ありがとうって伝えたくって

「同軸コリニアアンテナ研究会」でgoogle検索するとHPをご覧いただけます。研究成果がまとめてあります。

144MHz9段同軸コリニアの使用レポートを頂きました

2018年11月24日 07時07分12秒 | 同軸コリニアユーザレポート

先日制作した144MHzの9段同軸コリニアの使用レポートを頂いたので紹介したい。

『9段コリニアANTの使用レポートです。

階段通路の手摺りに10mのグラスポールを立てその中にコリニアを入れて設置しました。
ANT中心部の地上高は約10mです。

リグの設置場所で測っているので同軸損失を含めれば、SWR1.5以下でほぼバンド内OKです。
SWRの一番低いところは144.30付近です、私の目的には丁度良いところです。

泉州サバイバルコンテストに少し参加をしてみましたが、2m SSB固定局同士でQSO出来たのは
福島県郡山市 244Km 静岡県島田市 144Km 山梨県韮崎市 120Km 等でした。
何れも以前使用していた3本ツナギGPでは取れなかったところです。

一方ローカル局のSは余り変わらず、一部非常に条件の悪い局は10dbほどのアップでした。
総じて最初の思惑通りの結果が得られましたので、報告申し上げます。』

解説したいと思います。

・最初からグラスポール挿入用で設計しました。

・3本つなぎGPとは飛ぶと有名なメーカ製アンテナです。メーカー製GPも実は5/8λコリニアアンテナなのです

→聞こえなくなったとの相談を受け、最初に430MHz12段を使って頂き結果が良好でしたので改めて144MHzの同軸コリニアも依頼がありました。

→地上でも簡単に100km-200km越です。これくらいは当然か?

・同軸コリニアの特徴をご存じではないはずですが・・

一方ローカル局のSは余り変わらず、一部非常に条件の悪い局は10dbほどのアップでした。

使用された皆さんから同様の感想を書いています。これが同軸コリニアの特徴です。

総重量15kの八木セットから同軸コリニアに乗り換えたメンバーの一人

曰く「使ってみないと良さがわからないだろうね」

勿論、万能ではありませんが。


同軸コリニアがダクト交信でも大活躍!?

2018年07月27日 11時22分14秒 | 同軸コリニアユーザレポート

昨日同軸コリニアユーザの方から430MHzの貴重なレポートを頂きました。これは下記メールから始まりました。

「日本海ダクトを利用して8エリアとの交信を画策しております。(当方鳥取県です)現在、八木アンテナで現在、山形県まではQSOできています。ダクトの入り口を探すのに八木アンテナより無指向性のコーリニアの方が有利かもと考えています。」

このblogをきっかけに同軸コリニアで試してみたいと考えて頂いたようです。

確かに同軸コリニアは破壊力はありませんが耳の良さは抜群でしかも360°全方向の電波を捉えています。

未知の方向から到達する電波を捉える力は格別です。

同軸コリニアが到着した最初の休日の成果報告は下記の通りでした。

「市街地近くと峠で使用してみました。峠ではびっくりするほどの感度で大満足です。これからも愛用させていただきたいと思います。」

と報告を頂いて2日後には次のメールが届きました。

「この夏の日本海ダクトを利用したいというのがありまして、昨夜、実験してみました。今年の日本海ダクトの傾向として異常な暑さのため深夜に発生することが解り暗い中での設営撤収にコリニアは大変重宝しております。
設営でも、できるだけ高い位置に設営するとぐんっとゲインが増すように感じます。鳥取県西伯郡大山町中山漁港(海抜2m)より、冨山、新潟(佐渡ヶ島)秋田とダクトを捉えての伝搬を楽しめました。」

「FMでの交信で(鳥取県西伯郡大山町中山ー冨山、新潟(佐渡)、秋田)
ダクトさえできてしまえば、佐渡ともご近所さんと変わりなく安定した59で交信できました。
日本海ダクトとコリニアでのDXは誰でもチャレンジできる楽しい実験ですね。

「8エリアのレピーター局への信号の到達も確認出来ましたので、青森、北海道にもぜひ到達したいと思います。」

しかも同軸コリニアのダクト使用初日にしていきなり山形超えて秋田(500km)と交信!北海道のレピーターに到達とは?恐るべし12段同軸コリニア!

