「ペコロスの母に会いに行く」という映画が、11月から小さなシアターでやっていた。
認知症のお母さんとハゲた息子の話で、興味を持った。
原作の漫画を、図書館で見つけて読んだ。
笑って、うなって、感動した。
著者ペコロスさんの講演会が京都であることを、新聞で知った。
よし!ペコロスに会いに行くぞ!
行ってよかったよ。
いろいろ知ったら、不安になることもあるけど、でも、視野や考え方が広がる。
今から、自分の最終章について意思表示することが大事だと思い、ノートを買った。
ドット柄のカワイイのーと。
図書館で、表紙が美しかったので借りてみた、「金閣寺の燃やし方」酒井順子。
昭和25年に実際あった事件と、
それを下敷きに書かれた三島由紀夫の「金閣寺」と水上勉の「金閣炎上」を
比較した評論。
「金閣寺」も「金閣炎上」も読んだことないのに、夢中で読んだ。
そして、「金閣寺」「金閣炎上」2冊連続で読んだ。
すごい!
全然違う!
金閣寺行く修学旅行生は、必ず読んでから来てほしい!
絶対、感じ方が変わる、金閣寺の。
・・・と言うわたし、京都に生まれ育って、未だ金閣寺行ったことがない。
行こう!観光客少ない時期に。
酷暑の今日この頃も、京都は観光客いっぱいだけど。
金閣寺のお隣の大学に通い、
金閣寺の拝観者相手のお好み焼き屋でバイトするアーニーも、
ぜひ、読んで行ってほしい。
犯人と同年齢の今。
お医者さんである著者が、臨床の場で出会った患者さんや家族の話。
老・病・死の話なんだけど、めっちゃ、おもしろい!
バスの中で読んでいて、降りるの忘れてしまったほど、おもしろい!
女子高生モウトを、夢中にさせるくらい、おもしろい!
わたしも、老いて病に倒れたらかわいく死んでいくぜ!と言うと、
家族全員から「絶対無理!」と言われた。
↓これも良かったけど「老いるもよし」には負けるな。
もお、ほんとに、ほんとに、感動!
先日、「文化財デジタル複製品展覧会 応挙からひもとく日本の美」で、見た長谷川等伯の「松林図」。
その時、等伯やその絵について、軽く解説を聞き、おもしろいなと思った。
そしてこの小説。
こんなに深く、時代、政治、美術界、そして一人一人の思いが交錯して作られていく流れに、圧倒された。
本物の松林図、いつか必ず見たい。
京都のお寺もたくさん出てくるので、そちらも訪れたい。
でも、あんまり読むのに没頭して、また、肩がコリコリ・・・。
ちょっと、重すぎて、怖すぎて、紹介するのも躊躇する内容だが、あえて紹介する。
「幼児売春」「臓器売買」
2002年に出版、2008年には映画が公開されている。
フィクションだが、相応の事実がなければ、ここまで書けないだろう。
1年前、うかれて観光していたタイに、こんな裏面があるなんて。
無知は罪深い。
政府、警察、マフィア、貧困、いろいろ絡み合っていてどうしようもない。
でも、買う人がいなければ、売る人もいなくなる。
松井今朝子、大好きです。
図書館にある松井作品は、読み尽くした。
書庫にあるのまで、出してきてもらって読んだ。
ああ、次の作品が出るまで、待ちきれない!
と思っていたら、文庫本の棚で、未読の作品を見つけた。
最高!!!
歌舞伎好きには、耐えられない、狂乱しそう!
