台風5号の上陸まで24時間を切ったとみられる。980hPaと勢力こそ強くはないが、巨大な
給水タンクを装備している。そのうえこれでもかとまんべんなく降らせる魂胆なのだろう、
速度が遅い。レーダーの観測ではまだ降り始めてはいないようだが、間もなく台風を取り巻く
雨雲の本体がかかり始めそう。上陸地点の予想が丸一日で100kmほど北にずれた。今ロック
オンされているのは陸前高田から大船渡辺り。震災後の防潮堤のかさ上げで、予想される
高潮には十分な備えがされているけれど、問題はけた外れの雨量。台風本体の北側から
アリューシャン列島にまで雨雲の列が連なっている。そして4,5日遅れたコースを、先輩を
慕うように弱い熱低が追いかけ始めた。この試練のあとで、想定してませんでした、という
言い訳を聞かずに済むことを望んで止まない。
昨日は「上陸の恐れ」の「恐れ」では生ぬるいという話をしたが、半分気象オタクの私も初めて
見る、暴風圏内に入る確率というのが予報・公表されていた。3時間ごとにこの地域では何%と
いう風に表されていた。あとはこの情報を受け手がどう生かすか。シカトするもよし、ビビって
生き延びる対策をとるもよし。この情報がもっと知られるようになれば、「想定外」に巻き
込まれるリスクは減るはず。認知度を上げる努力をしてほしい。