そして同軸コリニアを使用している皆さんが皆仰っているのは設置撤収の容易さです。

暗い中での設営撤収にコリニアは大変重宝しております。

グラスポールを伸ばしながらテープで止めれば設置完了ですから。まだまだ、研究会の想像もつかない利用方法があるのかもしれません。

(メールの文章を並べ替えて転載しましたが内容は全て原文通りです)


同軸コリニアによる交信レポート(更なる追記あり)

2018年03月10日 16時39分49秒 | 同軸コリニアユーザレポート

今週また飯田市のIQIさんからレポートを頂いた。

『ご報告申し上げます。移動地 飯田運動公園 2m9段コリニア
FT817ND 5W FM 相手局 東京都 神津島村 3段GP
RSレポート 相互にRS55
約180km先と交信でき嬉しいです。

同日4日に またまた焼津市と交信できたことを思うとその方面が 開けていたのか?』

飯田市の144MHz帯の伝搬を10W出力の同軸コリニアで解析してみよう。

この解析ソフトは反射・解析回折も加味されている。

さて下図で北方面の解析結果を見ると予想以上に飛んでいることが伺える。木曽町、伊那、諏訪、塩尻、甲府・・・等々

この結果を見ると盆地特有の山岳の反射・回折で飛んでいるのが伺える。

かつて「木曽方面は全くダメ!と言う事になっております」との連絡があったがこれを見る限り迷信だったか?

【飯田市北側の飛び】

次に南側を見てみよう。中津川方面のパスは岐阜への抜け道だ。南西側は海に向かったパスがあるが静岡、海には抜けていない。

【飯田市南側の飛び】

ではどうして神津島、焼津と交信出来たのか?次に神津島・焼津からのパスをみて見よう。

【神津島からの長野南部へのパス】

【焼津からの長野南部へのパス】

神津島、焼津方面からのパスには特徴がある事が分かる。

  1. 南アルプスの回折
  2. 中央アルプス南端の反射・散乱
  3. 南の設楽方面の反射・散乱

伝搬経路を様々な経路で計算してみたが・・回折波の電界強度が一番強く神津-138dBm、焼津-133dBm。

しかしこれでは受信不可能である。どうする?

GP系同士は遠距離50km超えでは時にフロントゲインと別に+20-30dBのゲインがあると考えるしかない場面がある

(八木で交信できないのにGP系同士ならば交信できる)

https://blog.goo.ne.jp/diw/c/7114d466255f48fdbdaa4a530605f392/3

(上記記事も見通し外通信で計算上は-136dBmだった。でもこんないい加減な計算で良い?)

すると-108dBmとなりなんと神津局とのRS55と完全一致だ。(焼津局の方が反射が少ないので少し弱いか?)

つまり広範囲の反射・回折波または散乱波を使用した通信は同軸コリニアの独壇場か?

感想:

①飯田市は西を中央アルプス、東を南アルプスに挟まれた狭隘な盆地だ。今回はこの場所で同軸コリニアの伝搬を検討してみた。

神津島と飯田のパスは全くなく回析波とその反射波の合成による伝播としか考えられなかった。

これまで

  • 山岳移動同士で指向性面による地上散乱、反射通信を確認していた

今回更に

  • 地上局同士でも指向性面による山岳回折、反射通信も確認出来た

(IQI局からメールを頂いた。アルプスは雪に埋もれているという。そっか、雪や氷は水同等に反射があるだろうから冬特有の現象かも)

②解析ソフトは万能ではない。新島から現実430MHzで300km離れた3エリア山岳移動ハンディ機と交信出来たのだが・・・

本ソフトでは受信強度-214dBmで交信不可能となる。アマチュアの交信感覚も投入して補正して考えるとより良いツールとなる。

でもこの差は大きすぎる!!


