという事だ。クロック、データ、ラッチ信号は74HC595へ到達していた。

[バンドデータとラッチ信号]

しかし関係する4つのICは接続されていてどれが原因かがさっぱり分からない。

BPFに繋がるFST3523は、前回のトラブルで2つとも交換したばかりなので74HC595を取り替えてみた。しかし動作しない!

そこで74HC595を子基板に載せてFST3253と回路を切れる形でチェックをした。

すると595自体は動作していることが確認できた。

例えば7MHzならばバンドデータは101となっているし、28MHzならば111だった。

10MHzは010、これは変だがそれ以外は正しかった。

また、FST3523が壊れた?信じられない気持ちで再交換した。すると元通り受信できるようになった。

ここまでにFST3253を4個取り替えた。どうして壊れる?

【送信部の調整】

交換部品のIRF1510Gを取り付け、いよいよBIAS調整だ。最初にドライバーAMPの電流を片側0.03Aへ調整する。合計で0.06Aだ。

次にIRF1510GのBIASを片側0.1Aに合わせいよいよCWモードにしてPTTを押す。

電流は0.2Aのまま。全くパワーも出ていない。

①送信回路スイッチのFST3253の出力をオシロで確認。

→問題なし。

②PA部のC35には入力信号が届いている。

③FST3253出力から信号が出てない。

→原因は色々考えられるので一旦ATTの回路をスルーさせてドライバー回路に接続。

④ドライバーIRFR110から出力が出てきた!

→なのにパワーが出ない

⑤再度、BAIS調整。

⑥PTTを押すと出力出ないのにOverCurrentエラーとなる

→3.5Aと出ている??センサー回路を疑うとセンサー回路のR14の片側が未ハンダだ。

ハンダ付けをやり直してPTTを押すと・・またまたOverCurrentエラー

⑦仕方ないので安定化電源にバッテリーアナライザーを接続し正確な電流を計測する

→PTTを押しても3.5Aも流れていない!0.75Aだ。ソース側の電流検知用抵抗0.22Ωのハンダ付け不良か?部品の取り違えか?

→問題なし。一応ソース側とGNDの抵抗値を確認すると20kΩだ。ありえない。0.22Ωで接続されているので0Ωに限りなく近いはず。

取り外してみると抵抗値は22kだ。どうして?????R220と書いてある。結局0.22Ω4個中3個の抵抗値が違っていた。(表記は0.22なのにな)

→これで3.5Aと誤検知される意味がわかった。とするとBAIS調整が無意味だったことを悟る。

→0.22ΩのSMDは特殊なのですぐには手にいらないのでリード部品で代替した。

[青の丸が子基板にした595とリード部品の0.22Ω1W]

⑧これでPTTを押してダメならお手上げ?と思ったがパワー表示で1.6Wと表示された。ダミーロードをつけてあるのでSWRは1.0だ。

⑨キャリア調整を行うと出力が上がっていく。7MHzで5Wに合わせると3.5MHzでは6W程度出る。

折りしも開催されているフィールドデーの交信を聞くと7エリアが強力に入感していた。

また、AM放送も綺麗に入っていた。

(といっても短いアルミ線を取り付けただけ)

[仕上げに向けて]

基本的にリグとしての調整方法と動作は確認できた。今後は子基板を元に戻す、0.22Ωの抵抗の処置。PA部のFST3253の動作確認を行い最終調整を実施予定だ。

それにしても

●FST3253は最初から壊れていたのか?壊したのか?別の原因かもしれない。

●0.22Ωの抵抗は焼損したのか?しかし結果的にバイアスはかかってなかったから考えにくい?

夏休み中には完了すると思うが・・・


TRX2、ついに完成!?

2017年07月20日 12時48分01秒 | JUMA(TRX2,PA100)

製作していたJUMA TRX2。ボードへの部品実装が終了しケースに組み込んだ。

組込みにはフラットケーブルが必要だが、JUMA PA100では調整中にフラットケーブルが突然のショートで配線が焼損した・・という嫌な思い出が。

なのでフラットケーブルの製作はより慎重に行い前回よりは手際よく出来た。いよいよスイッチON。無事に液晶が表示された??(事前確認済みなので当然か!)

