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[ムチン] 食生活について語ろう

2020年10月12日 | 美容ダイエット

・ムチンMucin むちん

 近年の科学的判断ではムチンは動物界だけに存在し、植物やキノコ類には見いだしていないのが現状としています。英語では動物粘液のムチンMucusに対し、植物からの粘液はミューシレージMucilageとしています。(里芋、大和いも、レンコン、オクラ、納豆、なめこ、昆布は削除となります。2024,10月追記)、ツバメの巣などに含まれる粘質物、水溶性食物繊維であり、ガラクタンGalactan、マンナンMannan、アラバンAraban 、ペクチンPectinなどの50%以上の糖質とセリン、トレオニン(スレオニン)というアミノ酸を主成分としたタンパク質が結合したムコ多糖類です。

粘液のラテン語(ギリシャ語)mucusに由来して名づけられています。1882年にハマースタインO. Hammersteinは希無機酸によって沈殿し、過剰の酸の添加で溶解しない動物性粘性タンパク質をムチンと呼んでいることから海外では主に動物由来の物質のことをいいます。種々のプロテオグリカン(ムコ多糖タンパク質)と糖タンパク質の混合物です。

動植物に含み唾液(プチアリンとムチン)、胃液、腸液の消化器官、鼻腔粘膜、関節液、目の表面の粘性はムチンによります。粘性があり、保水性もあります。

ムチンは涙に含まれる成分のひとつでもあり、優れた保水力を持ち、目の表面を覆う涙は、油層、液層(水層、ムチン層)の3層によって構成しています。水層を油層とムチン層で挟みこむことによって、水分を角膜に密着させ、蒸発を防ぎ、目の潤いを保つ働きをしています。ムチンを補うことによって涙の働きを安定させることができるため、ドライアイの改善が期待されています。ラクトフェリンも糖タンパク質で強い抗菌、免疫力強化作用を有します。

鼻や口など呼吸器の粘膜にもムチンが含まれ、粘膜の働きを高め、ウイルスの侵入を防ぐことによって、風邪やインフルエンザなどのウイルスの侵入を防ぐ抗ウイルス作用を発揮します。

★ムチンは体内でグルクロン酸をつくり、胃腸の潰瘍を予防し、肝臓や腎臓の作用を強化しています。

食材のムチンのもつタンパク質分解酵素は、熱に弱く生のほうがよいのです。過食により、痰の切れが悪くなり、腫れ物が治りにくくなるといいます。痰が多く痰が絡む咳がよく出たり化膿しやすい体質の人では避けた方がよいでしょう。 

ムチンを含むムコ多糖類 Mukopolysaccharideは、ムコとはねばねばしたというギリシャ語(ラテン語)で本来粘性が高いという意味で使われていますが、タンパク質と結合してアミノ酸を成分とするアミノ糖を含む多糖類の総称として用いられることが多いようです。キチン以外粘りの多い多糖類でありヒアルロン酸(グルクロン酸、グルコサミンが主成分)、ヘパリンHeparin(抗血液凝固物質)、ムコイチン硫酸Mucoitin sulfuric acid (だ液、胃液に存在)、コンドロイチン硫酸Chondroitin sulfuric acid(軟骨を形成する糖タンパクの糖の成分)、ムチンなどがあります。動物性のムコ多糖類(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリンなど)に生理的に重要なものが多くあります。

ムコ多糖は基本的にはアミノ糖+ウロン酸(グルクロン酸)から成り立ちコンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、デルマタン酸などにはグルクロン酸を含みます。またアミノ糖は通常、硫酸を付加しており、ムコ多糖は静電的に負電荷を帯び、大量の水を吸着することによりゲル状の独特の粘液性を示します。

グルクロン酸Glucuronic acidは、里芋、山芋などのねばねばより取り出されるムチンが、体内に入ってグルクロン酸に変わります。コンドロイチン硫酸、植物性ゴム、ヘミセルロース、海藻、動物ムコ多糖、バクテリアの多糖類などの構成成分としても存在します。ブドウ糖によく似た単糖類(ブドウ糖など)の誘導体としてのウロン酸の一種で複合多糖類の成分であり、胃、腸壁の潰瘍を予防、肝臓を強化、便通をよくし、解毒作用があるとして医薬品に多く利用しています。疲労回復に内服液、中外製薬のグロンサンがあるがブドウ糖より合成しているようです。

ムチンのタンパク質部分には、セリンとスレオニンを多く含みます。

セリンSerineは、スレオニン、グリシンより合成し人体では非必須アミノ酸として動植物性食品の殆どすべてに含みます。特に動物性食品、豆類に多く存在しています。記憶、神経機能を活発にし保湿効果、血中コレステロール低下作用があります。

スレオニンThreonineは、トレオニンともいい植物性たん白質にも少ないながら含まれますが利用率も低く、わずかに甘味が感じられます。

精白米に不足ぎみの必須アミノ酸としリジンとともにスレオニンの2種がアミノ酸スコアより知られます。リジンは、大豆製品で補えていたようです。スレオニンは、動物性食品(卵、蓄肉、魚肉)と一緒に取ることによって補えます。

酵素活性部位の形成、成長促進、コラーゲンの生成、肝臓への脂肪の蓄積を抑制する作用を有していますす。

ムチンは、動植物のネバネバの成分で、唾液、胃液、腸液の粘性の成分です。体内に入り分解してグルクロン酸Glucuronicacidが肝臓・腎臓を強化、胃、鼻の粘膜を保護し、便秘、風邪予防、整腸作用があり消化吸収を助ける働きを持つのです。目にも含み、眼の表面の角膜と涙を結びつける働きをしドライアイの予防に働いているのです。

 

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