・サフラワー油Safflower oil さふらわーゆ
紅花の種子より採取している油で別名紅花油という。ベニバナは古くから口紅、衣類の色素原料として栽培していたが、食用油としては近代に入ってから。
1950年頃からアメリカで酸化して固まる油の乾性油なので塗料やワニス(ニス)Varnish などの原料として用いられていたが1960年代頃より生産が増えた安価な大豆油に代わられた。その後のサフラワー油は食用へと変化している。日本で1958年にサラダ油として販売が始まっている。
1957年に、オレイン酸を主成分とするベニバナの変種の発見があり品種改良によりハイオレイック(高オレイン酸)油としての生産が始まっている。1990年代にはリノール酸弊害の指摘があり従来の高リノール酸タイプから高オレイン酸タイプへの転換が進んでいる。
主に日本ではアメリカ、オーストラリアなどからの輸入品でサラダ油、マーガリン等の食用として用いられる。
100g中でエネルギー921kcal、水分0g、タンパク質0g、脂質100g、炭水化物0g、灰分0g、ナトリウム0Trmg、カリウム0mg、カルシウム0mg、マグネシウム0mg、リンTrmg、鉄0mg、亜鉛0mg、銅0mg、マンガン0mg、
ビタミンA:0μg、ビタミンD:(0)μg、ビタミンE:27.6mg、ビタミンK:10μg、ビタミンB1:0mg、ビタミンB2:0mg、ナイアシン0mg、ビタミンB6:(0)mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸(0)μg、パントテン酸(0)mg、ビタミンC(0)mg、脂肪酸(高オレイン酸精製油で飽和7.69g・一価不飽和73.12g・多価不飽和14.89g)、 食物繊維0gとなる。
高リノール酸精製油での脂肪酸組成は、飽和10.09g・一価不飽和15.31g・多価不飽和70.45gとして示される。
& 紅花Safflower べにばな
キク科の中央アジア原産、日本には奈良時代には中国から入ってきていたという。1、2年草でサフラワー、コウカとも呼ばれる。ヨーロッパ、アジアの各地で見られ早春に種まきし初夏に草丈50cm~1mに成長、7月中旬にはアザミに似た花で咲き始めは黄色でやがて赤くなり径3cmほどになる。
山形県の県花として知られ全草が食用、薬用として用いられる。5月ごろの間引き菜をお浸しにできる。口紅の紅の色素、衣類の染色にも用いている。二つのカルコンのπ共役系が結びついた二量体色素を含み、花を利用し最初黄色色素で水溶性のカルタミン・カルサミンCarthamin(配糖体とともに)が次第に酸化を受け赤い色素に変化していく。
花には黄色素サフロールイエローと紅色素カルサミンという二種類の色素を含み黄色は水溶性で、紅色色素は安定感があり、発色がよい。多くの花の色素は、アントシアニン系で水に溶けやすく染料としにくいが、カルサミン紅色素は色落ちしにくくさらに発酵、酸で処理して 0.3~0.6%を抽出する。主色素はサフラーイエローsafflower yellow(サフロミンSafflomin) を20~30%含む。天然色素で菓子、麺、漬物類、口紅、衣類に、9月ごろよりひまわりの種に似た種実から採取しサフラワー油(紅花油:ビタミンE27.6mg/100g)としても使われる。
乾燥させた花びらが漢方で煎じてお茶として冷え性、肩こりなどの血行障害に利用している。ホルモンバランスを整え血行促進、鎮痛作用、更年期障害、冷え性、便秘、リラックス効果、母乳の出をよくする、肌荒れ、生理不順によく、抗ガン作用がある。
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