新たな運用レポートを頂きました。 

2018年02月24日 07時48分54秒 | 同軸コリニアユーザレポート

最近は皆様から同軸コリニアの使用レポートを頂くようになりました。

またQSOの中でお互いに同軸コリニアを使用している事が分かり交流が始まったりとの連絡も頂いています。

今回はCQ誌等へも寄稿されているJH0IQI局からレポートを頂きました。

実はIQI局からは沢山の不思議な交信レポートを頂いていますので次回はそれをご紹介したいと思います。


・・・多段同軸コリニアアンテナと縁が有って・・・
 
自作した手元に有るハイゲインアンテナは90度コーナーリフレクターアンテナにラジエータはヘンテナ仕様と言うのが有ります。
性能は、レピータを利用した到達距離自己調べによるとGPやいままでいろいろなアンテナを使用してもアクセスが厳しいアクセス先に対してRS59で反応が返り狂喜させてくれました。

しかし重量が一番の課題で移動運用に使用できれば成果は期待できますがその気になれません。

それでも時々思い出したように軽量化に向けて作りやすさと軽量化を狙ってCAD上で落書きをしていました。
軽くすれば強度が落ちしっかりすれば作りにくく重くなると自分のしっぽを追い回す犬状態に陥ったのです。
その様な時WEB上で何種類かの同軸コリニアを知る事となり早速挑戦しましたが失敗の連続でした。

最後にこちらのページに辿り着きまして、早速連絡をさせて頂くと見ず知らずの小生に惜しみないご指導を下さりました。
お蔭様で楽しいアマチュア無線(アマチュア無線家精神)を思い出すことが出来、常置場所でも移動先でも夢のようです。
 
思い出のQSOは、433MHzから同軸コリニア第一声で若干小雨の常置場所(飯田市)物干しの手すりに竹竿に沿わせた433MHz9段・・・
沢山の工作失敗、ディスコーンアンテナ付属同軸ケーブルまでゴミにして、やっと形になったでも筋金入りのU/VHFには最悪である山間部の地形に逆らう事が出来るのか・・・?

数回CQで(FM(5W))でこれまで聞いたことも無い所であった安曇野市と交信できてしまうのです。
最近の運用は、2mが主でコリニアは9段、電力は移動では5W常置場所では20-30Wとしています。 
うれしい事に、豊丘村からの移動運用で安曇野市の忘れられない局長様と再開を果たす事も出来ました。(標高と地理的利点からRS59+相互レポート)
常置場所からは 八丈島の局と2m電力15WFMで相互にRSレポート55というQSOも忘れられません。
 
こちらをご覧の皆様方 八木系と比べるとスポット的な性能はご想像の通りですが
360°を5エレ八木で睨んでいるような性能かつノイズを受信しにくい構造の様で結果耳が良い。

そして移動運用先での展開撤収が八木系と比べて格段に楽、この点は、移動運用の思い出をさらに美しく仕上げてくれる要因としても合格で、おすすめいたします。

【飯田市の尾根で430MHz20段同軸コリニアでの移運用動風景

 


同軸コリニアの使用レポートを頂きました!

2018年02月17日 07時33分03秒 | 同軸コリニアユーザレポート

関東UHFコンテストの翌日13日に同軸コリニアユーザーのJA1TAZさんから下記のメールを頂きました。

従来はコンテストで八木&X6000を使用されていらっしゃったようですが今回は同軸コリニア20段1本で運用されたとの事でした。

同軸コリニアの運用の特徴が的確に表現されていましたのでご本人の承諾の元、原文を掲載させて頂きます。

今回の関東UHFコンテストでやっと本格的に使用でき、同軸コ―リニアの威力を実感しました。

運用場所:八王子市景信山(標高727m)
運用バンド:1200MHZ
RIG:ID-1(1W) 
電源:車用バッテリー
設置方法:茶店の竹竿を借用し沿わせて設置(給電部高さは約1ḿ)

【こんな設置方法でも飛ぶんだ!と改めて感心しました。雪に突き刺した竹?杖かと思いましたbyDIW】


駐車場に到着時は雨が止んでいましたので登山開始しましたが
日陰は前日の雨で雪が解けアイスバーンになっていました。

運用結果は194局で今までの最高交信数でした。
(12エレ八木も準備しましたがコ―リニアのみで運用)

最近では
2015年:146局、2016年:164局、2017年:129局 
(X-6000と12エレ八木)

毎年同じ場所で参加していますが今回感じた点は
1.ハンディ―機の局も信号は強くないが了解度が良かった。
2.群馬や栃木、茨城(50~80Km位)の局も昨年まで以上に交信出来た。
3.川口市の局からは八王子市の局では今まで一番強いとのレポートを頂く
4.参加局も多かったようですが、ハンディー機との交信も多く出来局数が増えました。

