教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

「私が20代で学んだ、人生で最も大事な10の教訓」を読んで

2014-05-31 | 番組、記事、書籍コメント
「私が20代で学んだ、人生で最も大事な10の教訓」

以下、青字は本文からの引用。黒字は福島のコメントです。

1.早くたくさん失敗すること。時間こそが最高の資産
「すべてを置き去りにして6年間世界を旅したり、ある晩ふいに思いついたクレイジーなアイデアで起業したり、適当にパッキングした荷物を持って親戚のいる街に気まぐれで引っ越してみたり...。失うものがない若いときなら、どんな無謀なことも可能です。(記事より)」

確かに、年齢を重ねると経済的にも家庭的にも背負うものは大きくなります。若いうちにどんどん外へ出て失敗を重ねることが貯金になっていくことでしょう。

2.友情は強制できない
「どの友人が残ってどの友人が離れていくかは事前に予測できない。友人関係を維持できなかった相手が、悪い人たちだったわけではありません。誰の責任でもないのです。ただ、そういうものなのです。(記事より)」

たくさんの友達を持っている人がリア充かというとそうでもありません。
少ない友達でも心底話せる友人がいることが素晴らしかったりします。また自分も相手も変わりますから友情がある日終わることもあるでしょうし、新しい友情がスタートすることもあることでしょう。それは自然の成り行きということで。無理して無理な友情関係を維持する必要はないと私も思います。


3.全部の目標は達成できない
「私たちは、20年におよぶ学校生活のせいで、「結果重視」の思考が染み付いています。何か目標を決めチャレンジし、達成できたらあなたは成功者です。できなかったら落伍者です。しかし、人生とはそんなものではありません。目標を持ち、努力するのは素晴らしいことですが、そのすべてを達成する必要はありません。・・・達成できたかどうかではなく、目標に向かって努力したという行為そのものに、また挑戦と失敗のプロセス自体に価値があるのです。(記事より)」

小さい時から教育で、「まず目標を立てなさい。それに向かって辞めずに努力しなさい。できるまでやり続けなさい」と先生から、親から有言、無言でプレッシャーを受けます。でもその暫定的な目標が達成できたかどうかで判断されてしまう。そういうものじゃないのだと思います。プロセスが大事。また目標はやりながら変えても全然かまわない。
それは優柔不断で根性がないとかじゃあない。
人間は生き物ですから、興味・関心は移っていっても当然です。
これは必要ないなと思ったらやめていい。
これは必要だと思ったら始める。  その連続かも。


4.誰も自分がしていることをわかっていない
「私たちはみな、恐れているのです。人生の中で、たとえ一度でも自分がしていることがわからなくなれば、悲惨な結末が待っているのだと。人生の迷子になってしまえば、行き着く先は物乞いになるか、朝の8時から公園のベンチでウォッカを飲む人生しか待っていないのだと。・・・しかし実際、20代のうちは誰も自分のしていることを本当には理解していないし、それは成熟した大人になってもずっと続きます。ただ、その時ベストだと思うことをするだけです。(記事より)」

自分がしていることがわからないという状況におかれると恐怖を感じます。
なので、とりあえず世間で常識と思われることをなぞっていく毎日。
確かに全部の常識に対してひとつひとつを検証し考えていくと大変ですから、ある程度、世間の常識に合わせてあるいは流行にのったりして生きていくパターンも多いことでしょう。しかし、記事にもあるように、その時ベストだと思うことが見つかったとき、それをやるべきでしょう。あるいはやるための準備をはじめるべきなのでしょう。


5.世界中の人は基本的に同じものを欲しがっている
「誰もが人生の大半を、食べものやお金、仕事や家族について心配しながら生きています。お金持ちでさえもです。誰もが、自分はかっこよくて重要な人物だと思いたがっています。十分にかっこよくて重要な人物であってもです。だれもが、地元に誇りを持っています。どんな成功者もそれぞれの不安を抱えています。誰もが失敗したり愚かに見られたりすることを恐れています。誰もが友人や家族を愛し、また、友人や家族に悩まされています。・・・基本的に、人間はみな同じなのです。違いは些細なことに過ぎません(記事より)」


