耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

月見草

2024年05月21日 07時47分07秒 | 郊外

夕方の、防犯パトロールの道すがら、

D棟前のレッドロビンの生垣の下で

月見草を見つけた! と思ったが、

マツヨイグサだったようだ。

大宰治が、富士山には月見草が似合う、

なんて言ったもんだから有名になったが、

ツキミソウは白い花で、夏の夕方に

黄色い可憐な花を咲かせるのは、

マツヨイグサであることが多い!

 

https://www.yomeishu.co.jp/genkigenki/crudem/210630/

 

竹久夢路が、宵待草と言う歌を

作ったが、これもマツヨイグサの間違い!

 

     勤め終え宵待草に待たれたし 蛙蝉

 

 


コスモスと風車

2020年10月25日 17時45分14秒 | 郊外

 晴天に誘われて、久し振りにドライブに出かけた。

 

 湾岸エリアから、外環道に抜ける新しい道が出来て

いるので、通ってみた。

 外環(東京外郭環状道路)は、都心から半径約15km

を環状に連絡する全長約85kmの幹線道路の構想で、

今回新しく、高谷インターから外環三郷までが開通した。

並行して一般道路も新しくできているので、今回は

そちらを利用することにした。

 浦安から常磐道に出るには、これまでは首都高

中央環状線で葛西から三郷経由だったが、これからは

高谷からのルートを使うことが出来るようになった。

 今回は三郷まで行かず、途中の松戸から国道6号線

で柏に向かった。

 

 道中、昼飯に千葉のGo To Eatが使える店を探したが、

中々見つからない。仕方が無いので、国道沿いの

「かつや」でヒレカツ丼を食った。コロナのせいか

店内は半分ほどの入りだったが、客層は作業着姿の

おじさんが多く、出てきたかつ丼もボリューム満点で、

如何にも労働者のエネルギー補給処と言う感じ。

コロナ対策は感じられるが、3-4人連れの席では話が

弾んでいて、昼でもこれだから酒が入ったらコロナ

どころではないな、と思われた。

 

 柏市の、手賀沼と利根川に挟まれた真ん中あたりに

ある「あけぼの山農業公園」が本日の目的地。折からの

晴天の下、満開のコスモスが鮮やかだった。オレンジ色

のキバナコスモスだけの畑と、色んな色が混ざって

鮮やかな畑、いずれも咲き出したばかり。

驚いたことに、コスモスの花が全部見事に太陽の方を

向いて咲いている。向日葵だけではないんだ、と

感心した。

コスモス畑のはずれには見事なメタセコイアの林と大きな

風車。コスモス畑の背景に丁度良い構図だ。

 近くの農家のナスやインゲン、オクラなどの畑の周りには、

たわわに実を付けた柿の木が多い。そばに野菜の直売所が

有るだけで、愛想が無い所だが、カメラやスマホで撮影

する人で一杯だった。

 駐車場の反対側には、「紅龍山布施弁天東海寺」と

言う、弁財天のお寺。久し振りに御朱印をいただいてきた。

関東三大弁天のひとつだとかで、なかなか立派な造りで、

四天王像が祀られている大きな山門や、ユニークな構造の

古びた鐘楼が有った。

     コスモスが顔を揃えて陽に向けて

     秋空に風車とメタセコイアなり   蛙蝉

 

 片道38km、約80kmのドライブだった.。

 

 


