モイラの妊娠が超音波で確実に確認された。
3頭同時にヒートが来て交配をしたのは、1番調子の良かったモイラだけだったのに、そのモイラが交配の後、耳の病気になった。
妊娠の可能性があるので、100%安全確認されている薬だけを使ってもらったが、妊娠中に薬を使うのは不安だ。
製薬会社のHPやその薬の名前の載っているHPを片っ端から読んだが、『妊娠中の場合は、医師にご相談ください。』と書いてあるだけで、使用禁止にはなっていない。せっかく恵まれた命を人間の手によって、不幸にしてしまうような気がして、どうしても悪い!禁止!影響あり!の言葉を捜してしまう。
親切な木俣動物病院の石川先生に「何かあったらどうしよう」と不安をぶつけた。
先生は「製薬会社の人が、『保障』するとまで言っているのですから大丈夫ですよ。」と言う。
普段からほとんど化学薬品の薬を使わないためか、薬を与えることが残虐なことをしているように思えてしまう。
しかし、薬が『安全』となるまでに、何匹もの命が実験で使われているのだ。
多くの犠牲があって、生まれた結果を疑うことは、申し訳ない気がした。
妊娠していても安全に使用できる薬を信じようと思った。