文化や社会背景は違うものの、人間の本質的なところはたいして変わりがないということ。逆に、表面だけで人を判断したりとらえるのではなく、しっかり観てしっかり対話すると世間の目とは全然違った人であることがわかることも多いのです。


6.世界はあなたを気にしていない
「「誰も私を気にしていない?」と、最初は恐ろしい気持ちになるかもしれません。しかし、この言葉の真の意味がわかると恐怖は解放感に変わります。・・・あなたも私も、そして、私たちがしたことすべては、いつの日か忘れ去られます。まるで、私たちなど存在しなかったかのようにです。今だって、あなたが何を言い、何をしているかなんて、ほとんど誰も気にしていません。これは本当に良いニュースです。あなたがくだらないあれやこれやから逃げ出しても、人々はそのことを忘れ、許してくれるでしょう。(記事より)」

自分のやりたいことをするというのを妨げている理由の大きなものが世間の目、他人の目です。どう思われるかということ。でも実際はあなたが考えるほど、世間も他人もあなたのことなど意識してはいないのです。「みてみて きいてきいて」型タイプの人にはショッキングなことかもしれませんが・・・

7.大衆文化は極端な人に汚染されている。中道をいくべし
「オンラインであなたが見かける情報のほとんどは、5%の極端な人たちが発信しているに過ぎません。人生の90%は、その他の人々たちから成る静かな中間層によって営まれるという事実です。(記事より)」


例えば国境付近にある領土の問題。これは太古から現在に至るまで紛争などの火種になっていますが、もともとこうした問題について”問題である”と発信をしている人はごく一部です。大半の国民が実は平和に暮らしたいと思っているし、たまたま旅行に来ている隣国の人には親切に接していますし、地球に人々を分断する国境の線なんてもはやないのだと思っています。


8. 小さなことの集まりは、大きなことより重要だ
「私たちは、物事の結果しか見ず、そこに至るまでの過程(そして数々の失敗)を見ようとはしません。また、若いころは、世界を変えるような大きなことをしなければと考えがちです。しかし、その夢は大きすぎます。・・・「大きなこと」は、何百、何千の日々の小さな積み重ねの結果として起きるのであり、そこまでの過程は、長い期間をかけて静かに目立たず進行するということを。(記事より)」

人はつい結果に目を奪われがちです。教科書には成果しか書いていないからです。
実は、その裏には数多くのエピソードやうまくいったこといかなかったこと、いろんなちっちゃなことがあるわけです。おっきな成功・成果ばかりに目を奪われていていきなりそれを目指そうとしても、そんなにすぐに世界は変わりません。もちろん、今はシンクロが次々に起きてあっという間に大きなムーブメントになるというシナリオもあります。しかしそれは予め予想できるものではないわけです。スモールステップのちいさなイノベーションから始めましょう。


9.世界は怖い場所ではない
「私は、国内外を問わず、さまざまな危険地帯に足を運びました。ほとんどの人は、根っこの部分では親切で思いやりがあります。今20歳の人に私から贈る実践的なアドバイスは、ズバリこうです。できるだけ旅をして、先入観を持たず人々と話し、相手について質問をし、その人を知る努力をすること。そうすることで失うものは何もなく、得るものは巨大です。とくに、若く感受性が強いときには。(記事より)」

旅をして先入観を持たずに人々と対話することの大切さ。
これにつきるのでしょうね。


10.あなたの両親も人間です
「きっと、人が「大人」になって最初にすることは、両親の欠点を理解し、受け入れ、許すことです。それが、成熟して真の大人になった証しでもあります。あなたの両親も人間なのです。彼らはただ、ベストを尽くそうと一生懸命生きてきたのです。たとえ、何がベストかわかっていなかったとしても。(記事より)」

子どもは無意識のうちに、親に完璧性を求めているのかもしれません。
しかし親であっても一人の人間であり、非の打ちどころのない人などいないのです。
そこを責めてうらんでいてもしょうがないです。
そうあって欲しかったという思いを捨てろというわけではありません。
1人の成長する人として両親をみること。そうしたときに、あなた自身も成長し、独り立ちしていくのかもしれません。


以上、だいぶ長くなりましたが、ぜひ本文のご精読をおすすめします。



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