しかし、全く音すら聞こえないので改めてチェックした。

[チェック中のJUMA TRX2、コネクタ基板のケーブルを外している]

Ⅰ.音が出ない

ルーフィングフィルターのオペアンプの電源ピンにハンダが乗ってなかった。

⇒ハンダ付けすると音声(ノイズ)がスピーカから出るようになった。AFゲインも動作した。

Ⅱ.RF Filter基板のLPF及びBPFが動作しない。

目視チェックするとシフトレジスタ74595の電源ピンと出力ピンがハンダブリッジ!さらに次段の入力ピンへ接続されていた。

⇒念のため関係するHC595と4028を取り替えたが動作せず。SPIバス関連の回路のショートか?こりゃ回路が多すぎて難しい。

Ⅲ.受信出来ない

メイン基板のRX MIXERでLO-BとTXのピンがこれもハンダショートしていた。これでは受信できない。

それ以外にもSOPで3ヶ所、3端子でも2ヶ所の未ハンダを発見した。

接触しているのか動作は問題ないようだが不安定な動作をする可能性がありきっちりハンダを乗せる。

Ⅳ.RS232C通信が不安定。

DSPIC30F6014でハンダ付けの怪しいピンを再度ハンダ付け。結果、通信が安定した。もしやと思いRFfilter基板のBPF.LPFを確認すると動作していた。

『原因判明に時間がかかったもの』

Ⅴ.Sメータが振れない。

Sメータの回路部品のハンダ付けをチェックするも未ハンダなし。信号を加えるとSメータ回路に規定電圧が出ている?

DDS基板のSメータ回路及びDSPIC30F6014のピンのハンダ付けも問題ない。さっぱりわからず。

まさかと思いつつフラットケーブルの8番ピンの接続を確認すると導通なし。なんでや?

とりあえずジャンパーでしのぐ。

Ⅵ.Phoneジャックにヘッドフォーンを挿すとCWモードで送信状態になる

これが一番難航した。

回路図では回路的に全く関連が無い。気になるのはメイン基板からジャックの実装されているコネクタ基板までがフラットケーブルで接続されていること。

そしてフラットケーブルで隣接する2,3番ピンだ。そこで2,3番ピンのショートを調べる。問題なし。

メイン基板側のコネクタ部でスピーカを接続すると現象は起こらない。やはりコネクタ基板か?

コネクタ基板のKEY入力の抵抗を外すと現象は出ない。ん?コネクタ?コネクタ2,3番ピンをテスターで調べるとショートしている?

コネクタの部品がショート??は考えられないが・・現実だ。

Ⅶ.完成直前に突然また音声が出なくなった。

AF回路はDDS基板のVRで出力調整がされている。これが同じコネクタを通ってメイン基板に戻る。

このコネクタはと同じコネクタだったので断線と考えフラットケーブルを作り直す。

音声もSメータも回復。2ヶ所も断線か?

『まとめ』

一つのトラブルに対し限られた時間で色々な原因を考えたので調査・解決に1-2日間かかった。

多くのトラブルはあったが結果的には【ハンダ付け不良】とまたまた【フラットケーブルの配線(今回は断線)】がすべての原因だった。

おかげで回路図を端から端まで確認出来てある程度理解できた。

ここで最終ファームの導入を行う。サードパーティ製?V3.00。短いアンテナを繋ぐとAM放送が聞こえた。

『最終調整』

 受信部が完成したのでいよいよPA段の調整だ。調整はドライバー、次にパワーMOSのバイアス調整を行う。

ドライバー段は1個当たりバイアス電流を0.01Aへ多回転VRで調整。VRを回すとピタリと調整できる。実によくできている。

パワーMOS1個当たりバイアス電流を0.1Aへ調整。しかしここでトラブルが片側のバイアス電流が0Aのまま。

MOSを調べるとD-Sがショートしていた。フィンランドの販売元へ連絡すると

I can send IRF510G by letter for you.
Let me know address.

