・枸櫞酸 Citric acid くえんさん
果物(未熟の柑橘類に6~7%)、野菜に存在し爽やかな酸味がある。漢字で枸櫞はシトロンのことで、又柑橘類全体を指すこともありこれらに広く分布する酸でもある。
無色、無臭、結晶又で水、アルコールに溶けやすく、粉末、吸湿性のある有機酸で、人体でも腎臓で生成することがわかっている。
最近では、糖類(でん粉)からの発酵法により安価に製造してサイダー、炭酸飲料、清涼飲料水、医薬品、化粧品に利用する。
クエン酸がカルシウム、ミネラルと一緒になり吸収されやすい形となるが、それを「キレート作用」と呼ぶ。クエン酸サイクル(TCA〈Tri Carboxylic Acid:クエン酸が3個のカルボキシル基COOHを持つ酸であることから〉サイクル)に取り込まれた栄養(炭水化物、タンパク質、脂質)が代謝され最終的に体内で酸化してエネルギー源となる。
100g中でレモン・すだち・かぼす4~5g、グレープフルーツ・オレンジ2g、みかん1g、梅干3~4g程度含む。少ない量で細胞呼吸を促進、新陳代謝をよくし脳を刺激、疲労回復、増血作用、喉(のど)の渇きを癒(いや)し、精神安定によい。アセトアルデヒドを分解し二日酔いを防ぐ。また殺菌、アルカリ性の汚れ落としに水垢取り、トイレ便器、鍋の黒ずみ、タバコのヤニとりにも利用している。
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