最初の花見

2014年03月03日 09時35分06秒 | 郊外
 三寒四温と言うが、最近は二寒三温だろうか。

 昨日までの寒さと打って変わって今日は陽射しが暖かかった。早春の
陽気に誘われて、ちょっと早めの花見、と洒落込むことになった。

 先ずは海老名SAで腹拵え。このSAは、東名高速に入って約1時間の所に
有るので、人出が多く、食べる処も充実して居る。今日は少し張り込んで、
海老名天丼だ。


 海老の天ぷらが5ー6本乗った丼と蕎麦、熱々の茶碗蒸しも美味い。
バナメイエビだろうがブラックタイガーだろうが、衣を付けて揚げたら
大して違いは無い。




 花見と言えば、全国的にソメイヨシノであるが、全てのソメイヨシノは
同じDNAを持ったクローンで、入学式の頃に一斉に開花するのはその
せいだ、という。

 これより一月早く咲く桜がある。河津桜という。この木は突然変異で
出来た一本の親木から、接木で増やしたものである。東伊豆の海沿い、
伊豆大島の対岸の河津町が発祥の地で、今でもそこに大きな原木が有って
毎年見事な花を咲かせて、多くの観光客が集まる。最近はこの河津桜が
普及し出して、各地に植えられているが、松田山は特に見事である。

 東名高速道路大井松田ICから少し西に走って、山が開けて眼前に大きな
富士山が見え始めるあたりの、高速道路沿いの丘陵にハーブ園がある。



 その斜面一面に植わっているのが河津桜の林である。折しも樹の下は
菜の花が満開で、濃いピンクの桜と鮮やかな黄緑の葉と黄色の菜の花、
絶妙の取り合わせである。



 いつもは山の上の駐車場まで車で登るが、今日は可なり遠くの酒匂川の
河川敷の臨時駐車場に誘導されて、シャトルバスに乗せられた。河津桜は
まだ梢の方が蕾で茶色が残っていて、遠目にはくすんで見えた。七分咲き
と書いてあったが3分から5分の感じだった。むしろ山の上では蜜柑売り場
が賑わっていた。

 山を下りながら花見を楽しんだので帰りは歩きだ。途中で、造り酒屋の
看板に引き寄せられて、寄り道。かみさんに試飲を厳禁されたので、甘酒
で我慢。




 この辺りは古くからの集落のようで、古民家にお雛様を飾って居る所が
在るというので、寄って見た。藁葺きの大きな家と土蔵の中に、沢山の
雛壇が有った。
 由緒有りそうな古びた雛人形も有ったが、多分不要になって持て余した
物を持ち寄った感じの雛壇も多かった。



 世に多くの雛人形を飾って有名になっている所が有るが、多分どこも
同じではないだろうか。我が家も二人の娘がいなくなったので、7段飾り
のセットを処分してしまった。ピアノもそうだが、規格化された狭い住宅
では、値打ちに関わらず不要になった物は高度成長期の遺物であって、
邪魔な場所ふさぎでしかない。

 引き取って貰えるのは、お雛様も浮かばれるだろうし、元の持ち主も
罪悪感を背負わなくて済む。


箒草

2013年10月23日 12時17分18秒 | 郊外
 伊豆大島の惨状のニュースの口直しでも無かろうが、秋の風景として
箒草の紅葉の映像を朝のニュースで見た。
 箒草とはコキアとも言い、真っ赤に色づいた姿が見事だ。それが丘
全体を覆う様は、さぞや壮観であろう。
意外なことにその実は「とんぶり」と言って食用になる。

 台風一過の好天が見込めそうだったので、久し振りに出かけることに
した。


 ディズニー渋滞なのだろうか、葛西から三郷まで激混みの上り線を
横目に、常磐道の下りは空いていた。
 2時間掛かるだろうと見込んで出たが、首都高を意外に早く抜ける
ことが出来たので、まず、谷田部東PAで休憩。何時もはこんな近くは
通り過ぎるが、石碑が有ったりして小さいながらも面白い。



 子供達が居た頃の家族旅行は子供があ中心だった。子供が喜ぶ
ように弁当を用意し、行く所も考えた。しかし、老夫婦二人だけの
少し旅は趣きがが違う。自分達が楽しむことを考えればよい。



