駅から始まるまちづくり

駅と街のあり方をはじめ、街づくりの様々な話題について考えます

資料室:記事に関連した情報です

JR王子駅南口改札 営業時間を大幅短縮

2007-06-17 14:46:33 | 利用しやすい「駅と街」
 少し前になりますが5月31日の朝日新聞に載っていた記事です。JRが4月から南口の改札営業時間を「始発⇒終電」から「午前6時⇒午後10時」としたということで、北区や住民が猛反発しているとのこと。
 その背景として、区が現在南口にバスやタクシーが乗り入れられるロータリーをまさに造っているのに、ということと、中央口から南口の間は夜間は薄暗い線路沿いの道を200m歩く必要があることがあるそうでう。
 まずは、区とJRがどんな調整をしてきたのかが疑問です。もし整備に入る前から十分議論してきたのなら、JRからは「南口改札は営業時間が短くなる可能性がありますよ」と調整していた段階で示すべきだし、もし急に会社全体として時間短縮へ方針を変更したとしても、この駅についてはすでに調整済みだったのだったら、営業時間を短縮すべきでないと思うところです。
 当事者ではないので良くわかりませんが、JR東日本には駅前広場が自分たちにとっても重要なものだという認識が薄いのかも知れません。鉄道事業者が提供すべきサービスは単に鉄道自体だけではなく、ちゃんとバスやタクシーに乗り継げるところまでと思うのですけれど。
 単に「経費節減」という自社の都合だけを押し付けるのではなく、調整の経緯を重視したきめの細かい対応を求めたいところです。

ドアにはさまれる事故

2007-06-14 17:04:18 | 利用しやすい「駅と街」
「質の高い公共交通」には安全性の高いことも含まれると考えるので、昨日の事故に一言。
今回のようなカーブの区間で安全にドアの開閉をするにはどうしたらいいか。本当に難しい問題です。
 ドアを閉める時点ではモニターを見れる位置にいるわけですが、目視+何台ものモニターを同時に見ることは難しいと思いますので、ほんとに間際に飛び込むと見落とす危険性が...
 また、電車が動き出すとモニターが見れなくなるわけで。

まず我々自身が自衛策として、ドアが閉まり始めたら飛び乗らないことだと思います。どうもエレベーターの感覚があるのではと思いますが、電車のドアは細い指を挟んだくらいではドアが自動に開くことは無いということを頭においておくことが必要だと思います。

では鉄道側では何ができるのか。ちょっと箇条書きにしてみました。
・ホームをまっすぐに直す: これはものすごい費用がかかりますね。鉄道を高架化する「連続立体交差事業」を実施するような場合なら考えられるかも知れませんが。
・ホームドアをつくる: これは費用以外に、「ホームの幅が狭くなる」「3扉や4扉など、いろいろな車両が来る場合は難しい」「ぴったりにとめないと乗降できない」といった課題があります。したがって、東京メトロのように常に利用者が多かったり、車両の種類が限られているようなケースで徐々に整備されています。
・ホームの扉位置にセンサーをつける: 近鉄けいはんな線で設けられていて扉付近に人やものがあった場合は電車を停止させます。もっともこれはワンマン運転のための設備のようですが。

これらは費用の問題等ですぐには実現が難しそうですから、まずは可能な限りホームにアルバイト等を配置して、車掌が見づらい箇所をサポートするしかないかもしれません。

水陸両用バスが大阪の町を走ります

2007-06-13 13:07:27 | 利用しやすい「駅と街」
大阪のNPO法人「大阪・水かいどう808」は水陸両用バス(アメリカ製 37席)を所有していて、これまでも様々なイベントで走らせてきたようですが、昨日、全国で始めて水上での営業許可を得て、以下の通り期間は限定されていますが、営業運転を行うようです。
・2007年6月16日~30日 1日4便
・大阪城周辺や御堂筋など約22キロを2時間(水上40分)で走る
・料金 中学生以上5800円、小学生~4歳以上3800円、3歳以下無料
・問い合わせ先 ヒップス 06-6253-7737
詳しい情報や、これまでのイベントなどでの状況は「大阪・水かいどう808」のページへ
値段が、ちょっと高いかなあ... でも結果を期待したいと思います。
東京周辺では、江東区などが街中に運河が縦横に流れているので、走らせて見たら面白いかも。

京都市がLRTに関する調査結果発表

2005-10-01 22:57:07 | 利用しやすい「駅と街」
京都市では、「新しい公共交通システム調査」として、LRT等の新しい公共交通システムの導入のあり方などについて、検討を進めてきました。
 具体的に7つの路線を設定し、LRT導入による整備効果や自動車交通など他の交通手段に与える影響などが検討されています。
 その結果、まちの活性化など、京都市にとって効果が大きい一方で、車線の減少による自動車交通への影響や財政上の問題など、様々な課題がうかびあがりました。
今後、この調査を基に実現に向けた議論が進められます。

詳しくは、
http://www.city.kyoto.jp/tokei/trafficpolicy/lrt/index.html

最近のLRTの技術的話題

2005-06-25 08:50:54 | 利用しやすい「駅と街」
最近のLRTに関する技術的な話題としては、次のようなものがあると思います。
●架線レス方式: 第3レール、ニッケル水素電池等
●鉄道・軌道の直通運転
●物流への利用
●低床車両の増加
●ゴムタイヤ式LRT: GLT方式、トランスロール方式、CiViS方式
例えば架線レス方式が成立すれば、架線が都市景観を阻害することもなくなりますね。引き続き、これらの状況について、情報を提供していきたいと思います。

LRTに関わる法制度

2005-06-22 23:37:34 | 利用しやすい「駅と街」
LRTの根拠法は軌道法(大正10年施行)。これをもとに軌道建設規程等が定められている。特例も認められているが、LRTの機能を最大限に活かすためには、規程の背景にある安全性等への視点を踏まえつつ、規制緩和を進めていくことが必要。

○軌道建設規程第8条:軌道の敷設は「道路の中央」と規定
→乗降者の利便性や安全性、電停の確保等を考えると路側への敷設の方が望ましい場合も

○軌道運転規則第46条:連接車両の長さは「最大長30m」と規定
→欧米では「40m、50mは当たり前」

○軌道運転規則第53条:路面電車の最高速度は40km/hと規定
→自動車より優位に立つために、速度面の規制緩和が必要

○軌道運輸規定第8条:不正乗車の割増運賃は正規運賃×2倍までと規定
→欧米レベル(50倍、100倍)としないと不正乗車に対する抑止力とならない。

○軌道建設規程第16条:軌道の勾配は千分の四十以下(特例で千分の六十七まで)
→ヨーロッパ諸国では千分の八十級の勾配が当たり前。電車の性能もこれに対応できるものとなっている。街中の道路の勾配は設計速度60kmで最大千分の五十、50kmで千分の六十、40kmで千分の七十とされていて、更に特例でそれぞれ20‰加えた値とできる。このため、LRT路線を街路等に設置する場合、同じ勾配が取れないこととなる。

今後、これらに対する取り組みの話題を提供したいと思います。

U-DMV、9月から走行試験

2005-06-21 23:22:50 | 利用しやすい「駅と街」
JR北海道は線路と道路を自在に走れるデュアル・モード・ビークル(DMV)を開発していますが、2台連結したU-DMVを9月から石北線北見ー西女満別駅間(32キロ)で走行試験を行うとのことです。LRTと鉄道の乗り入れ、ガイドウェイバス等々、フレキシブルなシステムができていくことは重要だと思います。