数年前に作った「Hヘンテナ」群、同軸コーリニアと共に密かに活躍している。
普通は6eleを使うのだけど山岳移動では切れすぎの感。普段が同軸コリニアなので当然といえば当然だ。
そこで軽量で切れの悪い3eleHヘンテナを設計してみた。
設計方針は●軽量 ●ハイゲイン ●水平面がブロード(回すのは大変だから)
軽量ということで当初1.5mm程度のアルミ棒で設計したが思ったようにゲインが上がらない。やはりパイプの方がハイゲインになる。
また0.5mm厚のパイプならば棒よりも軽量だった。
最終的には8mmアルミパイプ、ブームをアルミ角パイプとし接着材で固着した。
余分なビス、冶具もなくアンテナ本体は58gと軽量に仕上がった。
設計仕様は下記の通り
SWRの低い範囲は非常に狭い。これでは市販できないだろう。
試作時は木のブームにエレメントを取り付けてテストを行った。
3eleでも切れはかなりのものでS9の信号が聞こえなくなる。こりゃ切れすぎだ!と思ったが・・
スタブ調整で共振周波数も動いたが特性を実測した。解析時のSWRカーブとは同じ傾向?
軽量なので3eleHヘンテナはグラスポールにテープで直付け出来、同軸のテンションで水平を維持できた。
今後は反射器をグラスポールに直付けする予定。
【実際のテスト風景、8段コリニアの直下に3eleを配置した】
流石に当日は日曜日だけあって430MHzバンド内は賑やかだ。3eleHヘンテナは東北東向けで都下や千葉方面が良く入感する。
同軸コリニアでも聞こえるが信号強度はやはり3eleHヘンテナが上だ。また同軸コリニアは8段だけど少し動かすだけでS1がS4になったり下がったりする。
これは地上でも相変わらずだ。144MHzでは8段程度ではこれは起こらない。
【同軸コリニア局発見】
この日偶然にも16段コリニアで逗子市から運用している局を発見。(もちろん当研究会提供の430MHzの16段コリニアだ!!)
【やはりそうか!】
逗子は南西方向だ。ところが一番信号が強いのは東南東という不思議。この方向ならば59+だ。約120°方向がずれている。
つまり直接波(51)による通信よりも反射波(59+)の方が異常に強い。
今更気づいたのだが同軸コリニアも東に少し傾けるとSが1から4に上がっていた。
最初は何かのビル群反射かと思ったけれど・・地図で確認すると東方向は東京湾が北東から南東に広がっていた。
つまり、何度も紹介しているが・・多段同軸コリニアによる海面反射と断定できた。
なので同軸コリニアも海側に倒すと信号が上がったのだ。
同軸コリニアは面反射を上手に使って交信を組み立てる必要がある。
この点が八木系のアンテナとは異なる点だ。
さて本題の3eleHヘンテナは最低2段スタックにして使う予定だ。