         二人旅常磐道は天高し 蛙蝉


 次は友部。東関道に乗り換える直前のSAだが、ここは大きかった。
中庭に石庭を作り込んで洒落た土産物屋も有る。名物の納豆や
水戸の梅を買いたかったが、後でも買えると思ったのが間違い。
有る時に買わないと、次のチャンスはもう来ない。

 丁度11時に那珂湊の魚市場に着いた。私はここの岩牡蠣が狙いだが、
かみさんは市場内の寿司が目当てだ。勿論回るとこだけど。



 ここから国営ひたち海浜公園は直ぐそこだ。

 流石に月曜だから駐車場は空いている。すぐそこに停められるのに、
右に行ったり左に回らされたり馬鹿みたい。

 我々はもう年だから歩き回るのは止めて、園内周回のバスに乗ること
にした。歩いては行けない所を見ることができて面白い。

 目的地は、箒草で覆われている「みはらしの丘」だ。春は丘全体に
ネモフィラが植えられて壮観だったが、今回は箒草は上の方だけで、
下部はコスモスだった。そのコスモスが直前の台風で倒されて、
見栄えが悪いのがちょっと残念だった。

      



 しかし空は澄み渡り、丘を吹くそよ風は頬を撫で、太平洋を見下ろして
爽快この上ない。



 丘の下の古民家や、蕎麦畑や松林も楽しい。しばし時を忘れて子供に
帰った気分を楽しんだ。



 天気が良いので、観覧車に乗ったが、これは葛西やお台場に迫力で
負けていた。

 少し風が冷たくなったので、引き上げることにして、もう一度魚市場。

 市場の店頭に殻に入った牡蠣が積み上げられて、若い衆が殻を剥いて
くれる。それにアジポンを振りかけて啜り込む。前回は600円で大粒で
旨かったが、今回は一個200円で少し小振りだった。

     牡蠣啜る津波の跡も見えぬ海 蛙蝉



 同じ道を帰るのもつまらないので、今度は海沿いの51号に向かった。
10月の日暮れは早く、景色が見えないのが残念ながら、順調なドライブ
ウエーだった。



彼岸花

2013年09月24日 10時47分14秒 | 郊外
 長女宅で、合同誕生会が催された。

 孫達の誕生日が9/1と10/4で、ついでにうちのかみさんの9/24も合わせて、
3人合同である。



 バースデーケーキに、メッセージプレートをを二枚用意して、まずロウソクを
6本立てて下の子が吹き消し、2本追加して今度は上の子の番だ。
ばあさんはクラッカーを鳴らしただけ。






 ひとしきり遊んで、近くの公園に彼岸花が咲いていると言うので
見に行った。

 ついこの前迄、猛暑だ酷暑だと騒いでいたのに、自然はちゃんと秋の準備を
進めていた。そう言えば、テレビで三島大社の金木犀が咲いたと言っていたな。


         酷暑にもケリを付けたる彼岸花 蛙蝉


夏祭り

2013年09月05日 14時30分11秒 | 郊外
私の住む団地では、毎年8月後半の土日に夏祭りをやっている。
 東京ドームが入るというのが自慢の中庭に櫓を組んで、提灯を
張り巡らし、子供神輿も出る。

 

 子供が小さい頃は、浴衣を着て一緒に盆踊りを愉しんだ。夕食は
芝生に座って食べる夜店のカレーや焼そばだった。
 子供達は、大きくなってからも盆踊りに参加していたが、私は
だんだん億劫になって、家でナイター見てることの方が多くなった。
孫達が遊びに来るようになると、又夏祭りが楽しみになって来た。
昼間は櫓の周りでトンボを追いかけたり、柳の木の油蝉を捕まえ
たり、綿菓子やかき氷を買ったり。そして夜は非日常に興奮した。
 孫達も学校に行き出すと、いろんな行事や宿題などで中々来て
くれず、又、ベランダから覗くだけの盆踊りになった。
 いつ頃からか、人集めのためにビンゴをやるようになって、
かみさんは賞品欲しさにその時だけは中庭に出ているようだが。