At this moment TRX2a is out of stock, it may take approx. 4 week until shop again.
I apologise this inconvenience.

との回答があった。部品が届くまで受信部のAGC・キャリア調整を実施する予定。


JUMA TRX2、基板製作完了!!しかし・・

2017年07月09日 11時11分00秒 | JUMA(TRX2,PA100)

コツコツ、ハンダ付けを行ってきたが・・はんだ付けだけはほぼ完成した。残るはコネクタ基板と送信側POLYPHASEとなった。

送信側POLYPHASEにはコストがかかるが1%のキャパシタをマウサーに発注した。

虫眼鏡で外観チェックしたがはんだ付け忘れを1基板で数か所は発見した。その上、お決まりのIC逆付けも2か所発見。

一番注意のだが1番ピンマークや文字が薄くて年寄り?には厳しいものが多く、読み違いが発生する。

SOPで上下を入れ替えたが大丈夫か??は心配。

ハンダ付けが完成したとはいえ組み立ててみるとあちこち動作しなかったりするので・・

仕上がりには時間がかかるだろうな。


JUMA TRX2のDDS基板完成

2017年07月06日 12時16分00秒 | JUMA(TRX2,PA100)

ボツボツ製作していたDDS基板が完成した。

SSOP部品も2カ所あるがこれは無事にはんだ付け終了。それよりもDDS基板では2端子チップがJIS2012サイズなので実はこれが大変だった。

大変なのはハンダ付けではない、チップを【爪楊枝】で押さえてハンダ付けをするが不均等に力かけると滑って飛んでいってしまう。

集中してハンダ付けの実施だ。特に背の高い部品はより危ない。その上、くしゃみや咳も厳禁だ!!

結局色々な理由で3個ほど部品を飛ばしてしまい・・

探すと見つからないけど諦めると忘れた頃に見つかる。一個は翌日カーペットの下で発見とか・・とりあえず全て回収できたのは幸い。

半田付けを終えFrontPanelを取り付ける。スイッチが微妙に傾ていてFrontPanelに素直に入らない。

スイッチを穴位置に僅かに傾けパネルを取り付けた。

液晶は高さ3mmのスペーサを入れて固定しワイヤーを半田付け。次につまみを取り付けてユニット完成となった。

DDS基板はJ3コネクタに電源を供給してデバッグ出来る構成だ。

電源とGNDのショートが無いかだけは確認し電源スイッチをONにした。

素晴らしい!JUMA PA100とは違いいきなり動作だ。自分のチップ部品のハンダ付け能力もかなり向上か??

試しに各ツマミとボタンを押してみる??

CW SPEEDとAF GAINの動作確認はここでは出来ない。なので各ボタンの動作を確認した。

『DISPLAY』

ボタンを押すとPWR→SWR→VOLTAGE→CURRENTと表示がされた。問題なし。

『DISPLAY』長押し

サービスモードに入った。問題なし。

『MODE』

ボタンを押しても反応なし。プルアップ抵抗及びICピンのハンダ付けには問題なさそう。保留。

『FILTER』

WIDE→MID→NARと設定が変わった。

『RIT』

RITを押してRITツマミを回すと±1KHzで変化した。問題なし。

『VFO』

なんとVFOAからVFOLまで設定されていた。各バンドをC-Lに設定しVFOA,VFOBはスプリット等で使用するのか?

