[◎🍌バナナ]食生活について語ろう

◎🍌バナナBanana　ばなな
　　近年では温室育ちの国内産のバナナが市場にも出ているようです。バナナ生産量の日本一は2018年で沖縄県で、全国シェアは75.1％で鹿児島県とで国内産の生産量の多くを占めています。圧倒的に多いのは輸入品99.9%以上です。令和元年（2019年）の財務省貿易統計によると、バナナの総輸入量は約104万5千トンで輸入果物の約6割を占め 1位がフィリピン（約83万7千トン）、2位エクアドル（約11万9千トン）、3位メキシコ（約5万4千トン）などです。世界の生産量では、インド3,080万8千トン（2018年）が圧倒的で、中国、インドネシア、ブラジルと続きます。日本における一人当たり年間で平均で50本（1本150gとして）程度食べられているようです。
　　バショウ科、熱帯アジア原産で赤道南北30度以内の位置で多く栽培しています。日本では、ポルトガルの宣教師によって16世紀半ば織田信長に献上されたのが最初といわれます。
幹のように見える部分はやわらかい葉が重なり合って偽茎(ぎけい)となって高さ３m～15m程に成長する草本(茎が木質でない)に分類です。茎は地中にあり側枝を出して繁殖し、種なしで育てることができます。茎のような先端からは、長楕円形の葉が大きく伸び重なり合っています。
バナナの成長過程　動画 - Google 検索
バナナの成長 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=lMvSu0wOAzg
偽茎の先端に大きな花茎を一本のばし垂れ下がって外側より開花しやがてが発達し果実をつけます。花が茎につく花序は1本の果軸に複数の果実が房状に実る部分の果房（かぼう）がみられ、各果房には10本から20本程度の果指から成ります。成熟してくると1果指が約150gとすれば、1果房は15～30kgの重さになります。花に見えるのは花芽を包む葉の苞葉（ほうよう）で、本当の花は果指Fingerです。花は全て雌花（めばな）になります。その果指一つ一つがバナナに生長し、一房のバナナとなるのです。開花は、一本の偽茎につき一回のみで開花後は枯れてしまう多年草です。株元から新しい芽を出して繁殖します。熱帯の地域では年間を通して花が咲き実をつけ特に旬という時期は定まりません。最初は下向きですがやがて空に向かって反り返って成長、開花から早ければ一ヶ月ほどで収穫しています。
バナナは種が出来ないように品種改良により株分けという芽から育てる方法で栽培し2年程で実を付けます。結実後には枯れてしまいますが、根元から子株が数個芽を出しています。
　花蕾の皮下に雌花が連なり、雌花の元に果実がなるので、バナナは受粉が必要なく一株からでも育てることができるといいます。特性で種子を含まない果実（種無し果）が生じる単為結果と呼ばれます。ある程度成長していくと、雄花（おばな）が咲き始め雄花には、果実がなく下向きに咲く花は雄花となります。
甘みの強い生食用と、でんぷん質で甘みが少ない料理用のなど品種が数百種以上と数多くあります。
大型の多年草で暖地に咲く芭蕉という植物に似ていることから和名を実芭蕉(みばしょう)といいます。生薬名を芭蕉根（ばしょうこん）、芭蕉葉（ばしょうよう）、甘蕉（かんしょう）として薬用部位の根茎、葉根茎に根茎・葉は下熱、利尿作用があり用い、葉の生の汁は切り傷、擦り傷の傷口に塗布して用いることもあるようです。
熱帯地方では、花も食用とし料理用(甘味がない)、果実を主食としても用いています。アフリカ中部の国々、南米でも一部食べられ英語でプラタノplátanoと呼ばれ日本に主に流通のバナナよりもサイズが大きく、生でも完熟で甘いと言われていますが、ほとんどの場合は調理用として使われます。味は青色のものはジャガイモに似ており、甘いのと区別しています。
　日本では、傷み易いので未熟のものを輸入し追熟して市場に出回っています。日本に初めてバナナが商業的に輸入されたのは1903年（明治36年）で、当時日本領だった台湾から移入という形でやってきたのでした。最初は高級品だったバナナもたたき売りの対象ともなり庶民でも購入できたようでしたが太平洋戦争などで船が徴用に輸入は大幅に減少途絶え、高級品として取り扱われることとなっていったのです。