<夏祭り>

 今年は久し振りに、というか初めて、始まる前から終わった後
までお祭りに関わった。
 管理組合の防災担当は、警備の大役を担うことになって居る
のである。



 午前中はコーンの設置や張り紙等の会場整備。そして昼から
夜9時迄、警備本部のテントに詰める。大した用事はないが、
「ケンタ君が居ないの」とか「苺の模様の浴衣を着た女の子と
はぐれた」とか「50円玉拾いました」とか、小さな子供の対応
が必要。
 大人も来る。トイレは?、喫煙所は?、ジュースの自販機は
どこ?
 中庭を自転車ですっ飛ばす中学生を叱るのも大事な任務で
ある。



 しかし、基本的に暇だ。昼間から差し入れの焼き鳥で缶ビール
飲んで、馬鹿話している。



 日が暮れると人出が増えだして、櫓の周りにシートを拡げて
楽しんでいる。





 今年は、有志の子供達がゴミ集めのボランティアをした。
自分勝手に散らかす大人たちの中で、非常に有意義な試みだ
と思う。

 昔は躍りの輪が二重に成る程だったが、最近は踊る人は少ない。
私が踊れるのは炭鉱節と東京音頭、今年もビールの勢いで、
最後に踊りの和に加わった。



 年に一回の夏祭りを満喫しているのは子供たちだ。小学生の
男の子は、夜暗い中を走り回れるのが嬉しい。中学生の女の子は
浴衣を着て少し気取って歩いている。



 臨時駐輪場に200台以上自転車が止まっているのは、近くから
集まった子供たちだ。



 しかし、一番喜んでいるのは多分、運営している自治会の
役員たちや、テント屋台で焼き鳥やかき氷を作って売っていた、
オヤジ達であろう。

 自家製のお祭りの一番のメリットである。





蕎麦の花

2013年06月24日 17時54分47秒 | 郊外
 美味い蕎麦を食いたくて、高速を飛ばして酒々井迄来た。

自前の蕎麦畑を持っている蕎麦屋が在るからだ。
 前回来た時は、何もない畑を見ながら蕎麦を食べたが、今回は
白い蕎麦の花が満開で、モンシロチョウや蜜蜂が飛び回っている。
蕎麦の花は蜜が多いらしい。



 良く見ると赤い花がチラホラ。どうもアカマンマが沢山混じって
赤い実を付けているらしい。聞くと一部畑を刈らなければならな
かったとか。



 蕎麦が茹で上がるのを待つ間、蕎麦の実あられ(蕎麦の実を
乾煎りして塩味をつけたもの)をポリポリヤるのも、又乙な
ものだ。これで冷えたビールが有れば言う事はない。



 一面の蕎麦畑を見ながら、10割蕎麦ののど越しを楽しむという、
この贅沢。





 うちのかみさんがそのまま帰る訳もなく、酒々井アウトレットに
寄り道。というか、敵は端からそのつもりの様で、私は暑い駐車場を
避けて、風が通るベンチで、例によって時間を潰しながら、この文章
を書いている。


たけのこ

2013年05月04日 13時01分11秒 | 郊外
 新筍を食いたくて2-3のスーパーを回ったが、出てなかった。
近くの八百屋で聞いてみると、最近は売れないから予約が無い限り仕入れない
とのこと。おまけに今年はもう竹になってる、と言ってた。

 父は筍が好きだった。それももう竹になったような根元の硬いところをバリバリ食う
のが好きだった。わたしもそんな筍を食いたいと思った。

      竹の子を亡父の如くに食したし 蛙蝉

 じゃあ仕方ない。大多喜に行くしか無い。2年前、大多喜の道の駅で大振りの筍を
買った事が有る。大多喜は、土質が合っているらしく、筍の名産地で、専門の筍農家
も多い。

