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OBは、ブルースの遺体にそばにぴったりとついて離れようとしない。
他の子達は挨拶するようにブルースの匂いを嗅ぎに来る。
娘のエステルは、わかっているのか、けっしてブルースに近寄ろうとしない。
遠巻きに見ているだけだ。その姿が悲しい・・・。
たくさんの人たちがブルースの別れに来てくれた。口々に「OBが具合悪いと聞いていたので、OBが旅立ったのかと思った」と言う。
私たちも元気なブルースがまさか突然この世から去るとは思わなかった。
15歳まで生きて、長者番付け『横綱』になると思っていた。
体内熱中症のことを詳しい先生に聞く。遺伝では起こらず、何かの衝撃で体内の熱が上がるらしく、原因は不明だと言う。夏も冬も関係ないという。
具合が悪かったらすぐ熱を測るのは、常識だと思うが、抱きしめた時には冷たく感じるほどだったので、熱はなかったと思うという話をしたら、熱は1時間くらいで急激に上がるらしい。上がったら体を冷やすことで治ることもあるらしい。
病院に到着したら先生方が、氷で体を冷やしてくれたそうだ。
ブリーダーとして病気の知識がないのは、最低だと思う。
誰かが旅立つと自分たちの力のなさを痛感する。
スタッフ誰もが涙を流さなかった。ブルースの死を真正面に受け止められない。最初の頃はよく涙を流したのに心が狂ってしまっている。食事の時間になるとブルースの食事を用意してしまい、呆然と用意した物を見つめてしまう。
ゆっくりと泣ける時間があれば、違うのかもしれないと自分に言い訳する。
暖かいメールをたくさん頂いた。頂いたメールでブルースが死んだことを認識していく。変だ。
ゼロの時と同じようにOBは、大好物のチーズさえ食べない。
ただぴったりとブルースにくっついている。
棺おけに入った後でも箱にぴったりと体をつけていた。