中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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浅間連峰周遊:第3日目(1):高峯山登頂

2013年10月22日 19時22分21秒 | 関東・伊豆箱根・上信越

                         <雲海>

       浅間連峰周遊:第3日目(1):高峯山登頂
            (丹沢塔ノ岳常連)
        2013年10月8日(火)~10日(木)

第3日目;2013年10月10日(木) 

<ルート地図>



<素晴らしい朝の光景>

■雲海と富士山
 昨夜はとても良く眠れたようである.4時頃,気分良く目が覚めるが,起き出すには少し早いので,暫くの間は寝床の中でジッとしたまま過ごす.
 5時30分頃,同室のMGさんも目覚めているようなので,一緒に起床する.
 部屋の窓から外を見下ろすと,昨日の霧や風が嘘のように良い天気である.眼下の佐久平には一面の雲海が広がっている.富士山が手に取るように良く見えている.もうすぐ日の出,茜色の空に朝日を浴びて輝く雲が浮いている.
 凄い光景である.
 部屋の窓を開けて,富士山と雲海の写真を何枚も撮る.
 窓からヒンヤリとした冷気が室内に流れ込む.

<雲海と富士山>

雲海に浮かぶ八ヶ岳連峰
 富士山の右手には,雲海に浮かぶように八ヶ岳連峰が見えている.寒い外の冷気を我慢しながら,素晴らしい風景を堪能する.
 一番右手に見えている蓼科山に最初に登ったのは大学1年生の夏休みだった.高校時代の友人2人と一緒に登った.あのときのことを今でもハッキリと覚えている.それまでは折角信州に生まれ育ったのに,浅間山以外の山に登ったことがなかった.大きなリュックを背負って,わざわざ信州まで混雑する汽車に乗って,わざわざ高い山に登るなんて酔狂なことだと思っていた.それが,この年になって性懲りもなくあちこちの山に出かけるようになるとは…今,気がついてみると,山学校に通っている間に,目の前に見えている八ヶ岳連峰の山,全てに登ってしまったから不思議である.
 何時までも朝の冷気に触れていると,体中が冷えてしまう.一旦,窓を閉めて,NGさんと一緒に,朝風呂に出かけることにする. 

<雲海に浮かぶ八ヶ岳連峰>

双眼鏡で富士山を眺める
 地下1階の大浴場に入る.空いている.
 床に風呂桶を置くと,カランという音が湿気タップリの浴室に木霊する.まだ半分寝ぼけたままの身体には,風呂の湯が少々熱いが,逆に気分がシャキッとする.
 朝風呂から部屋に戻る途中で.1階のロビーに立ち寄る.相変わらず雲海が見事である.
 ロビーに備え付けられている双眼鏡で遠くの山を眺める.出来心で,双眼鏡の対岸レンズにデジカメのレンズを近づけて見る.少々扱いにくいが,富士山が一段と近くに見える.早速,双眼鏡経由に画像をデジカメに収める.
 富士山の手前に見えている山は,多分,金峰山,ミズガキ山付近の山々だろうと想像する(違う知れない).

<双眼鏡越し富士山>

雲海の蓼科山
 ちょっと寒いけれども,ホテルの外に出てみる.もうすぐ日の出である.目の前に見えている蓼科山の東側斜面が朝日を浴びて黄金色に光り始める.
 東の空が一層明るくなる.ただ丁度太陽が登り始める辺りが黒斑山の斜面の陰になっているので,ここから日の出を御額事は出来ない.
 「部屋の窓からの方が,日の出が良く見えそうですよ…」
というNGさんの勧めで部屋に戻る.

<蓼科山に朝日が当たり始める>

■朝日に輝く雲海
 部屋に戻る.
 窓から,朝日を浴びて輝き始めた雲海がとても良く見える.ここは文字通り雲上のホテルである.
 刻々と輝きを増す雲海を飽きもせずに眺め続ける.


<朝日に輝く雲海>

<見晴を楽しみながらの朝食>

■見晴の良い指定席
 7時30分から朝食である.2階食堂へ向かう.
 私たちの指定席は,食堂入口から向かって右手奥である.私たち以外にも10人ほどの宿泊客が居られるようである.
 今日も,皆さんは元気そうである.

<2階食堂で朝食>

朝食のメニュー
 朝食のメニューは,下の写真の通りである.
 やっぱり,ちゃんとした和食は良いものだなと思いながら,美味しく戴く.
 食後のコーヒーも特別に美味しかった.

