・鉄 Iron Fe(Ferrum) てつ
ミネラル(無機質)のひとつで人体における必須栄養素として重要な役割を果たす。体内に3~5g(血液55% 筋肉10% 肝臓骨髄脾臓35%)含み酸素運搬の役目をする。腸より吸収しヘモグロビン(血色素)、酸化、還元酵素(チトクロームオキシダーゼCytochrome oxidase、カタラーゼCatalase、パーオキシダーゼPeroxidaseなど)の成分で全体の0.14%(4.2~7mg)が毎日入れ替わっているとしている。
レバー、🥚卵、春菊、ほうれん草、ひじき、胡麻に多く含み国民健康栄養調査で不足気味の栄養素にあげられる。
フイチンの存在(米糠・大豆・野菜・果物・ほうれん草)によってCa(カルシュウム)同様吸収が妨げられ食物摂取からの鉄の吸収は、5~30%の開きがある。
鉄は、ヘモグロビンの生成、血液運搬作用があり不足によって 貧血・倦怠感・吐き気・おう吐・口角炎・舌炎・嚥下障害・頭痛・動悸・食欲不振・耳鳴り・めまい・微熱・手足の冷え・皮膚の蒼白(そうはく) などの症状が表れる。
過剰摂取により活性酸素を増加させ臓器への蓄積が起こり機能不全、肝硬変の報告がある。ヘモクロマト-シスHemochromatosis(血色素沈着症)は、皮膚、肝臓、脾臓など体内の諸組織の細胞中に過剰の鉄が蓄積する疾患で、皮膚の色素沈着、脾臓肥大、肝硬変、糖尿病などの症状がある。
成人1日の推定平均必要量から奨励量は、5.5~10.5mg(妊婦+11~13mg)、上限量40mg としている。銅、ビタミンC、葉酸、蛋白質で吸収を高める。
治療に鉄剤を用いるが多くは非ヘム鉄で、Fe3+(非ヘム鉄:3価鉄・無機鉄)はFe2+(ヘム鉄:2価鉄・有機鉄)へと変換される際に胃壁を酸化して不快感を与える。還元物質の動物性たんぱく質、ビタミンCの同時摂取するのがよい。
ヘム鉄の健康食品として市販は蓄肉(豚)を原料としているのが多い。
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