 例年は5月中旬まで出てるが、調べると矢張り今年はもう殆ど終ってるようだ。


 花輪まで下を走って、そこから京葉道路に乗った。ここから千葉まで、断続的に
無料区間が有り、東関道より割安だ。


 途中、市原の道の駅に寄ったが、筍は無い。ピーナッツを買って先を急ぐ。

 女子プロゴルフの試合をやっているらしく、看板が目立つ。そう言えばこの辺りは、
ゴルフ街道と言われ、ゴルフ場が多い。飛行機から見ると、一面かさぶたのような
ゴルフ場が続いている。


 10:45頃、目指す道の駅「たけゆらの里おおたき」に到着。

 有った。



 人だかりの中、朝堀の筍が並んでいる。良さそうなのを確保して、他の地元野菜を
物色して居るうちに、続々と客が殺到し、あっという間に完売。



 着くのが10分遅ければ、間に合わないところだった。
この写真は11:10の様子。



 隣のいちご売店でいちごを買ってジャムを作ろうという算段だったが、良い匂いが
するので見たら、そこで鍋いっぱいのジャムを煮詰めていた。結局瓶詰めをGET。
この方が余程経済的だ。



 折角来たから、地元の筍料理を賞味しよう、とパンフレットを調べて行った。



 来る時に見かけた道沿いの飯屋で、タケノコ定食。



 ついでに土産用の筍も、追加調達。
 親父に聞くと、新しい筍は茹でる時、糠を入れないと言う。縦に二つに切って、
皮を全部剥いて、糠を入れずにそのまま、沸騰して30分茹でる。エグミは皮に有る
からで、本場の筍だから、糠なんか入れると不味くなる、ということらしい。



 取り敢えず目的を達成したので、次は観光。



 大多喜城に登ることにした。出掛ける時は、雨がぱらつき、車の暖房が必要だったが、
昼からは良い天気になり、新緑が目に眩しい程。山の中には、高い木にまとわり付いた
山藤が満開。今年の藤見はこれにて代用。






 そして仕上げは、木更津のアウトレット。かみさんがどうしても寄りたいという
ので、仕方なく寄り道。



 帰りはアクアライン。

 うみほたるは混雑してたので、横目で見ながら通過。木更津から40分ほどで浦安まで
帰ってきた。便利になったものだ。


あじさい屋敷

2012年06月25日 17時43分37秒 | 郊外
 今年、藤は見損なった。所謂「六日のあやめ」で、菖蒲も手遅れだ。

 そこで梅雨が上がる前に、アジサイを見に行こうということになった。
 このあたりで、アジサイというと、(鎌倉あたりは別にして)松戸の本土寺や
麻綿原高原が有名だが、口コミ情報を便りに茂原の「あじさい屋敷」を訪ねた。

   <麻綿原高原>


 R16から茂原海道を行くのではないかと思ったが、住所からNAVIは東金道路を
行けと言う。新しい道路が出来たという話もあるので、逆らうのは止めた。

 郊外の道路はどこも景色が似通っている。田んぼや山の中を通り、集落には
消防の倉庫やコンビニ、少し賑やかな所には、外食チェーン店・洋服の青木・
大型電気店・ホームセンター、そしてパチンコ屋。そう言えば最近、映画館を
見かけなくなったな。


 茂原の町を少し過ぎた道沿いに「あじさい屋敷」が有った。

     <あじさい屋敷>

 果物屋の裏山にアジサイを植え付けて、400円で入れてくれる。時期が良かった
のも有るが、良く手入れされてとても綺麗だった。観光バスで乗り付ける団体も
居たが、そこそこの人出で、楽しかった。更にちょっとした山登りも楽しめ、山の
上から九十九里の浜を垣間見たりできた。



