遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

『羽海野チカの世界展〜ハチミツとライオンと〜』

2017-08-14 23:05:58 | レポート

2017/8/14

羽海野チカ先生のヒット作『ハチミツとクローバー』『三月のライオン』関連の展覧会。

「ハチミツ~」のほうは、だいぶん忘れちゃってたけど、思春期の自意識に「青春スーツ」と名づけて作話上で機能させていくところが大好き。

後日談みたいな話が一話まるまる展示されていて、懐かしいし面白かった。

「三月~」のほうは、主要人物の掘り下げ方がものすごいので、何度読んでもおもしろい。

展示の最大の見所は、羽海野先生のアイディアノート。

「甘やかしうどん」まわりのシーンを、ゼロから原稿になるまでの過程を展示している。

最初は紙を八分割して、ネーム以前の話の流れを書く。

それを何度か繰り返していって、段々ネームに近づけていく。なめらかにしていくイメージなんだとか。

すぐに何かに活かせるような単純なものじゃないけど、職人的なかっこよさを感じてうっとりする。

興奮しすぎて大丸の閉店時間になってしまい、後半は駆け足で見てしまった。残念。

※札幌は8/15まで→羽海野チカの世界展〜ハチミツとライオンと〜

※羽海野先生自身はとてもネガティブ。漫画家としてこんなに恵まれたキャリアの人ってあんまりいないと思うけど。→「吉田豪 羽海野チカを語る」TBSラジオ「たまむずび」(miyearnZZ Labo)

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『東京ポッド許可局2017ジャパンツアー札幌公演』

2017-06-04 01:33:36 | レポート

2017/6/3

・元インディーのポッドキャスト、今はTBSのラジオ番組、『東京ポッド許可局』のトークイベント。

・自分はポッドキャスト時代からのリスナー。最初に聴いたのは2009年の第54回「おでん鍋論」。

・東京の人気ラジオ番組とは言え、北海道にはネットされていないので、使命感に駆られて見に行く。

・500人キャパの会場が7割位埋まっていた。大健闘。

・出演はマキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオ。ゲストなし。三人のトークだけで2時間半。

・いくらリスナーしか集まっていないホームだからと言っても、いくら引き出しの豊富な芸人さんだからと言っても、この規模、この長尺のイベントをこんなに身軽にこなせるのはほんとに凄い。

