イリアーデの言霊

  ★心に浮かぶ想いのピースのひとかけら★

ガラスの城の愛

2013年04月16日 04時27分37秒 | Weblog

by 慎悟

ねえ、信じて。俺だけのお前。信じて、お前を愛することだけが、俺のすべてなんだよ。


ガラスの城は、お前の心。その心に抱かれて、俺は幸せだよ。果てしなく広がる蒼穹がどんなに美しかろうと、俺は死んでしまう。ガラスの城から一歩でも出たら、一瞬で灰になる。

信じて、忘れないで。どんなに離れていてもお前の手は俺と繋がっているんだよ。信じて、愛おしい俺だけのお前。


巷に雨の降る如く~氷獄の友よ~

2013年04月16日 04時27分04秒 | 高橋美由紀

by イック

雨が降る。銀糸を描いて雨が降る。我が友よ、君の涙のように冷たい雨が降る。

あの人を打つ銀の氷雨は君の涙、耳朶を打つ雨音は心を引き裂かれ血を流す君の嗚咽。
我が友よ。必ずや、あの人に罪を悔い改めさせよう、君をあの人の許に導こう。

なればこそ我が友よ、あの人の心に寄り添い、至福を生きてくれ。


水戸黄門

2013年04月16日 04時20分15秒 | 高橋美由紀

TBS系列で放送された水戸黄門(光圀公)一行の世直し旅を描く勧善懲悪物のTV時代劇『水戸黄門』(1969年8月4日 - 2011年12月19日)。毎回のクライマックスで悪党どもを相手に助さん & 格さんが大暴れし、頃合いを見て三つ葉葵の紋所の印籠を掲げ“控えおろう!この紋所が目に入らぬか!!”と黄門の正体を明かして大抵は、悪党どもは拍子抜けする程にあっさりと観念して縛に就く。たまに一部の往生際の悪い奴らが反抗することがあって、助さん & 格さんや悪事を糺す忠臣等が“慮外者!”と激怒し 成敗・ 捕縛・ 悪党自身の自害と三択の展開となる。責任者に対しては、 藩主や家老に処罰を促す及び呼びつけて責任を果たせていなかったことを叱責の上で改めて彼らに委ねる・ 幕府機関に責任のある天領では幕府の上層部に処断させるという結末を迎える。


作中で、篠塚が「UB」のエージェントだとわかると『水戸黄門』or『暴れん坊将軍」のクライマックスのように、それまで戦っていた敵があっさりと戦意喪失し観念して、非常に物足りない思いをする。全然、観念するほどの説得力がこの尻軽女には無いのだ。


『黒猫亭事件』に見るメスブタの浅はかさ

2013年04月16日 03時07分25秒 | 高橋美由紀

慎悟を身も心も弄んで捨てた篠塚が使ったトリック。横溝正史の“顔の無い屍体(死体損壊トリック)”の小説『黒猫亭事件』(『本陣殺人事件』収録)を看破した慎悟は頭が良い!

慎悟の心を自身の死で殺した篠塚はクズだ、早々に自身を忘れ幸福に生きているという妄想に耽る篠塚は、自身がそうやってさっさと忘れ男も女も咥え込んで弄ぶ。慎悟が処女を捧げた相手でも、彼を捨てた後は男も女もホテルに連れ込んでやりたい放題だったに決まっている!反吐が出るわ。


黒猫亭事件

2013年04月16日 03時07分01秒 | 小説

角川文庫『本陣殺人事件』に収録されている〈金田一耕助〉シリーズの短編推理小説「黒猫亭事件」で金田一が彼の伝記作家でもある作者「横溝正史の分身“S・Y”に宛てた手紙という形で執筆された事件。横溝正史曰く推理小説の3大トリック(「顔の無い屍体」「一人二役」「密室殺人」)の内、単なる“顔の無い屍体(死体損壊)”だけではつまらいので、それに“一人二役”をプラスした2つのトリックのコラボ。女性漫画家のJET女史(本名「門脇佳代」)により漫画化された横溝作品の1つ。

武蔵野の面影を残すも辺鄙なG町の“桃色(ピンク)迷路”とか“地獄横町”とも呼ばれる界隈の酒場「黒猫亭」のマダムのお繁(糸島繁子 / 本名「松田花子」)は、土建業「風間組」の親分である風間俊六(金田一の中学時代の友人)に囲われ一時的に充足した日々を得、恋に狂う。

思い詰めたお繁は風間の妻に成り上がろうと企み、嫁姑の争いの果てに姑の毒殺を図り間違って夫を殺した過去をネタに自身を食い物にする糸島大伍の殺害を計画した。まず、お繁は自身と日華ダンスホールのダンサー“桑野鮎子”という一人二役で周囲を欺くという遊びを糸島に持ちかけ、引き揚げ船で日本に戻る船上で糸島が引っ掛けた小野千代子を殺して彼女の遺体を身代わりに自身の死を偽装し、本命のターゲットである夫を殺害した。

いずれは共犯の日兆(日蓮宗系「蓮華院」の破戒僧)も始末するつもりだったが、彼女を我が物にしようとした日兆に土蔵に閉じ込められて逃走の機会を失い、風間に真相を知られたお繁は自身の心臓を撃ち抜いて自殺した。お繁を愛することのなかった風間だが、愛人の1人である大森の割烹旅館「松月」の女将のお節(松山節子)を愛しく想い、彼女を自身の居場所として大切にするようになる。