 あじさいは土地が酸性なら青、アルカリ性ならば赤が咲く(リトマス試験紙と逆)、
と言われるが、私はくすんだ赤よりもさわやかな濃い青が好きだ。

        真青のあじさいが好き夏が好き  蛙蝉



 しかし、ここのアジサイを見て考えを変えた。

 白はあくまで白く、赤は鮮やかな緋色、青も澄み切った空色から紫に近い色まで
様々。多分園芸品種だからだと思うが、手入れも行き届いているからだろう。 





 紫陽花はどちらかと言うと地味な花で、庭の奥の方、裏側でひっそりと咲くもの、
というイメージを持っていた。

        紫陽花は静かに雨に濡れてこそ  蛙蝉

 ガクアジサイも人工的に作り出された亜種のようであまり好きでは無かったが、
ここでは沢山植えられていて、もはやしっかりと市民権を確保していると思われる。



 庭に下りてきて、良く冷えた西瓜を食べた。ここは服部農園と言う果物屋の庭
なのだ。



 庭には、アジサイとは思えないような奇抜な園芸品種も沢山、鉢植えにしていた。
ここはこれまでのあじさい園とは一味もふた味も違う、別の花の山と思った方が
良いかもしれない。





 帰りは、道の駅に寄って易い野菜を買うと言うので、茂原海道を走った。この道は
以前千葉国際CCに通っていたころに良く通った。
 しかし、かみさんのiPhoneのNAVIは、途中から曲がれという。混んで来たので言う
事を聞いてやったら、京成線沿いに、広い走りやすい道が出来ていた。これを通って
蘇我駅の裏を抜けて千葉県庁前のモノレールの終点から、いつものR16に合流した。
多分30分以上短縮できたのではないだろうか。





 晩飯は、行徳の貴州菜園というラーメン屋に寄った。
ここは20年来の行き付けで、四川料理が売り物だが、私はオイスター味牛肉が乗った
五目麺とランチメニューが好きだ。特に魚の丸揚げランチは絶品だ。

     <貴州菜園>

 今回はサワラの丸揚げとご飯を貰った。骨は固かったが、頭から尻尾まで完食。
いつもなら甕から汲んでもらって紹興酒をやるのだが、残念ながら今回は断念した。



 房総半島は広い。伊豆半島の3倍以上だ。
沼津から伊豆半島の突端の石廊崎まで1時間ちょっとで行けるが、浦安から房総半島
の突端の野島岬に行こうと思ったら一日仕事になる。
 まだまだ行くところはたくさん有りそうだ。



深大寺

2011年12月21日 14時57分07秒 | 郊外
 冬晴れで暖かく気持ちが大きくなったし、この一ヶ月死ぬ思いをしたタイタイ病
(出タイ、買いタイ、金使いタイ)患者の慰労のために、ドライブしようか、ということ
になった。  (2011年12月13日)

 大磯の旧東海道の松並木沿いに、御膳蕎麦を食いに行こうと意気込んで出掛
けたが、なんせ出たのが10時だし、首都高はベタ混みで昼までに都内を脱出でき
そうにない。しかも彼女は秘かに蕎麦食った後、若いツバメとの逢瀬を目論んでいた
ようで、木場に差し掛かったところで急遽目的地変更。深大寺に行くことになった。

マ、良くあるパターンである。着いて見るまで本当の目的地は分からない。

 深大寺は、昔仙川に住んでいて子供たちがまだ小さかった頃、一度来たことがある
神代植物公園の隣にあるお寺で、何故か蕎麦が有名である。道すがら、道路わきの
電柱に「元祖嶋田家」の看板が有ったのでそこに行くことにしたが、近くまで来ても
駐車場の場所が分からない。
仕方が無いので近くにあった、これも由緒ありげな蕎麦屋に入った。



 ちょうど昼時とて近所のサラリマンや作業員の人達で混んでいて少し待ったが、
蕎麦は美味かった。メニューに大盛りのオプションもあったが、普通盛りでも街中の
蕎麦屋の大盛り位あって、食い応えも十分。