今回はコンテストに参加していましたので、他のANTに切り替えての実験は
出来ませんでしたが今後は色々実験をしてみたいと思っています。

佐藤さんが実験する時に時間が合えば群馬からも参加させて頂きたいと思っています

FBなANTを譲って頂き有難うございました。』

解説したいと思います。

運用結果は194局で今までの最高交信数でした。

2015年:146局、2016年:164局、2017年:129局(従来のアンテナX-6000と12エレ八木)』

今回の関東UHFですが日曜日開催だったために局数は若干増えていますが上位局の局数の伸びは2016年(近年で局数が多かった)比で多くてもプラス5%程度に過ぎなかったのです。

TAZさんは2016年が164局、今年2018年は194局で2016年比18%増です。

(私の局数で18%増を計算すると342局x1.183 = 404局となり、ありえない数字となります。)

1200MHzの上位局であるJA1TAZさんが昨年と同じアンテナであったなら18%増はなかったと断言できます。

更に書いています

1.ハンディ―機の局も信号は強くないが了解度が良かった。
2.群馬や栃木、茨城(50~80Km位)の局も昨年まで以上に交信出来た。
3.川口市の局からは八王子市の局では今まで一番強いとのレポートを頂く
4.参加局も多かったようですが、ハンディー機との交信も多く出来局数が増えました。

特にハンディ機の了解度が良いのは同軸コリニアを使えばすぐに分かります。(ノイズフロアの違いを実感出来ます)

飛距離が伸びたのは20段同軸コリニアを使用した為でしょう

景信山は同軸コリニアの性能を引き出す為のロケ条件にもピッタリ一致している場所です。

同軸コリニアで成果を出せたようで、私も自分の事のように喜んでいます。

JA1TAZさん丁寧なレポートをありがとうございました。


同軸コリニアアンテナの製作レポートを頂きました。

2018年02月07日 18時35分13秒 | 同軸コリニアユーザレポート

同軸コリニアアンテナ製作マニュアルの配布を初めて1年半が経ちました。

mailで完成報告を頂くこともあるのですが・・今回JF2LRR様から運用レポートを写真付きで頂きました。

皆さんの製作、運用の参考になると思いレポートを掲載させて頂きます。

(①~⑤の番号は解説の為に私が付記しました。)

『先日送って頂いた資料を元に山岳移動用に430の6段を作ってみました
同軸ケーブルは軽量化の為3D-2Vを使いました
アンテナ本体は釣り竿の中に入れて自立可能でかつ縮めてリュックサックに入るサイズにしました
①釣り竿の中に入れると若干共振周波数が下がるようです
スタブの調整でSWRはほぼ1に下がりました、共振周波数は433MHzあたりです
②共振周波数を上げようと先端を少しずつカットしてみましたが思ったように上がらず
1cmカットしたところで止めました
③438MHzではSWRが2を超えますが実際にはこの周波数では使用しないので今回はここで妥協しました
④早速山岳移動に実践投入、ハンディのホイップと比較してSが4つ程上がりました時間がとれたら電界強度計を使ってちゃんと測定しようと思っています
今回初めて製作しましたが1点質問があります
⑤同軸ケーブルをはんだで繋ぐときに必ず隙間ができますね
隙間がないと芯線と網線が短絡してしまいます
この隙間は図面の寸法に入っていませんがどうされていますか?

製作の状況が手に取るように分かります。また実はマニュアルの不備も見えました。

頂いたレポートを番号順に解説します。

①釣り竿の中に入れると若干共振周波数が下がる

私が提供しているマニュアルはグラスポールに貼り付けて使用することを前提に書いてあります。

グラスポールに入れた場合の周波数ズレがどうなるかは検証出来ていませんでした。

きちんと調整した同軸コリニアではあまり影響が無いのかもしれません。

皆様のレポートから更なる理解を深めることが多いです。

②共振周波数を上げようと先端を少しずつカットしてみましたが思ったように上がらず
1cmカットしたところで止めました

きちんとマニュアルに従って調整されている事が分かります。

製作マニュアルの同軸コリニアでは

1/2λエレメント長、上下の位相整合部長、スタブの3つが共振周波数に大きく影響します。

しかし製作後に1/2λエレメント長を調整する(変える)のは、作り直しを意味しますので製作マニュアルでは「上下の位相整合部長、スタブ」での調整を提案しています。

上下の位相整合部調整では上手に調整するとで430MHzでは3MHz(0.7%弱)は動かせます。

スタブでは1MHzくらいの範囲で調整できます。(但し共振を弱くする、強くするの違いですが)

