・蔓紫Malabar nightshade つるむらさき
ツルムラサキ科、熱帯アジア原産。高温多湿を好み寒さに弱い。セイロンホウレンソウCeylon spinachともいわれ主に東南アジアで日本では東北での夏に栽培が多い。
ツル状で高さが3~4mにも達しぬめりを持つのが特徴的。赤茎系(観賞用)、青茎系(野菜)があり葉肉が厚くが緑、またはアカ紫色で先の尖った卵形をしている。
日本へは、江戸時代薬用、染料、観賞用として青茎種(せいけいしゅ)を導入し、赤茎種(せきけいしゅ)は主に観賞用として明治時代に入ってきた。その後中国野菜として1970年代の紹介がある。
葉の生え際に白い花を咲かせ果実が秋に黒紫色に熟し食用色素、染料として利用している。先端の柔らかいところの葉茎(ようけい)を夏より初秋7~9月に摘んで旬とし食用にする。
茹で過ぎは食感を損なうので短時間で仕上げた方が良い。味噌汁の実、和え物、浸し、炒め、天ぷらに用いる。カルシュウム(精神を安定させる)150mg、ビタミンA(眼精疲労の回復)510μg、ビタミンC(疲労回復)41mg/100g中に含む。ぬめりのムチンが消化を助ける。煎じて解熱、利尿、解毒、整腸に利用していた。
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(初版2020,8,24)