 折角だから深大寺も覗いてみようと、御朱印帳を持ってお参りした。こじんまりとした
境内で、それでも地震の被害は大きかったようだが、閑散としていた。

本殿脇に、虚子の句碑が立っていた。



        遠山に日の当たりたる枯野かな

明治33年はこの辺りの武蔵野も、荒涼とした枯野であったのかもしれない。

 門前の土産物屋は人出もなかったが、竜の藁細工に冬日が当って長閑な風景
だった。



 感傷に浸っている私を尻目に、カミサンは孫の顔見たさでうずうずしていて、
早々に寺域を後にすることになった。


那須塩原

2010年12月01日 22時04分14秒 | 郊外
 市内の公民館で、毎週土曜日にコントラクトブリッジのクラブが例会を開いている。
メンバーは大半が年金受給組のお年寄りだが、なかなか盛況で数年前から私も参加して
いる。この冬は那須塩原温泉のホテルで合宿することになり、連れて行って貰った。
というか、車が7人乗りなので運転手として動員された、と言うのが正解だろうか。

 折から全国が移動性高気圧に覆われた好天で、朝の肌を刺す寒さの中の散歩は、気持
が良かった。


   旅に来て空の青さと瀬の音と
   陸奥の紅葉舞い込む温泉のぬめり

 前回、南房総で合宿したときに、帰りに海ほたるに寄ったのを喜んでくれた人がいて、
今回は高価な(価値を判断する能力を持ち合わせていないが、見るからに高価そうな)
ワインを持ってきてくれて、御馳走になった。

   老妻が酌むボジョレの若い渋さかな

 歳古りた渋みの妻と新酒の猛々しい渋さの対称の妙を詠んだつもりだが、宴席で披露
したら「ボジョレ」は地名だから季語にはならない。詠むなら「ボジョレヌーボー」と
言うべきである、との異議が出た。さすが年寄りの集まりではある。帰宅して調べてみ
たら、私の持っている歳時記には、「ボジョレ」も「ボジョレヌーボー」も載っていな
かった。
 季語も季題も、時代に合わせて変わるべきなのだろうか。

桜日和

2010年04月03日 17時04分48秒 | 郊外
 桜開花のニュースが流れてから、寒い日が続き、昨日などは風速30m近い嵐が
吹き荒れたが、やっと桜の花が映えるような穏やかな天気になった。まだ、花は
2-3分というところで、つぼみのほうが目立つが、木の下には、沢山花が落ち
ている、花びらが、ではない。せっかく開いた桜の花が、5枚の花弁を着けたまま
花柄の処から切り取られて、落ちている。



 雀たちの仕業だ。奴らは最近、花の蜜を狙って子房のの処を食いちぎることを
覚えた。昔は、鷽や鵯のような大柄なそしてあまり人里にいない鳥が桜の花を
食べていたが、最近雀たちがこれをやりだした。
 まだ開いたばかりの、初心な乙女のような桜の花を、嘴で根元からザックリと
切り落とすのだ。

 やっと暖かくなったのだから、そんなヤクザな雀に食い荒らされないうちに、
早く満開の絶景を見せてくれ。

       桜花愛ずべし鳥が食う前に
       人がみな春待つ花も鳥の糧 蛙蝉

朝寝と朝湯

2009年07月25日 11時29分25秒 | 郊外
 浦安市に「老人福祉センター」という施設がある。
市内在住の60歳以上が無料利用できる施設で、この7月に我が家から湾岸道路
を挟んで1.5km程の所に移転してきた。だから新築である。

 私は風呂に入りに行くだけだが、大広間でカラオケに興じるお年寄りや、体育館
のようなホールで浴衣で民謡を踊る人、娯楽室で玉突きやダーツをやるグループ
も居る。機能回復室のマッサージチェアや赤外線治療器は予約制で人気があるし、
囲碁や将棋に興じる人たちも多い。旧浦安と新浦安の境目に位置しているので、
両方の住民が集まってくるから面白い。