『VFO』長押し

VFOA=VFOBとなるはずだが?保留。

『FAST,VFAST』

周波数ダイアルを回すが周波数が動かない。電源を切って確認するとエンコーダのピンの一部がはんだ付けされていなかった。

ハンダ付けをやり直すと無事に周波数表示が動く。VFASTでは1KHz単位で周波数を動かせる。問題なし。

以上でDDS基板のデバッグ終了。エンコーダのハンダ付け忘れ一カ所のみだった。

但しMODEボタンが反応しないのは別途調査予定。

さて、次のボードの製作開始だ。


はんだごて

2017年07月04日 11時50分14秒 | JUMA(TRX2,PA100)

最近愛用しているはんだごて「HAKKO FX-600」が調子が悪く、かつて使っていた(2000円ちょいの)はんだごてを取り出してチップ部品のハンダ付けを行うことにした。

最近はJIS規格の1608サイズ以上、またはSOP/SSOPならば気楽にはんだ付けが出来るようになったのだが、元のはんだごてではどうも上手く出来ないのだ。

【上がHAKKOの温調はんだごて】


元のはんだごては、半田が溶けるのは早い。しかし基板上のパッドやランドへのハンダの乗りが一瞬遅れるのだ。

また、2本使いで2端子チップ部品を外す際も同様で温調はんだごては瞬時にハンダが外れるが・・これも遅れる。

つまり、安いはんだごては熱容量が小さいのだ。

ハンダを溶かすとこて先の温度が下がる、回復まで時間がかかる。それが一瞬(でもないか)の遅れに感じる。

やはり温調はんだごてを手に入れて正解だった。

1-2秒のタイムラグだが・・チップ部品を1000点も半田付けすると『タイムロス』と『ストレス軽減』になる。

半田付けの腕のまえに道具も良いものを使って下さい。但し、これは基板への部品はんだ付けの話です。

(温調はんだごては不具合を直して快適に使っています。)


今更ながらJUMA TRX2の製作開始!

2017年06月27日 00時59分00秒 | JUMA(TRX2,PA100)

JUMA-PAと揃えると統一感があって良いかな?とJUMA TRX2は今年5月に購入した

そもそもJUMAのALL BANDは2007年末に出荷されているので、10年前に設計されたRigだ。

当時はElecraftのK2等を製作していた頃でQRPリグに興味がありJUMAの存在は知っていた。

しかしチップ部品・・しかも狭ピッチのSSOP等が使われていて絶対に自分には製作できないと諦めた。

今になって思えば、まだ老眼の兆候もなかったあの頃に製作していれば良かったと思うが当時は仕事が忙しく新しい技能習得へのチャレンジは難しかっただろう。

JUMA TRX2の概要は下記の通り。

General

JUMA TRX2A is a high dynamic range transceiver for SSB and CW,
using the quadrature sampling technique for demodulation and modulation with the low noise phasing method.
JUMA TRX2A includes a DDS controlled VFO for a good frequency stability and signal purity.
An internal microcontroller is controlling all functions of the transceiver.
 
Features
All ham bands 160m-10m including WARC bands, RX 100-30 MHz
Transmit modes LSB, USB, CW and TUNE
Output RF power 10 W
RF output, SWR, voltage and PA current displays in LCD
Built in keyer: Dot priority, Iambic A, Iambic B and straight modes
Good clickless CW keying with adaptive release time
Three filters: Wide, Medium and Narrow with a good shape factor
The filters are user adjustable, see the diagram here.
Outstanding dynamic range and good sensitivity
Excellent AGC with slow and fast modes
First-class optical VFO encoder with 480 steps per revolution
7 digit frequency display with 10Hz display resolution
Three selectable VFO tuning speeds Slow/Fast/Very Fast
VFO lock feature
RIT and XIT (long push)
with own tuning knob
Graphical S-meter range S1...S9+40 dBm
Non volatile memory for VFOs, modes, settings and calibration

製作する基板は、

DDS board, MAIN board, All BAND PA board, RF filter board,POLYPASE board x2(送受用), AF filter board, CONNECTOR board

