・野菜の分類 やさいのぶんるい
分類方法には、いろいろな野菜の分け方、記載の仕方があります。
野菜Vegetableは、食用として栽培している植物で蔬菜(そさい)ともいいます。蔬菜の蔬の字が常用漢字外であることもあって一般には野菜の語が用いられています。なお、緑黄色野菜は青物(あおもの)とも呼ばれます。
山野に自生して食用としているものを山菜としていましたが現在では、その山菜も栽培できるようになり明確な区別はなくなっているようです。
英語のVegetableはラテン語でVegetoの「活気づける」から付けられたといわれています。
農学における分類では、野菜は園芸作物の中に含まれ、さらに利用する部位による分類により園芸的分類を人為的に分けています。
果菜類(穀物類、マメ類、 発芽野菜 、果実的野菜)、 葉茎類(葉菜類 、茎菜類、花菜類)、根菜類、イモ類、菌茸類としています。
◇ 葉菜類:葉(ホウレンソウ・セロリー・レタスなど)、結球した葉(キャベツ・白菜・レタスなど)鱗形(玉ねぎ・ニンニク・ラッキョウなど)、茎菜類(アスパラガス・ウド・竹の子など)、花菜類(花芽[カリフラワー・ブロッコリー・ショクヨウギク]花茎や花序を利用するもの)、子実体[キノコ類]を葉菜類に含めることもあります。
◇根菜類:根(ダイコン・カブ・ニンジン・ゴボウ・さつま芋など)、地下茎(じゃが芋・サトイモ・レンコン・クワイ・ チョロギ・ショウガなど)、地下鱗茎(オニユリ・ヤマユリなど)、担根体(たんこんたい:ヤマイモ・ジネンジョ)などです。
◇果菜類:完熟果実(スイカ・カボチャ・トマトなど)、未熟な種(ソラマメ・枝豆・スイートコーンなど)、完熟の種(アズキ・ダイズ・インゲンマメなど)に分けられます。
日本原産と言えるのはセリ、ミツバ、アシタバ、ウド、ミヨウガ、フキ、自然薯、ゼンマイ、わさび位ですが海外から珍しい野菜が入って、国内で栽培し、市場に出まわるようになりその種類は、現在150種ほどですが今後さらに増加傾向にあります。
日本人がもっとも多く利用している野菜は家計調査年表より玉ねぎ5kg、キャベツ・大根・トマト3.6kg、きゅうり・人参2.8kg、白菜2.4kg、ナス・レタス・ネギ・ほうれん草1.2kg、サトイモ・ピーマン900g程度と一人当たりの消費量を示しています。
色彩が豊かで視覚、食感、香りを大切にして食欲がそそられるよう調理されなければなりません。水分が90%内外で炭水化物、蛋白質、脂質のエネルギー源となるものは少なく、主にビタミン(A.Cなど)、ミネラル(Ca.Kなど)、食物繊維の給源として重要な働きをしています。
野菜は、一般にあくが強く生でそのまま食べられることもありますが、多くは、茹でる、漬物することによってあくだしして利用しています。
あくの成分は、フラボノイド、ポリフェノールであり毛細血管の強化、保護、血流を改善し動脈硬化を予防することで注目が集まっています。
このような状況により分類方法として、
◇需要、利用する部分に基づく分類の最も簡単に、
1)「根菜類」「葉菜類」「果菜類」、
2)「根菜類」「茎菜類」「葉菜類」「花菜類」「果菜類」「雑類」、
3)「地下茎類」「葉菜類」「山菜類」「果菜類」「雑類」、
4)「豆類」「芋類」「瓜類」「根菜類」「葉菜類」「花菜類」「香辛類」、
5)形態に重きをおいた分類として「根菜類」「茎菜類」「葉菜類」「花菜類」「果菜類」「雑類」、
6)野菜の分類として「豆類」「ウリ類」「ナス類および雑果類」「塊根類」「直根類」「菜類」「生菜および香辛菜」「柔菜」「ネギ類」「菌類」、
7)植物学上の類縁を重視した分類として「根菜類」「塊根類」「地下茎類」「葉菜類」「嫩茎類」「果菜類」「雑類」、
8)耐寒力の強弱による分類として、「高温野菜」「耐寒野菜」、
9)強光に対する抵抗力の強弱による分類として、「陽性野菜」「陰性野菜」、
10)気候に対する抵抗力の強弱にによる分類として「うり菜類」「マメ類」「花菜類」「茎菜類」「根菜類」「葉菜類」「水生類」、
11)色による「淡色野菜」「緑黄色野菜」、
12)APG体系Angiosperm Phylogeny Group被子植物系統グループによる分類などなどがありました。
分類に仕方は、考え方によってさまざまに分類方法がありました。
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