・いつも音声だけで聴いていた人たちの生身の姿が拝見できたので、ファン丸出しで喜ぶ。

・マキタスポーツさんは腰痛で杖をついていた。ちょっと前かがみになっていることもあり、実年齢より10歳くらい上に見える。

・伊東四朗が演じる伊藤博文の雰囲気。政界のドン感と、見た目より軽快な感じ。

・同じ腰痛持ちなので、多少滑稽な格好になっても「痛くない」を優先させたい気持ちはよくわかる。

・それでも、ここぞと言うときにかわいらしい動きをしているのがかわいい。

・プチ鹿島さんのゴキゲン感。ムネオ、真紀子、二人のトシちゃん、ポンポン繰り出される物まねがとてもおもしろい。

・マキタ&鹿島のカーテンコールがかわいい。練習したのかな。

・サンキュータツオさんはスタイルがいい。書評話の覗き見感がたまらない。

・構成は「オープニングトーク→○○JAPAN→○○論→給湯室→カーテンコール」。

・札幌ver.では、「大谷翔平の嫁JAPAN」。ライトスタンド(隠語)の反応も気になる大胆な人選で沸く。

・そんなの他人が考えることじゃないだろと思ってしまうところ、それぞれロジックを組み立ててそれっぽく聞かせているのがさすが。

・○○論では、異能芸人である三人がお笑いじゃない分野で仕事が発生していく過程を語る。過去の「肩書き論」の後継の話として聴く。

・ちゃんとためになった気になる。

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『ヤギづくしvol.3』

2017-03-14 01:09:44 | レポート

2017/3/14

札幌オーギリングのピンクおにぎりでお馴染み、ヤギハツマくんが自身の誕生日ライブをやるというので顔を出してみる。

お客さんは40~50人くらいだと思うけど、それでも、ぎゅうぎゅうになるくらいの会場。

女性が多い。というか、ほとんど。

最初の30分はお客さんからお題を貰っての即興歌。ゆるい雰囲気で始まるも、それぞれしっかりひとひねり入っていて巧み

次の90分は10人のミュージシャンとほぼ1曲ずつ。最後はヤギハツマバンドで持ち曲を唄う。

ひととおりやって2時間30分くらい。

その間、主役のヤギハツマくんは、ずっと会場の雰囲気が冷えないように盛り上げていた。

もともと好きな人が来ていることを差し引いても、現場慣れした安心感がすごい。

そりゃ大喜利の現場くらいで動じることはないだろうな。

あと、カホンが不思議すぎて子供のようにずーっと新鮮な気持ちで観てしまっていた。

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『大喜利寺 -阿吽-』

2017-01-08 23:45:18 | レポート

2017/1/8

10人で90分ひたすら大喜利のお題に答えていくシンプルなイベント。

大喜利をやりたい人と聞きたい人の共犯関係がいいバランスで成立している。

司会役の「仏」こと氏次啓くんのMCぶりが安定して客席の温度をうまくコントロールしている。

回答を考えながら見ているので、楽しむというより、どうしても一緒に修行している感じになる。

他の人の回答を聞いて「被った」「この発想は無理」とか、いちいち心の中でうなり声をあげる。笑えば良いのに。

一定ペースで回答はできたような気がするので、ほっとする。

今回は、一般募集のお題のみ。

それも「お題読みの塚本奈緒美さんに言わせたい一言を教えてください」という一般向けの大喜利になったりして、ここでもいいチームワークだった。

新春BLOCH恒例の甘酒もおいしかった。

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TGR札幌劇場祭 2016大賞公開審査会・授賞式

2016-12-07 01:54:51 | レポート

2016/12/6

全くの部外者だったが見に行く。

と、思ったらオーギリングには参加していた。

審査の話題にのぼらず、悲しい。

30を超える作品のうち、3作品しか見てない。

それでも、人の感想から大賞の予想を立てたり、作品の雰囲気を想像しながら話を聞くのは楽しい。

前回、キレキレの批評を聞かせてくれたライターの岩崎真紀さんが審査委員長に。

大賞作の『珈琲法要』に対してもポジネガ両面からきちんと批評されていた。

SNSだと、信用できるネガティブ意見はほとんど出てこないので、宣伝やシガラミ抜きで語れる存在はほんとに貴重だと思う。

一方で、演劇批評自体は「作品」になりうるんだろうかということも考え込んでしまう。

演劇は前提のテキストが共有しにくいので、劇評はどうしてもポエムか印象批評になる。

いい方法が発明できたら面白くなりそうなんだけど。

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北海道大学総合博物館 ミュージアム・カフェ 金曜ナイトセミナー『第4回 R-18 おとなの夜の恐竜学』

2016-10-15 08:18:18 | レポート

2016/10/14

古脊椎動物学の小林快次先生のセミナー。

北大の総合博物館に立ち寄ったら、たまたまやっていたので、部外者参加OK確認の上、聞いてくる。無料。

観客は20~30人くらい。

想定はもっと少なかったらしく、その場合はより危ない話をする予定だったそうだ。

それでも、30歳手前で福井県立恐竜博物館の10億円単位のお金を動かしていた話や、意図せず留学してしまった話など、きれいごとがなく楽しい。

「(私の学生時代は)ここにいる学生と違って流されがちな生徒だった」という言葉に、師弟の信頼関係が垣間見えてほほえましい。

むかわ町穂別で発掘された全身骨格の話。

何千万もする発掘費用が、自治体にとってもきちんと「投資」になるように交渉しているところ。

博物館の運営側の経験がある小林先生らしい配慮。

次回はもっと危ない話もぜひ聞きたい。

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『文化庁メディア芸術祭 札幌展 ココロ・つなぐ・キカイ』