の8基板。中でも難関はDDS boardだ。チップ部品が2015サイズ、dsPIC等SSOPの実装が控えており部品点数もMAIN boardに次いで多い。

なのでこの基板の実装から始めた。まずはL(コイル)及びR(抵抗)を全て実装した。

仕事の空き時間を使ってコツコツチップ部品を取り付けていく予定。

作業を始めると思いの外、早く終わるかも。

ところでmcHFのLCDはまだ届いておらず、修理は週末か?と思ったが今週は遠征して??6&Downコンテストに参加予定でお預けだ。


JUMA_PA100の電流値を校正しました。

2017年04月14日 07時59分25秒 | JUMA(TRX2,PA100)

さて課題とだったJUMA PA100のビルドインされている電流計を手持ちのアナライザーを使い校正しました。

JUMA PAでは電源ボタンを長押しすることでビルドインされているメーターの感度調整が可能です。

ある程度パワーを出してアナライザーの電流値と合致するように感度を変えました。15%程度大きく表示されていましたので正しく調整しました。

いよいよ最大出力時の電流を計測します。電源電圧は中華製スイッチングレギュレータなので電圧は12.8Vです。

まず最大パワーの出る3.5MHzです。

下に置いてある終端電力計とピタリと一致しています。160Wです。写真を撮り忘れましたが電流は16.5Aでした。

次に7MHzで確認です。

最大出力137.8W(これも終端電力計と一致)。この時の電流は

15.6Aでした。

前回の出力特性の確認ではハイバンドは出力が低下していた?なのでハイバンドを調べます。

21MHzでは

最大出力120.9W。この時電流は11.9Aです。

最後に28MHzでは、最大出力85Wで電流値は10.9Aでした。

以上が計測結果です。ビルドインの電流計はアナライザーと1%程度の誤差はありますがリニアリティが優れていて良く出来ています。

定格には

- Typical peak current 16 A, overcurrent protection at 24 A

と書かれており、計測結果も一致しています。

電流計の校正後はCURRエラーも出なくなりました。

メーカ製の100Wリグでも最大電流が20Aですから効率の良いパワーアンプです。

私が購入後OUT OF STOCKとなり、復活していません。価格も安かったので予備機としてもう一台欲しいのですが・・


JUMA PA100の出力特性を計測

2017年04月09日 19時38分43秒 | JUMA(TRX2,PA100)

出来上がったJUMA PA100の出力特性を計測してみた。

JUMAにはパワーメータが実装されているが作りっぱなしでは精度も心もとない。

そこで無線機の保証認定時に使用しているクラニシWD-2011で確認した。

当初は1W入力で内蔵メータでは40W以上、2Wで90Wを表示していたが、WD-2011で計測すると半分の20W程度と40W程度だった。

そこで内蔵メータをWD-2011とほぼ一致するように調整した。内蔵メータは10W以下では10-20%出力が小さく表示されるが、それを超えるとWD-2011の読みと同じとなった。

今回、入力も出力もWD-2011を使用して電力を計測した。結果は下記の通りとなった。

入力側に使用したのはKX-3で周波数帯によっては特定の出力に設定できないバンドもあった。

また、送信時に出力が少しふらつくこともあった。

このグラフから分かることは

●3.5MHz→7MHz・・・28MHzとハイバンドで効率が落ちてくる

●各バンド入力が6Wまではほぼ直線的に出力が増加、6Wを越えると出力のリニアリティが低下する

●各バンド入力が8Wを越えると出力の増加が無くなる

●最大出力は1.8MHz、3.5MHzで150W(この時の電流は計測してない。内蔵メータの読みは18A)

●入力が8Wを越えるとローバンドでOverCurrentのエラーが出始める。(パワーモスの突入電流が原因。2dB出力を落としたあとに最大出力に切り替えると問題ない。但しSSB時はこの問題はない。)

以上を理解して使用すれば上手く運用出来そうだ。

さていよいよmcHFとKX3で固定局申請にかかるか?その前に6mのリグを作るか。


JUMA PA100ついに完成! (緑字追記あり)

2017年04月07日 07時52分31秒 | JUMA(TRX2,PA100)

