縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

暗黒マーケット

2007-12-30 | Weblog
今日も今日とてデパートスーパーは買い物客でえらい混雑、そんな師走の最終日、突然満腹村に暗黒
マーケットが開店した。本日限り野菜も魚もおせちの材料もただであげますとチラシが各家のポストに
差し込まれていたのだ。こんなせわしない時期にといぶかしながらコウモリ君もさっそく冷やかしがてら
出かけてみることにした。だが暗黒マーケットに近づくにしたがって人がどんどん多くなり、行列になり
やがて前に進めなくなってしまった。こりゃいかんユータウンして帰ろうとしたが後から後から人が押し寄せて
帰るに帰れなくなってしまった。あきらめモードで並んでいるとそれなりにかたつむり程度には前進した。
それでも30分もすると入り口らしきものがあらわれた。コウモリ君は人の波に流されるままに
入り口にたどりつき暗黒マーケットの中へ吸い込まれていった。
マーケットには商品らしきものは何もなく入り口から先も長い廊下が続いているだけだった。
コウモリ君は後ろから押されるがままに前へと進むしかない状態だった。すし詰めのコウモリ君が前を見ると突然
3,4列前の人垣が消えた。2列前もすっと消えた。そして次にコウモリ君が見た物は眼下に迫った断崖絶壁だった。
だが後ろから容赦なく押し寄せる人の壁に踏みとどまることはもはや不可能、コウモリ君は真っ逆さまに
落ちていった。
まったくなんてこったい、このくそ忙しいときに崖から落ちてなんかいられないんだよ、そうつぶやくと
コウモリ君は翼を広げて上昇していった。
ただより高い物はないってことですかな、よいお年を。

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