2016-09-19 00:52:38 | レポート

Rhizome - Trailer

公式サイト:文化庁メディア芸術祭 札幌展 ココロ・つなぐ・キカイ

2016/9/16

通りすがりの札幌ファクトリーアトリウムにて。

映像作品の『Rhizome』(Boris LOBBE)は、無機物の行進から始まって、徐々に形や動きがどんどん多様化していく様子を10分くらいかけて見る。

世界と歴史の縮図と言えば聞こえがいいが、頭がわいているとしか思えない(いい意味で)。

『(不)可能な子ども、:朝子とモリガの場合』(長谷川愛)は、LGBTへの認識が低く、虚構を愛でる、いかにも日本らしい作品。

いろんなバリエーションがありそうなので、おそらくこのアイディアひとつでも展覧会が開ける。

『ゲームキョウカイ』(藤木淳)は、ゲームウォッチから最新ゲームまでのモニターとコントローラーをずらと横に並べ、操作者のほうが旧→新端末に移動しながら遊ぶ。

ちゃんとプレステのところで先に進めなくなってしまったのが、自らのゲーム遍歴と一致していて悲しかった。

演劇関係の知人がスタッフをされていて、なぜか恐縮してしまった。

9月30日まで。無料で見られるので、みんな行ったらいい。

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北海道立近代美術館『ゴジラ展 特撮映画のヴィジョンとデザイン』

2016-09-16 13:24:48 | レポート

2016/9/16

1954年の初代『ゴジラ』から2016年の『シン・ゴジラ』まで、ゴジラの変遷をまとめている。

ゴジラ概論を勉強した感じ。

もともと戦争が終わって10年足らずで作られた映画なので、社会的な作品だったし、自分が唯一見た『シン・ゴジラ』もそういう感じ。

ただ、話には聞いていたものの、宇宙人が出てきたり、メカ化していたり、コメディ化していたりしていて結構落ち着かなかった。

コンテやら図面やら、手書きのノートやらが山ほど展示されている。

構想を形にするための労力が、具体的に見られる。詳しい人が見れば、楽しそう。

一方、ゴジラスーツを始めとする、巨大展示物は直接的に楽しめる。

2002年のゴジラとデストロイヤー(幼体)が好み。

キングギドラもあんな造形でかっこいいい。

最後のクロマキー体験が楽しいので、空いてそうな時間帯に行くのがおすすめ。

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札幌オーギリング『ヤングアンサー杯』

2016-09-11 16:15:39 | レポート

2016/9/11

対戦型大喜利「オーギリング」に参戦した。

イベント名は「ヤングアンサー杯」。ほぼオーギリング初出場の選手16人が集まる。

趣旨はわかるが、実際のところ、自分はまったく若くないので恐縮しながら戦う。

こういうところに着ていけるような服がなかったので、タカキューでわざわざもろもろ購入して臨む。

1回戦で16人から4人になってしまうので、どうせ負けるだろうと思っていたら、準決勝、決勝まで進んでしまった。

1回戦以外の試合形式をあんまり理解していなかったのでとても焦る。

思ったより頭が真っ白にならず、よかった。

「油」という言葉を使って「心に残らない名言」作れって言われても。

好きなイベントだし、自分が出ることで内容が詰まんなくなったら申し訳ないので、必死でやった。

内側から見えることもあって普段とは違った楽しみ方をさせていただいた。よかった。

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東急百貨店さっぽろ店『夏休み将棋まつり(2日目)』

2016-08-16 18:04:57 | レポート

2016/8/16

自分は将棋ウォーズで勝率5割をちょっと切るくらいのほぼ「見る将」だが、それでもプロ棋士の先生方を直接拝見したく行ってみる。

脚本書く時にどんなに煮詰まっても、「おまえはプロ棋士くらい一生懸命考えたのか?」と自問自答すれば、大体の場面でいかに自分がぬるま湯に漬かっていることを自覚できる。

なのでプロ棋士の先生方は尊敬している。

佐藤康光九段と野月浩貴七段の解説および山口恵梨子女流二段の聞き手スキルが高く、詰め将棋コーナーの参加も忘れ、ニコニコしながら掛け合いを聞き入ってしまう。

屋敷伸之九段もいらしていて豪華。男性陣はなぜかみんな日焼けされていた。

山口女流がニコニコ動画で観るより美人。

対局中の目付きや、相手の手に対して微笑んでいるところも、かっこいいし怖いし見とれる。

プロの対局もよかったけど、普段はネット対局ばかりなので、子どもからお年寄りまで、見ず知らずの人が思い思いに対局している様子も新鮮で楽しかった。

※俺も研鑽する。

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