前回の記事までで残るは、RF基板のみか!と思っていたがマダマダ大変だった。

引き続き。トラブルを書くと

①温度調整が上手く出来ない。そのため0°Cから急激に250°Cへ上昇する。同時になぜかSWRの警告が出る。

これは最初から出ていて解決出来ていないもの。

温度、SWRの2つのセンサーが接続されているMPUポートを見るがショートしているわけではなかった。

仕方なく温度センサー回路の全部品のハンダ付けを再度試みる。するとハンダコテで片側を加熱しただけなのに2つの部品がポロリと取れた。

この2部品、センサーのバイアス回路部品だ。そういう事か!外れた部品をハンダ付けをして電源を入れバイアス調整を行うと正しく温度が表示された。

そこで、いよいよ・・TXから入力をして出力が出るかを確認しよう!

②TXから入力するもRFのパワー出ない。終段回路の電流も全く増えない。

仕方ないので、メイン基板のRF入力からRF出力までの回路を基板上で追う。ハンダ付け忘れも不良も見当たらず。

が、メイン基板のコネクタの1ピンにハンダ付け忘れ発見。これを直すとSWRの変なエラーが解消された。

しかし、パワーが出ないのは変わらず。RF基板を外してみるがハンダ付け不良はみつからない。

③RF基板を戻して電源コネクタを差しただけで焦げ臭くなる!!(臭いだけ)

RF基板をよーく見ると14Vの回路(バックアップ電源)パターンが焼損していた。

完成間近で目の前真っ暗!

焼損が14Vラインだけであることを確認して、焼損したパターンに変えてエナメル線で配線しなおす。

恐る恐るコネクタを差す。電源が入るも突然電源が落ちる?他に焼損があるのかと他基板も外してチェック。

そして再び・・・

④またまた電源コネクタを差しただけで発煙!今度は発火!(エナメル線だからな)

今度はフラットケーブルの14Vラインが黒くなって切れていた。

この日は、フラットケーブル部品が一切無いので終了。圧接コネクタの製作ミスだったのか??

翌日、サトー電気で圧接コネクタ及びケーブルを手に入れてフラットケーブルを作成。

14Vのショートが無いことを確認して電源コネクタを差す。電源を入れると無事に復帰。

②はまだ解決してない。

いよいよ、オシロを取り出して入力波が何処まで届いているかを確認すると、最終段のパワーMOSの手前まで届いている。

なのでパワーMOSの入力コイル及び出力コイルの1ターンコイル(真鍮棒)のハンダ付けをしっかりやり直した。

14Vのショートがないことを確認し、いよいよ・・・接続!果たしてちゃんと動くのか?

mcHFを接続して暫く様子を見る。

パワー表示に切り替えてmcHFのtuneボタンを押す。おーー、出力が出ている!

SWRはどうだろう?ダミーロードは実は10W用!

温度表示は大丈夫か?パワーを出したので室温よりも上昇している

次にスタンバイモードに切り替えると、mcHFの出力がちゃんと表示された。

1Wあれば各バンドほぼ40W以上。2Wで100W近く、5Wあれば150W出ることが確認出来たが・・

これはJUMA PAの出力表示なので改めて測定してみる。

(速報:出力の大きい側の表示は180-200%程度大きく表示されていた。出力表示を校正しました)

1Wで20W程度、4Wで70W程度だった。3.5MHzは5Wで130W overだった。

反省点(今後へ向けて)

●今回のトラブルの殆どの原因は、最初に手を付けた「RF基板」だった。しかも全てハンダ付け不良だった。部品点数も少なく、SMDもサイズの大きいものが多いので甘く考えたか?反省反省。

(一番小さなSMD及びTSOP周りは殆どトラブルなしだったのと対照的)

