福助の部屋

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劇団☆新感線プロデュース いのうえ歌舞伎☆號『IZO』 その2

2008-02-10 17:59:55 | 演劇
まだまだ『IZO』の舞台をふとした拍子に思い出して鼻の奥がツンとします
この切なさは、以蔵の激動の人生を細やかな心情まで表現した青木豪さんの
本といのうえひでのりさんの演出、以蔵の生きた瞬間を現実の空間に存在
させた役者さんたちの熱が私に残っているからなんじゃないかと思います

とにもかくにもこの舞台、私の中では以蔵を演じた森田剛さんの存在が最大の
衝撃だったと言っていいでしょう!
『IZO』を見に行こうと思ったのは、僧正も出るしイケテツと新感線を一度
生で見てみたいと思っていたら友達からチケットが1枚余っていると誘われたからで、
正直全くと言って良いほど森田さんには興味がなく
でもいざ幕が開いたら森田以蔵に釘付けになってました
自分の剣で世界を変えると純粋に夢を持っていた以蔵、背伸びをして武市に
ついて行こうと必死だった以蔵、人を斬ることが自分の生きる意味と信じていた
以蔵、ミツに自分の想いを上手く伝えられない不器用な以蔵。
どの瞬間も胸の奥をギュッとつかまれるような感じで、とにかく森田以蔵熱演!
殺陣の見事さは言うまでもなく、舞台を所狭しと駆け回る疾走感に息を呑みました。
でも一番印象的だったのは森田さんの“声”。
張り上げる声が少しかすれて、それがホントに痛々しいくらい切なくて
公演も終盤だったので声が枯れてそうなったのかと思っていたら、あの声も実は
森田さんの役作りだったそうで、それもう大成功だと思います
それに、以蔵の土佐弁がまた良い!!
“なんちゃーない…”が今も耳に残ってます

っと、森田さんでずいぶん熱く語ってしまいましたけど(笑)、その他のキャストも
本当に皆さん素晴らしかったです!

幼なじみのミツ役の戸田恵梨香さん。初舞台とのことですが声も良く通るし佇まいも
堂々として、可愛らしさと強さを持つミツにピッタリだったと思います。
孤独を抱え荒んでいく以蔵に、“刀を捨てて自分と一緒に生きて欲しい”と懇願する
場面が、ミツの一途な想いが伝わってきて私は好きでした
坂本龍馬役の池田鉄洋さん。念願のイケテツ初見♪テレビで数回阿佐スパの舞台を
見ただけで、その時はいつも気持ち悪い役だったんですけど(笑)、今回は天下の
坂本龍馬を軽やかに好演全体的に重い舞台の中で、きっちり笑い担当の期待を
裏切らない存在感がお見事。
ミツの叔父で居酒屋主人・寅之助役の木場勝己さん。攘夷だ、佐幕だと周りが
騒がしくなる中、ミツと以蔵を見守り続ける寅之助。冷静さの中にも凄みが感じられて
とても印象に残りました。
そして、田中新兵衛役の僧正。今年の観劇初めで僧正を見られて幸せです
でもどんな役をやるのかも全然知らないで行ったしヅラ被ってるもんだから
どれが僧正だか分かんなくて、必死に探しました
今回はあまり笑いもなくひたすら普通の役でしたね(笑)
僧正好きの私にしたらちょっと物足りない感もないではなかったけど、髪の毛が
あるとよりハンサムだし、殺陣も風情も力強くてやっぱり素敵でした

出演者総出のカーテンコールがまた華やか
毎度のことですけど、長い緊張から演る側も見る側も解放されるこの時間が大好きで。
こんなに出演者の多いお芝居ってあまり見たことがないので、あれだけの人数が
舞台に並ぶのを見るのもなんかワクワクしました。
その出演者の真ん中を、最後の場面のボロボロの着物から赤いきれいな着物に着替えた
森田以蔵登場でさらにテンションアップ(笑)
3時間の長丁場、ほぼ出ずっぱりで芝居を引っ張った主役の風格みたいなものを
感じましたね!って、完全に最初とは私の見る目が変わってたからだと思いますけど(笑)

長くなりましたけど、今年の観劇初めにホント素晴らしい作品に出会えて幸運でした
今年はどれくらい心に残る舞台を観れるのか、自分でも楽しみです




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