2024/1/2
・徐々に戦争一色に染まっていく世の中を背景に、後の黒柳徹子である少女トットちゃんがトモエ学園に転入し疎開先に向かうまでの話。
・見ている人の評判が軒並み良い。特に『この世界の片隅で』と比較している人が多いらしい。
・原作の『窓ぎわのトットちゃん』はたぶん読んだことがない。読んだとしても内容は忘れている。
・体調の問題なのかもしれないけど、序盤は話に入っていけず。
・つやつやした顔つきと、子供らしさを強調したような喋り方が、自分には苦手だった。
・ただ、黒柳徹子なら実際に小さいころからあんな話し方だったような気がしないでもない。
・トモエ学園の学校としての位置づけはよくわからないけど、少人数で通常の学校にはうまくなじめない生徒が集まっている感じ。
・wikiによると、日本で初めてリトミック教育を実践的に取り入れたことで有名な学校らしい。
・おそらく小さな子供のいる大人だったら、ほんとにハラハラするようなことばっかりやっている。
・基本的に自伝なので唐突に人が死ぬ。作中の匂わせはあるんだけど、人が死ぬのに理由はない(というか、見えない)という現実。
・戦時中の様子で勘違いしがちなのは、昔だからあんな貧相な恰好をしているわけではないこと。
・下手したら今よりも華やかな恰好してたような人たちが、わけのわからない国家の倫理観を押し付けられてああいう風になったということ。
・お父さんは音楽家としての魂を売らなかったけど、裏返せば、おかしいと思いながら魂を売ってしまった人も多くいたはず。
・なので、あの風景は未来の自分たちかもしれない。
・そんな中でもトットちゃんは彼女らしく明るく元気で、はっきり言って浮世離れしている。
・彼女が変わらなくても、時間がたつにつれ、どんどん戦時色の強い背景になっていく。
・遺骨を抱えた女の人とか、ホラー系のゲームみたいな差し込まれ方だった。
・変わらぬ彼女と日本の社会がどんどん人間らしさを失っていく様子を対照的に見せるような作品だった。
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