●最大のトラブルはパターン及びケーブル焼損だった。原因は圧接コネクタ作成時にケーブルが斜めに入ったかな?と思ったのだがこれが最後に重大トラブルを引き起こした。

●SOP部品の一部ハンダ付け抜けがかなりあった。

●トラブルのお陰で回路図を追って論理的に修復出来ることが分かったのは収穫だった。

ポイントを押さえてしまえばSMD実装の方が(リードを切る必要ないし)非常に楽!なことが分かった。


JUMA PA100の完成近づく

2017年04月02日 01時08分04秒 | JUMA(TRX2,PA100)

3月30日に到着した部品でコントロール基板を完成させた。

いよいよ、火入れをした。電源投入前に電源ケーブルの±端子をテスターで計測しショートがないことだけは確かめた。

で、いよいよ電源スイッチを入れてみた。色んなトラブルがあったので・・順番に書く。

①スイッチ入れてもLCDさえも点灯しなかった。ただLCDバックライトが微かに光る。

⇒この状態じゃ打つ手なし!と思った。一応コントール基板の電圧チェック中にバックライトが点灯するポイントがあり、コントロール基板上のレギュレータのGNDのハンダ付け不良と判明。

※このトラブルいや全く動作してないので投げ出したくなる、4時間かかった。

②各ボタンを押すとキー音はするが、LCD上で変な文字がランダム?に表示される。

⇒MCUのハンダ付け不良を疑い再度ハンダをやり直す。

③変わらず。

⇒TSOPのMCUが飛んだのか?とも思ったが電源スイッチでON,OFF(長押し)を認識している。のでMPUは動作してると考えた。

⇒一応、LCDのハンダ付け不良を疑ったら・・あれれ2ピン怪しいハンダ付けが・・

⇒それを手直しすると見事にLCDに表示が出た。

※これで3時間。

④出力のCURRエラーメッセージが(電流エラー)が出続ける

⇒電流センサー回りの回路をながめる。バイアス調整をやるが電流も変化しない。

⇒電流センサーICを確認すると・・ハンダ付け忘れが2ピンあった。手直しするとエラーが止まる。

⑤最新ファームを導入しようとRS232Cポートにケーブルを差すが応答なし。

⇒ICの方向は問題なし。またまた、RS232CコントロールICでハンダ付け漏れを発見。

⇒またまた、SOPだ。そこでSOPのIC全部品の確認を行った。4個のICでハンダ漏れが見つかる。

⇒途上、SMDリレーにもハンダ付けに漏れが・・

するとついにファームの全メニューが表示された。それが下記の写真だ。スイッチング電源の上に乗っているのはJUMAとPC間の通信ケーブル(自作)

⑥それでも通信が出来ないので、もしやと思いUSB-Serial I/F基板を別のものに変えてみた。

⇒変えると通信が出来るようになったが・・ファームの更新方法が分からない。

問題点が少なく思えるだろうが・・①~③までは全基板及び回路図とにらめっこで、あらゆる部分を疑ったので、これだけで実働7時間くらいかかった。

以降は、問題点が絞れるようになったので・・それよりは早かった。とはいえ各項目1-2時間かかった。

で深夜までに及ぶ。

それでもSMD部品のキットをほぼデバッグ修正、完成?に近づいたので、またまた作業レベルが向上したか??

残りは、バイアス調整だが・・いろいろ問題が出そうだ。

しかし、おかげで今後どんなトラブルがあっても部品がある限り自分で修理可能だ。

SMDは作るのが楽だと思った。

KX3と比較しても高さは同じ、つまみ類をいれるとKX3の方が高い。

- Dimensions: W182 mm, D164mm, H60 mm. Wieght 1.2 kg

一部動作テストも行って「Auto band tracking 」(自動バンド切り替え)も軽快に動作した。

既にJUMASHOPでのパワーアンプは1KWPA以外はOUT OF STOCKなってしまっているのは残念だ。

出来上がったら・・もう一台mcHF(自分で部品をフル実装)を買って固定免許を取るか?


