「立ち上がって歩き出すとき、足が前に出にくい。
歩いていて、足がシッカリしない。・・歩きにくい」
というのが、Hさんの訴えでした。
Miz は、これは 足~腰にかけて問題がありそう、と予想しました。
なので、「半伏臥運動」という整体技法を最初に行いました。
これは足腰の問題解決には効果抜群なのですが、Hさんには効果なし。
~~ 椅子から立ち上がる時も、モゾモゾしてぎごちなく、
歩き出しの一歩がサッと出ない・・。改善が見えませんでした。
足腰の問題でないなら、腹部に問題があるかもしれない。
ということで、Hさんにベッドの上に仰向けに寝ていただきました。
Hさんのお腹を触診してみると、
おへそから恥骨の間=へそライン上に、一本の線がありました。
(へそラインとは、お腹の中心(へそ)を通る正中線のことです)
「これは、帝王切開の手術跡ですか?」と尋ねると、
「ううん、子宮筋腫をとった時の手術跡です」とのこと。
20年前の手術跡が、硬く萎縮しているように感じました。
・・「原因は コレだ!」
硬縮した手術跡を、Miz 指でかる~く撫でるようにしていると、
指先からの波動で手術跡が緩むのです。
(・・そういうテクニック(現象)があるのです)
ほんの少し、手術跡が緩むだけですが、その少しがバカに出来ない。
硬縮していた手術跡をゆるめ、その仕上げの施術をした後、
Hさんに、先ほどと同じように、椅子から立ち上がってもらいました。
「あっ、スッと立てる・・」
~~立ち上がる姿に、モゾモゾ感は見えませんでした。
歩き出しの一歩も、先程より改善が見られました。
残りの時間は、手術跡の硬縮につづく恥骨まわりや鼠径部の変位を修整し、整体終了。
Miz は、Hさんが椅子から立ち上がって歩く姿を観察しました。
・・歩き出しの一歩がサッと出ます。・・ぎごちなさは無い。
・・しかし歩行については、まだ不安定な動作が見られましたね。
「歩き出すときの一歩が サッと出ない」という症状は、高齢者がよく口にする訴えでして、
その原因は足にある、とつい考えがちですが、、、、
原因は腰椎の場合もあれば、鼠径部の場合もあり、腹筋の場合もありで、
Hさんのように、手術跡が腹筋に影響している場合もあります。
思わぬところに原因がある症例に、Miz はよく遭遇しています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Hさんが、帰り際に不安気に訊ねました。
「この手術跡は、今後はもう大丈夫なんですか?」と。
残念ながら「もう大丈夫」ではありません。
Hさんの手術跡は今回はゆるみましたが、再び硬縮することはあり得るでしょう。・・寒い冬の季節などは特に要注意です・・。
手術跡の硬縮をゆるめる Mizテクニックを教えたいのは山々ですが、
これは素人さんにはちょっと無理でしょう。
その代わりの方法として、
お湯で温めたタオルをビニール袋に入れ、それで手術跡を温めるという方法があります。
湿り気のある温かさが、傷跡の硬縮に効くのでしょうか。
__________________________
追記:Miz の目
皆さんは(・・もしかしたら医療関係者も)、
硬縮した手術跡が、体にどんな悪さをするか、を知らない。
Mizも.、十数年前は知らなかった。・・気が付いてなかった。
Miz は、お客様の体で、その悪さを知ることが出来た。
お客様の硬くなった手術跡がゆるんだ時、辛い症状がそれと同時に 消えるという事象によって。
・・同じような事象が、Miz の目の前で次々に起こった。
二つ、三つ、五つ、、、十、二十、、、と。
症例が回を重ねていけば、手術跡がどんな影響を体に与えているか、大よその推理が働くようになる。
こうしてMiz は、手術跡の硬縮が、体にどんな悪さをするかを知った。
いろいろな手術があり、手術跡がある。
盲腸の手術跡、帝王切開の手術跡、心臓の手術跡、癌の摘出手術跡・・etc.
体に悪さをしない手術跡もある。
体に悪さをする手術跡もある。~~悪さの対象はさまざまで一様ではない。
手術跡が体にどんな悪さをするか、その事象を、
皆さんにも(・・医療関係者にも)気づいてほしいと思う。
気づきさえすれば、手術跡の硬縮をほぐす医療技術が開発されると思う。
気づかれずに進行している手術跡の悪さを、予防することも出来ると思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます