・麻の実Hemp seed あさのみ
アサ科(クワ科)、日本では主に栃木県、長野県で栽培するが多くは中国、カナダからの輸入に頼る。古くより食用、また鳥の餌に利用していた。9月中旬より11月中旬の秋に収穫し旬とする。
刈り取られた麻を束にし乾燥のためにひと月ほど逆さずりに吊るされ、脱穀機で殻におおわれた種子が分けられ食用になる。繊維は衣料や住宅の建材として麻は古来から、日本人の衣食住に用いていたが大麻取締法により認可制での栽培としている。
英名をヘンプシード(ナッツ)といい、寒冷地、荒地でも農薬いらずで良く育ち有機栽培がしやすく、有機食品として注目を受けている。淡褐色で丸く直径2~3mmの殻が多く内の仁は少ない。
大麻の市場に出回る種子(麻の実:おのみ)は熱処理され発芽できないようにしてある。殻つきで炒ったものが料理の香り付け、七味唐辛子にいれたり、粉に引いて、そば、パン、クッキー類の焼き菓子に麻特有の風味が強く少量香り付けで小麦粉などと混ぜて利用する。硬い殻があり消化はよくないが見た目は白胡麻のようでくるみに似た芳香性がある。麻の実に油を含み低温圧搾法により搾油し薄緑色の油でドレッシング、マヨネーズ、炒め物に利用できるが揚げ油としては煙が出やすく不適であまり用いられない。
最近では、健康食で豆乳のように麻ミルク、麻おからに、他に石鹸、ペンキなどにも使われる。
100gエネルギー463kcal、水分5.9g、タンパク質29.5g、脂質27.9g(飽和脂肪酸2.91g・一価不飽和脂肪酸3.45g・多価不飽和脂肪酸19.35g)、炭水化物31.3g、灰分5.4g、ナトリウム2mg、カリウム340mg、カルシウム130mg、マグネシウム390mg、リン1100mg、鉄13.1mg、亜鉛6.0mg、銅1.30mg、マンガン-mg、ビタミンA:3μg、ビタミンD:(0)μg、ビタミンE:4.0mg、ビタミンK:50μg、ビタミンB1:0.35mg、ビタミンB2:0.19mg、ナイアシン2.3mg、ビタミンB6:0.39mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸81μg、パントテン酸0.56mg、ビタミンCTrmg 食物繊維22.7gを含む。
脂質の脂肪酸総量25.71g組成は飽和脂肪酸2.91g(11.3%)・一価不飽和脂肪酸3.45g(13.4%)・多価不飽和脂肪酸19.35g(75.3%リノール酸n-6系55%前後:14.0g前後、αーリノレン酸n-3系20%前後:5.0g前後、γーリノレン酸n-3系2~4%:0.5~1.0g)を含む。n-6(4)/n-3(1)の比の摂取が望ましくその比率に近い。漢方で麻子仁(ましにん)と呼ばれ、不老長寿、整腸に用いる。
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