昭和38年(1963年)に輸入の自由化がなって以来は、台湾産が多かったのですが現在では価格差から主にフィリピン産で、次いでエクアドル産、メキシコ産などです。みかん、りんごと並んで3大果物のひとつです。輸入するフルーツの半数以上を占めるに至っています。台湾産は現在ではごく少量の輸入です。
表面に少し斑点が出たぐらいが香りもよく食べごろとし保存の適温は、12～15℃に、つるす、または山形に置くのが谷形より傷みにくく、また皮をむいてなるたけ空気に触れさせないようにして冷凍にしておくのもよいでしょう。果物の中で糖質が多くやわらかく、舌触りが滑らかで消化がよいので幼児、高齢者に、また持久走、長距離走、マラソンのスポーツをする前のエネルギー(93kcal/100g中)源として食べやすく手軽に利用できます。そのままで食べることが多いですがジュース（食物繊維微量：0.1g/100g中）、スムージー（食物繊維そのまま含む：1.1g/100g中）、サラダ、フリッター、乾燥バナナ、チップ、パウダー、バナナアイスとしても用いられています。未熟では、でん粉質なのですが熟してくると果糖、ブドウ糖、蔗糖に変化し甘味が増してきます。またタンニンの不溶化により渋味が感じられなくなり、不溶性プロトペクチン(主にペクチンとセルロースとが結合)の分解によりペクチンを生成し組織が軟化してきます。
成分として、生100g中にエネルギー93kcal,水分75.4g,蛋白質1.1g(アミノ酸組成による蛋白質0.7g),脂質0.2g,炭水化物22.5g,灰分0.8g,ＮａTrmg,Ｋ360mg,Ｃａ6mg,Ｍｇ32mg,Ｐ27mg,Ｆｅ0.3mg,Ｚｎ0.2mg,銅0.09mg,マンガン0.26mg,βカロテン当量54μg(V.A5μg),V.D(0)μg,V.E0.5mg,V.KTrμg,VB1:0.05mg,VB2:0.04mg,ナイアシン0.9mg,VB6:0.38mg,V.B12:(0),葉酸26μg,パントテン酸0.44mg,ビオチン1.4μg,VC16mg,食物繊維1.1g(水溶性0.1g・不溶性1.0g)。
乾燥100g中にエネルギー314kcal,水分14.3g,蛋白質3.8g(アミノ酸組成による蛋白質2.4g),脂質0.4g,炭水化物78.5g,灰分3.0g,Ｎａ1mg,Ｋ1300mg,Ｃａ26mg,Ｍｇ92mg,Ｐ84mg,Ｆｅ1.1mg,Ｚｎ0.6mg,銅0.25mg,マンガン1.31mg,βカロテン当量840μg(V.A70μg),V.D(0)μg,V.E1.4mg,V.K2μg,VB1:0.07mg,VB2:0.12mg,ナイアシン2.0mg,VB6:1.04mg,V.B12:(0),葉酸34μg,パントテン酸1.13mg,ビオチン-μg,VCTrmg,食物繊維7.0g(水溶性2.0g・不溶性5.0g)。
　　なまでK(カリウム：心機能、筋肉機能を調節)360mg、マグネシウム（カルシュウムの定着に関与）32mg、ビタミンE(抗酸化作用)0.5mg、ビタミンＢ2(脂質のエネルギー代謝に関与)0.04mg、ナイアシン(血流改善)0.9mg、ビタミンＢ6(アミノ酸代謝に関与)0.38mg、食物繊維1.1g/100g中を含み、色素成分はキサントフィル、カロテン54μg【ビタミンＡ5μg】/100g中に含みます。
バナナは、手軽な値段、食べやすい、健康によい、おいしい、栄養に優れ、手軽においしく食べられ栄養素や健康への影響もあり、ミカン、リンゴを押さえてダントツに、よく食べられている果物の1位です。おもに朝食で、間食ともしています。
暑い夏に向かう日々に栄養豊富なバナナを食べて元気に乗り切ってもらいたいという想いを込めて、2001年、日本バナナ輸入組合で、8月7日を「バナナの日」に、さらに日付の由来は8と7で「バナナ」と読む語呂合わせからの制定です。

 

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