2025/3/14
・生まれつき皮膚が緑色の女性エルファバが、学校の新生活やオズの魔法使いとの出会いをきっかけに魔法の才能を開花させる話。
・演劇で有名な作品とのことだけど、未見。
・それどころか「オズの魔法使い」すらウロ覚えだったことに、見始めてから気づいた。
・体の特性起因で消極的だった若者が、外ならぬ自身の能力で解放されていくというシンプルな話として見た。
・ラジオ番組のアトロクで「元トモ」映画だと強調されていたのがノイズになってしまった。二人のシーンを観ていると頭の中に流れてもいないあの曲が流れる。
・父親や黒幕組はひどいけど、雰囲気に流されるままのクラスメートもだいぶんひどい。思ったよりエルファバいじめの時間が長い。
・ささいなことで距離がぐっと縮まるのは若者らしくて好き。
・エルファバに対するグレンダの言動は、最初失礼な同情にしか見えなかったけど、エルファバを下に見ていたんじゃなくて、自分以外すべてを下に見ていたんだとわかって、ちょっと印象が変わった。
・彼女の名前に関するエピソードは人物描写、作品の進行、作品テーマと、とても巧く使いまわされてる。
・グレンダは全然いい人ではなく、二人が仲良くなったきっかけも、ちょっとしたすれ違いから。
・実際、鼻持ちならないイヤな奴なのはたしかだけど、彼女の圧倒的な小物感が嫌悪感を中和している。人間が浅い。
・なんか既視感があるなと色々思い出してみると、一番近いのはマンガ「ろくでなしブルース」の中田小兵治。
・自己評価高い。自己顕示欲も強い。実は努力家で基本スペックは高い。結果小器用。人望はそこそこ。本人が思っているほど頭はよくない。友達のために体を張ろうとする気概はあるが、いざという時には役に立たない。おまけに写真部中島みたいな髪ファッサ。
・こういう役を現実では大スターのアリアナ・グランデがやっているのが味わい深い。歌は歌で抜群だし。
・明らかに何かを暗示している動物たちの扱いは辛い気持ちになる。
・エルファバが覚醒するシーンはすごい迫力だった。パート1だから続きはあるだろうけど、これで十分お腹いっぱいだった。
・Dolbyで観たのは大正解だったと思う。
(TOHOシネマズ札幌すすきの)