バーニーズ物語☆エリン舎

バーニーズブリーダーとして、今年の8月で27年。
健康でバランスのとれたバーニーズを世の中に

1月23日(月)

2006年01月23日 20時22分08秒 | 日々のわんこ

予定日が1月20日だったモイラは、食欲が落ちて3日経っていた。朝は元気に外で遊んでいたが、今日生まれないとしたら病院に連れて行ってお腹の子の状態を確認してもらおうと話していた時、急にソワソワし始め、ビデオの早回しを見ているような早歩きで廊下を行ったり来たりした。
早速産箱に入れると中に敷いてある新聞紙を細かくし、巣作りをしまたいつもののんびりしたトボケたモイラになった。

モイラは妊娠がわかってから耳の状態が悪くなり、妊娠に影響しない薬を1時使っていたが、やはり心配だった。1例も障害は出ていないと言うが、障害が出ないと確かめるために何頭の子が犠牲になったのだろう?そう考えると心配するのは、申し訳ないと思った。

ホッとした顔をしているモイラに「どう?」と聞くと舌をベロ~ンと出して、「ハァハァハァ」と息をして、またのんびりした顔に戻った。息の荒さが時々来るので、前駆陣痛が始まっているのがわかる。産箱の前にバスタオルを敷き『本でも持って来ようかなぁ~』と思っていたらグッグッグ~と本格的な陣痛が来た。
まだ絹糸もはさみもお湯も用意していない。前駆陣痛が始まって15分も経っていない…。本格的な陣痛が来ると1,2度お休みがあって10分以内に生まれる。出産準備品を用意しようと産箱の前から立つとモイラの陣痛は、お休みがなく、何度も波のように続けてきて、無事に長男が生まれた。軽いお産だった。
モイラは、生まれてきた子の膜をいつもとはまるで違う人格(犬格)になってすばやく噛んで破り、臍帯を切って、一時も休まず嘗め回した。
生まれた子が、「フミュー」と声を上げるといつものモイラに戻って、ふせをしてのんびりした顔になり、力をふり絞って必死に体を動かそうとしている長男を見ている私の顔を見て「生まれた~」とほっとしていた。「おめでとう。モリラ、よく頑張ったねぇ」というと舌をベローンと出し、笑った。
急いで電気毛布を用意し、長男を包み、出産準備品を用意した。
長男が生まれて5分も経っていないのにモイラは、2度目の本格的な陣痛が来ていた。ほとんどの子が次の子が生まれるための本格的な陣痛が来るのは、10分くらいかかっているのに今回は、早い。長男よりちょっと小さめな次男が5分もかからずに生まれた。すぐに声をあげ、必死に体を動かしてお乳を探している。長男、次男が半分に折ってある電気毛布に包まれながらモイラの体にひっつき乳を探す。
今日は、2006年1月23日。犬年生まれでしかも1,2,3の日だ。
誕生日を忘れないように気を使っているのか?ほとんどの子が、娘の誕生日と同じだったり、お釈迦様の生まれた日だったり、記念日だったり、数字が揃っていたり、わかりやすい日に生んでくれる。
忘れぽい私たちに配慮してくれているとしか思えない。

三男も無事に生まれた。四男も続けて生まれた。五男も生まれた。
ちょっと休憩がありそうだったので、モイラを外に出し排泄を促した。モイラは、急いで排泄をするとあわてて戻ってきて、子犬たちを1頭1頭確認し、安心したように産箱に入って眠った。
お腹を触るとまだいくつも体が触れる。
5頭とも男の子だ。ここから女の子が生まれるのかなぁ~と思った。
六男が五男が生まれて1時間後に生まれた。その後はいつもの出産のように20分位以上間隔があって生まれた。8頭生まれた。全員男の子だ。お腹を触るとまだ触れる体がある。モイラは贅肉が付いていない分子供は確認しやすい。
9男が生まれるのに1時間かかった。お腹を触るともうひとつからだが触れるような気もする。1時間様子を見ても何もないので、産箱をきれいにし、片面だけ電気毛布を入れもう片方にモイラが休めるように整えた。どの子も500g以上あって大きい子だ。出ないお乳を必死に吸っている。生命力の強さを感じる。
モイラは子供たちにお乳を吸われながら爆睡していた。