MOUSER恐るべし? 部品到着! 3月31日

2017年03月31日 15時07分51秒 | JUMA(TRX2,PA100)

JUMAのパワーアンプは、コントロール基板の一部を除き終了した。通電してないし動作も確認出来ないので決して完成ではない。

一部残っているのは、ピンセットで掴み損ねて行方不明となった部品2個と部品リストにあるのに見つからなかったダイオードだ。

最近はSMDばかりハンダ付けしているので・・かなり慣れて来たわ。

チップダイオードでも10円/個、チップR、Cは3-4円/個でMOUSERで手配すると送料の方が高くなる。

なので手元で製作待機状態の基板に実装するRFリレーも一緒に頼み6,000円overとなって送料が無料となった。

注文したのは、3月28日の夕方だ。それが本日午前中に配送されるのだから・・(もちろん不在で再配達となった)

この配送スピードは国内より速いぞーー

(EUもUSAも・・・こっちが仕事が終わると向こうが仕事が始まるので、買い物には良い感じ)

UPSの貨物追跡リストを確認すると、配送予定が当初3月30日だったようだ。

悪天候で飛行機が遅れたようだ。

アメリカから出荷されて3日で手元に到着とは・・本当にスピーディで素晴らしい。

さて、最後の部品3個を取り付けるか??


JUMA-PA、メイン基板完成?! 3月26日

2017年03月27日 16時41分41秒 | JUMA(TRX2,PA100)

メイン基板の残りはコイルと、無くして手配し直した部品2個となった。

まずはコイルに手を付ける。

コイル巻きはモチベーションが低いので、土曜日の夜なってからやっと手を付けた。

で巻き数の少ないハイバンドコイルから始めた。

1回当たり25mmと書いてあったので10回巻きなら25mm x 10 + 余裕50mmとしてエナメル線をカットした。

しかし、100mmくらい余るので100mm短くすると最後の巻きで苦しくなったり。

どうにか巻き、エナメル線の被覆を剥ぎおえたのは日曜日の午前2時だった。

今回は被覆剥ぎは彫刻刀(平刀)を使った。刃先でガリガリ削ると綺麗に取れる。サンドペーパーより少し手間はかかるが確実だった。

(これ某局の勧めて買っておいた彫刻刀、こんなところで役立つとはーー)

翌朝起きて半田付けをした。

メイン基板を終えると最後の難関コントロール基板に取りかかる。

なんと言ってもCPUは0.5mmピッチTSOPが使われていて半田付けは未知の領域だ。

この基板だけハンダメッキされているのは・・これを利用しろ!という事か?

CPUを乗せてハンダメッキを溶かすと上手く固定できた。そこで全ピンにハンダゴテを当ててみると大成功?

無事にハンダ付け終了!!通電してないので無事かどうか分からないが??

それにしてもコントロール基板の部品は小さ過ぎて相当時間がかかりそう。

あ、既に部品3個を無くしてしまった。ボチボチやっていく。


JUMA-PAの製作再開

2017年03月24日 12時18分23秒 | JUMA(TRX2,PA100)

最近、同軸コリニアに関する作業&16ピンSOP逆付けでストップしていたJUMA-PAの作業を再開した!

さて逆付けにどう対応したか?皆さんから勧めて頂いたのは「特殊ハンダ」だったが・・ずーっと放置してあり・・

今週月曜日に長野の某局とアイボールした際に秋月電子に吸い込まれて、ふと目をやると「0.16mmポリウレタン線」が目に入ったのだ。

「これだ!!」と思い、早速購入した。

ウレタン線の片側は基板の取付穴に結んで固定、反対側をハンダごてを1ピンずつ当てながらピンとパッドの間を滑らせて足を外す。

これを16ピン全てで行うとポロリとSOPが外れた。

【逆付けを修正したIC、コネクタ隣のC32は行方不明になった部品。手配は完了している】

その後、表面実装のリレーを取り付けた。残すはコイルとピンセットで摘み損ねて行方不明になった部品だけとなった。

週末にはこのユニットは完成するかな?

まあ、コイルを巻くのが・・・