<朝食のメニュー>

<高峯山山頂を目指す>

■ホテルを出発
 8時40分にホテルのチェックアウトを済ませる.
 8時42分.ホテルのフロントに荷物を預け,身軽になって,ホテルから高峯山山頂を目指して歩き出す.
 ホテル裏手にある白くて立派な鳥居が高峯山登山口である.

<ホテルを出発>                               <高峯山登山口>

最初の分岐点
 登山口から,やや急な上り勾配の登山道が続く.一般の登山道と同じような感じの路面の道である.登山道の両側に繁茂する草の露で,ズボンの裾が濡れる.
 やがて前方に小さな丘が見え始める.どなたかが,
 「もう,高峯山山頂でしょう…?」
という.
 高峯山の登山はハイキング程度との登山とはいえ,そんなに簡単ではない.ようやく最初の分岐に到着した所である.
 「まだ登り坂が続きますよ…ユックリ登りましょう.」
とお願いする.
 昨日の事もあるので,
 “’羮に懲りて膾を吹く’って所だな…”
と私は一人で苦笑する.
 ここは一寸した丘になっていて,少し視界が開ける.左手前方には,これから登る高峯山の尾根が見えている.


<最初の分岐点付近から高峯山の尾根を見渡す>

■粒ヶ平分岐
 短い下り坂を終えて,ふたたび緩やかな登り坂になる.
 9時25分,粒ヶ平に到着する.ここは高峯温泉へ下るルートとの分岐点である.高峯山山頂から下山するときには,この分岐を経由して高峰温泉に下山しようと思っている.
 ここで,5分ほど立ち休憩を取る.
 
<粒ヶ平分岐>                            <立ち休憩>

黒斑山が見える
 粒ヶ平を過ぎると見通しの良い尾根道になる.緩やかな登り坂が連続する.
 進行方向左手には,昨日通過した第2外輪山の一角である黒斑山が見えている.昨日の逆巻く烈風がまるで嘘のような穏やかな風景である.
 足許には紅葉が始まったカラマツが群生している.

<第2外輪山の山並みを望む>

紅葉のトンネル
 高峯山の山頂に近付くと,登山道の両側は見事に紅葉した木々が長いトンネルのように連続する.
 「紅葉が綺麗だね…」
を何回も言いながら歩き続ける.
 山頂が間近になる頃,どこからともなく異臭が漂い始める.明らかに動物臭である.この辺りはクマの生息場所でもある.どこかにクマの糞か,何か動物の死骸でもあるのか,とにかく異臭が少々気になる.

<紅葉のトンネル>

<眺望絶佳の高峯山山頂>

■奇っ怪な岩
 9時50分,突然目の前に奇っ怪な大きな岩が現れる.高峯山山頂である.
 ホテルを8時42分に出発したので,ホテルから高峯山山頂までの所要時間は1時間08分である.単独山行の時は45分程度で登れる所なので,随分とユックリなペースで登ったことになる.
 私たちは,目の前の奇っ怪な岩を廻り込むようにして,岩の向こう側に向かう.

<奇っ怪な岩>

高峯山山頂に到着
 奇っ怪な岩を迂回すると,高峯山山頂(標高2106メートル)である.ただ,地図上の高峯山山頂は,一番高い所から,ほんの少し南へ下った標高2091メートル地点の三角点である.
 それはともかく,私たちは「高峯山頂」の案内板が立っている所を,単純に山頂と思うことにする.ここが今日の行程では最初の目標地点である.ここで眺望を眺めながら少々眺めの休憩を取る.
 
<高峯山山頂で長めの休憩を取る>

高峯神社
 高峯山山頂の一番南側に高峯神社の社殿がある.社殿の脇に.大きな刀(鉾かな?)が立っている.この姿がかなり印象的である.
 神社の正面には佐久平,八ヶ岳連峰などの広大な視界が広がっている.
 私たちは山頂からのパノラマを楽しみながら,気が済むまで休憩を取ることにする.

<高峯神社>

素晴らしい眺望
 高峯神社から見下ろすパノラマは素晴らしい.
 でも,日が昇るにつれて,地表にへばり付いていた雲海が,たちまちの内に湧き上がってくる.
 これまで見えていた山々が沸き上がる雲間に隠れてしまい,ついには見えているのは蓼科山だけになる.

<沸き上がる雲>

高峯山山頂を出発
 10時頃,中年夫婦が山頂に現れる.軽く会釈し合ってご挨拶.
 10時17分,そろそろ山頂に居るのも飽きてきたので,山頂を出発して,暫くの間,往路を戻ることにする.
 再び動物臭が漂う尾根道を粒ヶ平を目指して歩き始める.
                                           (つづく)
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