耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

政治に思うこと

2012年06月10日 10時14分03秒 | 都会の風景
 1945年8月15日に日本帝国が崩壊し、それまでの政治体制が全否定され、
紆余曲折はあったものの平和憲法を擁して全てをリセットした新生日本が
出発した。

 2011年3月11日に原子力安全神話が崩壊し、原発を基本としたエネルギー
体制が全否定された、はずだがまだ何も変わっていない。

 60年前は、軍隊と天皇に代わり進駐軍が絶対権力を握り、それまで夢想
だにしなかった戦争放棄を宣言させられた。
 今、政治は事態を把握する覇気を失い、最優先課題への取り組みが遅々
として進まず、愚にも付かない政争に明け暮れている。


 今の日本に、税制改革も社会福祉も勿論重要だが、最優先課題は
「東北復興の基本方針」と、「エネルギー体制の基本原則確立」だと思う。
 しかし、このような震災前の政治の仕組、社会体制の全否定を前提とする
改革は、今の権力構造ではどだい無理だろう。

 「東北復興」のためには、被災地全域を国有地として震災特区を造るくらいの
思い切った方針を早急に打ち出す必要がある。今のままでは、必要に迫られて
ズルズルと場当たり的な対策が取られて、手が付けられなくなってしまう。

 「原子力を前提としないエネルギー体制」もそうだ。
エネルギー源の確保もさる事ながら、エネルギーの使い方、使わないやり方の
再構築には、社会体制と国民意識の基本的な変革が求められる。
今さら日本は、ブータンを目指す訳には行かないだろう。

 確かに、今のまま何の対策も講じなければ、原発抜きでは国民生活は守れ
ないかも知れない。だからと言って、長期的かつ基本的エネルギー政策の確立
無しに、短期的なその場凌ぎの対策として再稼働を政治判断するのは、無責任の
謗りを免れ得無いだろう。

 今求められるのは政治判断ではなく技術的確認である。科学技術を全否定
するのではなく、新しい取組方を構築することである。
しかし、多分外圧が無いと無理じゃ無いかな。

 利益誘導に屈した無責任な政治は、国際的にも批判の的になること必至で
ある。


 どちらの緊急課題も、できるところから少しずつでは無く、世界の叡智を
集めた、腰を据えた検討に基づく、革命的な決断が必要だと思う。


 思い付きだが、参議院がその任務を担えると良い。いや今の参議院ではなく、
そんな参議院になれば存在意義が出てくると言う話。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
政治に思うこと (AO)
2012-06-10 14:50:33
> どちらの緊急課題も、できるところから少しずつでは無く、世界の叡智を
集めた、腰を据えた検討に基づく、革命的な決断が必要だと思う。?
残念ながら、この国はもっと痛い目に合わないと、変わらない体質なのだろう、あの敗戦以上に! 
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Unknown (Unknown)
2012-06-10 22:16:21
I am afraid of my apprehensions come true!
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