歌舞伎好きでない方も、御一読あれ。
以前、山口晃氏の講演を聞いたことがある。
ユーモアいっぱいのお話で、とてもおもしろく、大笑いした。
この本も、ゲラゲラ笑うような本かと思っていたら、なかなかまじめだった。
語り口は、おもしろおかしいのだが、内容は、学術的というのだろうか。
かなりお勉強になった。
絵画についての知識を学んでから、絵を描くと、絵が変わるだろうか。
芸大とか行って、勉強したくなった。
「上海へ行きたい!」という本を書いたのは、2007年。
北京オリンピックや上海万博へ向かって、日々変化していた上海の街。
でも、まだまだ昔ながらの生活感が、味わえた上海は、おもしろかった。
この、「上海かたつむりの家」は、2007年12月に出版、2009年にドラマ化され、北京TVで大ヒットした後、上海TVで放送開始直後に突然打ち切りになったという。
「内容があまりにも事実だから。」
と中国の人たちは言う。
これが、あまりにも事実なら、大変だ。
「『コナン』は作り話やしおもしろいけど、あれがあまりにも事実で、毎週毎週小学生の目の前で殺人事件起きてたらやばいやろ・・・みたいなねぇ。」
と、アーニーが言うとおり。
とにかく一読の価値あり。
「空白」
私のブログのことじゃなく。
あの、「バガボンド」の作者井上雄彦が、「バガボンド」を描かなかった、描けなかった2010年~2012年の、空白の1年半のインタビュー集。
漫画家だけど、芸術家だなあ。
2008年~2010年開催された「井上雄彦 最後の漫画展」見に行きたかった。
2011年東本願寺で公開された、屏風「親鸞」も見たかった。
「バガボンド」の中で、武蔵が木彫しているシーンを見たり、「空白」の中で井上雄彦が水墨画を描く写真を見ると、わたしも無心で手作業がしたくなり、やりかけの地紋を彫ってみたりしている。
仏像教室で、春夏は、粘土で仏頭作った。
楽しかった。
最近、読んだ本。
「銀の匙 荒川弘」
アーニーが買ってきた。漫画大賞受賞だけある。よい話だ。
「三匹のおっさん 有川浩」
図書館に予約しておいて、やーっと順番回ってきた。人気作なだけある。おもしろい。
「三匹のおっさんふたたび」は、まだ当分回ってきそうにない。
「マルセル 樹のぶ子」
これも図書館に予約して、すっかり忘れていたんだけど。
わーーー、もう、はまりこんでしまいましたーーー!
ロートレックは、大好きな画家だし。
1968年に、実際あった盗難事件だし。
馴染み深い京都の町、あちこち出てくるし。
絵描いてばかりで、肩こりで、気分転換に読み始めたはずが、のめりこんで読んでたら、肩こり倍増・・・。
でも、どれも、おすすめ。
成人してから、お医者さん行ったの、出産と歯石取りだけ。
インフルエンザの時は、40度以上の高熱でも、何も食べられなくても、とりあえず寝て治す。
人間ドックも、検診も、行かない。
そんな私も、間違いじゃないんだ。と、ちょっとうれしくなった本。
これから先、老いていき、最期は死んでいくことについても、そこに至るまでの生き方として、考えさせられた。
人工的に、チューブで栄養や水分を取りながら、最期を引き伸ばすのはつらいな。
などと考えながら、閻魔様の絵を描いている私。
いつ、本物にお会いするのかなあ。
三千院「阿弥陀三尊」アップしてます。みてね。
読み終わってすぐ、最初から読み始めた。
「ダビンチ・コード」が、ふと、思いうかんだ。
生きている間、酷評され、生活は困窮し、それでも描き続けたアンリ・ルソー。
残された真実と、想像される事実。
アート業界の裏側。
よくこんなに、うまく絡めて、ミステリーに仕上げられるものだ。
謎の多い「写楽」についての小説も好きだが、当分、頭の中は「ルソー」でいっぱい。
醍醐寺「薬師如来坐像」アップしました。
「蔵」で、ノックアウトされてから、「鬼龍院花子の生涯」「陽暉楼」など、宮尾登美子作品を読んだ。
そして、今更だが、数年前に大河ドラマでヒットしていた(が、わたしは見たことない)「篤姫」。
すごいわー。
本だから、理解できないところは何度も戻りながら、読み進められて、感動したわー。
でも、本読んだからこそ、ドラマも見たくなったわー。
見たい、見たい、見たいわー。
実際の篤姫は、体格のいい人で、西郷さんと同じ出身地が納得という顔つき。
そして和宮は身長140㎝あまりと小柄で、雛人形みたいな人。
宮崎あおいと堀北真希は、どんな篤姫と和宮なんだろう。
宮尾登美子作品を読むと、肩こりばんばんになるのだけれど、それほど力一杯のめりこませる文章なのだろう。
すごい!すごい!すごい!
読み始めたら、止まらない!
明治から昭和にかけて、日本酒の蔵元に生まれた、目を患うひとり娘、烈を中心とした物語。
でも、本当は、登場する全ての女性の物語だと思う。
女の人が、自ら人生を決められなかった時代。
それでも、心の中にはいろんな思いや葛藤があり、それなりに自力で運命を切り開いていたのだろう。
実は、明治生まれの祖母も、造り酒屋のお嬢。
この小説の感想、聞いてみたかったな。
モウトが高校図書室で、「ローリング・ストーンズ詩集」という、親父趣味な本を見つける。
親父趣味アーニー、大興奮!
アーニーの大学図書館には、流行の「サッカー選手が書くうんちく本」がある。
ガンバ遠藤がお気に入りのモウト、「絶対借りて来い!」と命令形。
兄妹で、うまいこと利用しています、学校図書館。
しかし、遠藤って、モウトも結構、親父趣味だったのね・・・。