
施設に入所している義母の面会に街まで出かけました 魚の養殖場を横目に眺めて

昨夜の物音はイノシシでした あちこち酷いことになっていた菜園
半世紀も前 山にのめり込んでいた頃読んだ本の中に
新田次郎の「八甲田山死の彷徨」が有ります。
リーダーの判断の甘さが生と死を分けてしまったのでしたが
昨日Eテレでダークサイト「八甲田山遭難の悲劇」という
見出しが気になって観ていました。
青森第5連隊の雪中行軍の真相に迫ったものでした。
210名中199名を失うという山岳史上希に見る悲劇で中でも生存者が語る事実と
小説の乖離を証言や当時の資料を基に時間を追って検証していた番組でした。
日露戦争を前にして寒冷地での戦いを想定して青森隊と弘前隊が訓練に参加
弘前隊は全員が帰還して青森隊は多くの犠牲者を出す結果と成ったのです。
雪中訓練のため青森駐屯地を出発して100時間の出来事でした。
今と違って綿の下着に綿の服汗をかいたあとの綿は汗が凍って
徐々に体温が奪われ気象条件の悪さも加わりパウダースノーのさらさらとした雪質にカンジキも
埋まってしまい前に進めずおまけにホワイトワンダリング状態に陥り無意識のうちに
円を描くように同じ動作を繰り返して体力を消耗していったのです。
500メートルという狭い範囲の中に50名もの隊員が亡くなり
青森隊と弘前隊 生死の分かれ目はどこに有ったのか
リーダーの危機管理の欠如や準備不足が有ったのか検証して
弘前隊との比較分析をすることから見えてくるものが有るような気がしています。
歴史を振り返ったときロシアのウクライナ侵攻が独裁者の愚かな判断によって
無意味な戦争で尊い命が失われたことが語り継がれていくように。