スタブ調整時は共振点に近づくと低い周波数側から高い周波数側へ共振が強くなりつつ移動します。

これが大きく動く時で1.5MHz(0.3%)程度です。(By430MHz帯)

実は位相整合部長を変えたらスタブ調整もセットで行う必要があります。(マニュアルの不備ですね)

③438MHzではSWRが2を超えますが実際にはこの周波数では使用しないので今回はここで妥協しました

製作マニュアルでは430MHz帯の低い周波数で共振するように考えて書いています。

高い周波数で共振すると最悪1/2λエレメントの改修(=作り直し)となるからです。また最近は430MHz帯の下側をカバーすれば良い場合が多いからです。

高い周波数に合わせる場合は233mmで製作して下さい。

④早速山岳移動に実践投入、ハンディのホイップと比較してSが4つ程上がりました

関東平野を見下ろす丹沢山系でホイップとの比較ではSは8以上あがります。これは相手局との距離と場所で変わります。

⑤同軸ケーブルをはんだで繋ぐときに必ず隙間ができますね
隙間がないと芯線と網線が短絡してしまいます
この隙間は図面の寸法に入っていませんがどうされていますか?

この隙間は3mm以内であれば問題はありません。この間隔による周波数ズレよりも位相整合部、スタブ調整での周波数の動きの方が大きいからです。

また、1/2λエレメントを完全に一致させると思っている方もいらっしゃいますが・・±1mm(430MHz)ならば許容範囲です。

マニュアルをご覧になって製作し完成、運用したとのレポートを頂くのは嬉しい限りです。

各地域の山岳移動局に好評です。

また記事への掲載を御快諾頂いたJF2LRR局、大変ありがとうございます。

皆様からの使用・運用レポートをお待ちしています。

JF2LRR局 6段同軸コリニアでの運用風景、自分の事のように嬉しいです】



同軸コリニアアンテナ増殖中? ADS-Bで使ってみた!

2018年01月28日 12時10分15秒 | 同軸コリニアユーザレポート

最近ある方からADS-Bのアンテナとして同軸コリニアを使ってみたいとのメールを頂きました。

多段コリニアの特性上、上空方向への放射は水平方向よりも-30dB以上抑圧されているので大丈夫かな?と思いましたが・・

ADS-Bは1090MHzで航空機側が送信しているので
1/2λエレメントは、94mm
位相整合部は、47mm
が最適値と連絡させて頂きました。

実際にお会いして製作されたアンテナの測定と使用感を伺いました。ロケ的にはあまりよくない場所と伺いました。

これまでは手製の1段GPを使用とのことで、8段の同軸コリニアを製作し暫く使用しての比較結果は

●上空域の捕捉力は変わらず

  →上空からの自由伝搬だから?

●成田空港付近は変わらなかった

  →千葉の低山が壁となっている?1Gでは回折は期待できない。

●羽田空港付近の航空機の捕捉力が向上

  →少なくとも電波的な見通し距離と判断できる

との事でした。上空性能は変わらずGWが確実に伸びているようなので16段または24段の製作を提案しました。

そのアンテナは5D-2Vの同軸ケーブルで製作されていました。また測定器をお持ちでないという事で測定を行いました。

結果は下図の通り1000MHz-1100MHzで十分に使用できる同軸コリニアアンテナに仕上がっていました。

スタブを取り付けてなかったのですが・・取り付けるともう少し変わるかもしれません。受信アンテナとしては十分か?

これまでAIS、消防無線での提供もしましたが新たにADS-BでもGWの伸びが確認出来ました。

更に3,4,7エリアの山岳移動局からも『三脚がいらなくなり軽量化して移動できる』との言葉を頂き、同軸コリニアが増殖中です。

暖かくなったら私も思わぬ場所から『同軸コリニアのスタック』で出てくるかもしれませんよ。

その時は皆さん交信を宜しくお願いします。