遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

信田さよ子『加害者は変われるか?』

2016-06-23 22:32:39 | 読書感想文

 

加害者は変われるか?: DVと虐待をみつめながら (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房

2016/6/23

DVの加害者に注目しなければ、被害者を救うことは出来ないという視点で書かれた本。

加害者を罰するだけでは被害者が救われない。

具体的に想像してみると、確かにそのとおり。

「加害者は加害記憶を喪失する」

「加害者は自分を被害者だと思っている」

「状況の定義権力を持つことの万能さ」

「DVの被害者は自分を被害者だと思われたくない」

創作に使えるキラーフレーズばかり。

DV加害者の気持ちは、いま話題になっているストーカー問題にも通じるし、DV加害者と「普通」の人との距離はそんなに離れていないようでとても参考になる。

筆者が所長を務める「HCC原宿カウンセリングセンター」でやっているという心理劇にも興味が出る。

園子温監督の『恋の罪』に出てくる主人公の夫が、ここで書かれてるDV夫のケースにそっくり。

ちゃんと調べて作ってるのがわかる。

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