 風呂は3m×4m程の大浴場で、ゆっくり手足が伸ばせて気持ちが良い。脱衣場
にはこういう施設特有の張り紙が在って面白い。浴場内で粗相(大便)があった
時はお湯を入れ替えるとか、痰を吐くなとか、窓を開けるなとか、触るなとか。
 始めは、備え付けの石鹸やシャンプーを持ち出さないで下さい。と書いてあった
が、2-3日すると、持込みの容器に移さないように、が追加された。

 小原庄助さんではないけれど、朝寝と朝湯三昧の生活にドップリと浸っている
と、アクセク働くサラリーマンには、もう戻れそうにないなあ。

麻綿原

2009年06月27日 21時01分34秒 | 郊外
アジサイの季節になった。

 七変化というが、私は濃い青のアジサイが好きだ。土が酸性だと青くなると
いうが、土壌にあるアルミニウムで花は青くなるようだ。さしずめ、私はアル
ミの色を愛でているようなものだ。

 雨も一段落したようなので、アジサイを見に行こうということになった。
 沼津御用邸のアジサイは見事だった。このあたりでは柏市の本土寺や北鎌倉
の明月院が有名だが、若干俗っぽいので、房総の山の中の麻綿原(マメンバラ)
高原に行くことにした。養老渓谷を登って狭い山道を抜けると、妙法生寺という
お寺がある。日蓮聖人ゆかりの清澄寺のすぐ近くなので日蓮宗であろう。
 代々の住職が植えたというニホンアジサイが山肌に展開しているが、残念なが
ら今回はあまり感激しなかった。空色の花だけで変化に乏しいし、葉っぱは虫食
いだらけでクモの巣が掛っている。


                 あじさいは葉にこそ寄らん山の虫 蛙蝉

 土産物屋も無く余りにも俗っぽさがなくて、素っ気ない。浅草の仲見世ほど
ではなくとも、少しくらいは賑やかな方が嬉しいのは、都会に毒されているか
らだろうか。

 山の上の茂みに、カマキリの巣のような白い塊があった。指でつついてみる
と、5mm程の蠢く物がある。よく見るとオタマジャクシだ。そう、モリアオガエル
の卵であった。
しかし、木の下は排水路ではあるものの一滴の水もなく、この蛙の子たちは干
からびてしまう運命を待っていると思うと哀れであった。



 房総半島は広い。伊豆半島の見当で出かけてきたが、ショボイアジサイを見
ただけでもう3時である。結局この日は、大多喜の道の駅に寄っただけで、あと
はどこにも寄れなかった。
もう少し計画的に出かける必要がありそうである。

白鳥

2008年12月09日 15時58分39秒 | 郊外
 成田空港の近くの本埜村の田んぼに白鳥が来ていた。
以前この近くに娘の案内で来たことがあるが、そろそろ飛来する季節になった
ので見に行った。

本埜村白鳥情報

 だだっ広い田んぼの、農道沿いの水たまりに100羽以上が居て、30人ほどの
見物客が来ていた。数年前に来た時には無かったプレハブの監視小屋やビニー
ルハウスの土産物売りが出ていて驚いた。



 石川遼のゴルフ中継が始まったので、私は車に戻ってテレビを見ていたが、
16時前には地元のおじさんが古米などの餌を撒いていた。鳥たちは餌を待ち
かねているような様子であったが、おじさんを遠巻きにして恐るおそる食べ
ている。動物園の餌時のようなガッついた様子を期待していたが拍子抜けで
あった。

                白鳥よ世知辛き世に媚売るな 蛙蝉

しかし、意外なところにガッついてるのが居た。
この近くに昔娘に教えてもらったスパゲッティ屋があるのを思い出した奴が
居たのだ。 ハクチョウ見物が意外と高いものに付いてしまった。