・鯊/沙魚Goby はぜ
ハゼ科、一般には、真ハゼを言うが海産、淡水産と種類は多い。ドンコ、ヒゲハゼ、ムツゴロウ、ヨシノボリ、ワラスボ、イサザ、チチブなどがある。真ハゼは、口が大きく円筒形で尾の方が側扁(そくへん:平たい)、大きさが10〜25cm、背部が灰褐色、腹部は白い。
背鰭と尾鰭が斑点状になってみえる。
日本全国各地北海道から南シナ海の河口、湾内の砂泥地で生息するが市場への入荷量は少ない。平成天皇(明仁)陛下は、長年にわたり公務の合間にハゼ類の分類の研究をしてこられ日本魚類学会の会員として昭和38年から論文を同学会誌に発表されている。
貪食(どんしょく)で、釣り上げられやすく釣りの対象魚として人気がある。春先に雄がトンネルのような1〜2mの穴を掘りそこに雌が産卵、産卵後には親は死んでしまいわずか一年ほどの寿命とみられる。
秋から冬10〜12月にかけて捕獲したものを旬とし、脂肪分が少なくたん白な旨みがあるという。鮮度の低下が早く主に佃煮、甘露煮にしてカルシウム(可食量10g:120mg)の給源としてよい。
小さいものは、内蔵を除き揚げ物、南蛮漬けにすると骨まで食べられる。旨みがあって味付けの濃厚なものによくあい昆布巻きの芯、だしとりとして焼きながら乾燥する焼き干し、煮た後に乾燥させる煮干にして味噌汁に使われる。
新鮮な、捕獲してすぐのものは糸づくりで刺し身、また天ぷらとすることもある。
ハゼの生、刺身でタンパク質19.1%、脂質0.2%、炭水化物0.1%を含む。真子(まこ:魚卵)の塩漬け、酒粕に漬け込んで珍味という。
&ハゼ科Gobiida はぜか
現在はスズキ目の魚類を20の亜目に分類しスズキ亜目・ベラ亜目・ハゼ亜目にはそれぞれ2,000種以上が所属し、これら3亜目だけでスズキ目の75%以上を含む。
ハゼ亜目Gobioideiにはムツゴロウ、トビハゼ、マハゼ、アゴハゼ、ヨシノボリ、シロウオなど9科270属2,211種からなり、うち1,950種はハゼ科に含む。条鰭綱の魚類の中でコイ科に次いで二番目に種数が多い。多くの種類は腹鰭が吸盤のように変化している。
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