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英英思考を制するものは英語を制す。英英辞典とネイティブ向け読み物への早期移行が異次元の高速学習を可能にした。

客観式減点法のすすめ

2009年04月10日 | 日本の英語教育
 記述式問題は客観式問題よりもごまかしがききにくいという考えがあります。しかし合格ラインが5~6割に設定された記述試験であれば、減点されないようなテクニック、いいかえればごまかし方を心得ている方が有利になります。そんな不確かな記述式試験よりも、誤答は点数を丸ごと引かれるような減点法を伴う客観式試験の方がはるかにごまかしがきかないテストになります。

 以前ここのブログでWhy Washington WorriesというNEWSWEEK国際版編集長Fareed Zakariaによる論説記事を紹介しました。ブッシュ大統領を良く言う人はほとんどいないにもかかわらずオバマ新大統領がブッシュ的でない外交政策を展開すると少なからぬ批判が出る理由について論じた記事です。

 後半のThe Washington Post reacted by worrying that Obama might be capitulating to Russian power. His sin was to point out in a letter to the Russian president that were Moscow to help in blunting the threat of missile attacks from Tehran, the United States would not feel as pressed to position missile defense systems in Poland and the Czech Republic—since those defenses were meant to protect against Iranian missiles. This is elementary logic.It also strikes me as a very good trade・・・というくだりで、elementary logicが何をどんな意味で指しているか問うことで理解度がかなりわかってしまいます。

 Washington Postの主張はHis sin was to point out in a letter to the Russian president that~という指摘に過ぎずlogicではありません。logicに欠かせないのはsince those defenses were meant to protect against Iranian missilesのような理由づけです。したがって、This is elementary logic.とはオバマ大統領のロシア大統領への手紙に対する筆者のコメントです。Washington Postのオバマ外交批判に反撃する立場から書いている筆者が、This is elementary logic. It also strikes me as a very good trade・・・と評しているということは、ここのelementaryは肯定的なニュアンスの「基本的な」という意味になります。

 長文の中でThis is (①stupid ②elementary ③difficult ④childish) logic. という客観式四択問題にすると、かなりの難問でありながら全文の流れがわかっていれば迷うことはなく、誤答は点数を丸ごと引かれる減点法を併用すればほとんどごまかしがきかなくなります。

 入試のような選抜試験は難しくせざるを得ないという主張もあります。ただ英語は正しく理解できてなんぼのものであり、合格ラインが5~6割になってしまうような不確実な記述式試験に受験者を取り組ませても力はつきません。客観式問題でも減点法を併用すれば選抜の役割を果たしつつ受験者の英語力を伸ばすことが可能です。選抜試験ではない英検やTOEICでも、点数に一喜一憂するのではなく自信をもって正解できた問題がどれだけあったかに注目すべきでしょう。
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