中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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丹沢:鍋嵐・辺室山縦走(3)(完)

2010年12月18日 20時44分14秒 | 丹沢の山旅

 

            丹沢:鍋嵐・辺室山縦走(3)(完)
           (山旅スクール山岳会スタンダード)
         2007年12月2日(日)(つづき)
 
曇時々晴

(前回から続く)

<地図を頼りに>

■初めて登山者と会う
 12時38分に,鍋嵐山頂に到着した私達は,山頂付近で昼食を摂る。
 すると,東側の尾根から,突然,1人の中年男性登山者が登ってくる。今日初めて出会った登山者である。見るからに剽悍な感じがする方である。私はこの方が登ってきたルートに大変興味を持つ。食べかけた昼食を中断して,この男性に挨拶をして質問をする。
 「今日はスミマセン・・・どちらから登られたんですか・・・?」
すると彼は,綺麗に印刷された地形図を出して,
 「このルートを辿って登ってきましたよ・・」
と説明をしてくれる。
 私は彼が持っている地図に興味を引かれる。
 「この地図,どこで入手できるんですか」
 「これですか? インターネットで『電子国土』を検索すると入手できますよ・・・地名を入力すると地図が表示されますよ・・・縮尺は任意に選ぶことが可能です・・」
と説明してくれる。

■急坂を下る
 昼食を終えて,13時03分に鍋嵐山頂を出発する。
 私達は,これから東に延びる尾根を辿って進み,物見峠からの登山道と合流する。その後は,一般道に沿って,辺室山(653m)を経由して土山峠へ下る予定である。
 鍋嵐山頂から歩き始めると,直ぐにとても急な斜面になる。足元はかなりガレている。私達が急坂を下り始めると,下から10名ほどのパーティが登ってくるのが見える。急な下り坂で大勢がすれ違うのは少々具合が悪い。すると,Nガイドが,
 「すれ違うまで,ここで待機しましょう。すれ違うまで時間があるので,ロープを張ります・・・」
と言う。立木を利用して,急坂の下までロープを張る。そうこうしている内に,下から登ってくるパーティとすれ違う。数名の中年女性と,リーダーの男性1人の編成である。喘ぎながら登ってくるが,かなり体力のありそうなグループである。
 私達は,ロープを片手で持ちながら,急な下り坂を慎重に下り続ける。
  
      <急な下り坂>                 <物見峠分岐>

■ガイドに試される
 急坂を下り終えると,両側が鋭く切り立ったヤセ尾根になる。細かい上り下りを繰り返しながら,尾根の直ぐ下のトラバース道が続く。鋭く切り立ったガレ場のトラバースは,緊張を強いられる。ガレた道から,時々,尾根道に変わるが,またトラバース道になる。
 やがて前方にゴツゴツとしたピークが見えてくる。719メートルピークのようである。私達は稜線南斜面をトラバースしながら,ピーク下を進み,14時18分に,再び稜線に出る。緩やかな鞍部になっている。進行方向に向かって左手(北西)の直ぐ先に719メートルピークが見えている。このピークから北の方向に尾根が出ている。
 Nガイドは皆を試そうとしたのか,あのピークから私達が進む尾根が出ていると臭わせながら,ピークの方向に登り始める。地図を見ていると,どう考えても,辺室山に向かう尾根とは違う。暫くの間,頭の中が混乱して,自分の地図読みが間違っているのかと迷う。しかし,どう考えても,皆が間違った方向に向かっている。私は堪らなくなり,南東に向かう尾根を指さしながら,
 「こちらが正しいんじゃないですか・・・」
と大声で注意を促す。
 Nガイドが先頭になって,ニヤニヤしながらピークから下ってくる。そして,参加者に地形図の見方を説明する。

<辺室山を目指して>

■物見峠からの登山道と合流する
 鞍部から,なだらかな登り坂を少し登り返す。やがて小さなピークを越える。少し下り気味のなだらかな尾根道になる。ピークでは,西南から少し大きな尾根が合流して,進行方向が東南東から東に変わる。さらに少し進むと,今度は北北東から尾根が合流して小さなピークになり,進行方向が少し変わって東南東になる。
 再び尾根沿いに少し進む。前方に小さなピークが見え始めると,このピークを避けるように登山道は南斜面の急坂を下り始める。標高差で20メートルほど下ったところで,物見峠からの登山道と合流する。ここから一気に尾根まで直登する。この辺りから登山道は一般登山道になり,随分と歩きやすくなる。今までは全く見掛けなかった案内標識が,この辺りからは,所々で見掛けるようになる。それと同時に,進行方向は北東に変わる。
 
   <なだらかな尾根道>             <行く手の素晴らしい紅葉>

■辺室山山頂に到着
 暫くの間,なだらかな下り坂が続く。小さな上り下りが何回も繰り返す。
 ここは巡礼道なのだろうか,所々に石の祠がある。
 やがて,641メートルピーク南東の斜面をトラバースする。そして,北東の方向に標高差100メートルほどの登り坂を登り,15時12分に辺室山山頂(653m)に到着する。山頂は照葉樹の疎林広場になっている。平らな山頂に落ち葉が積もっている。初冬の薄日が枯れ枝の間から射し込んで来る。
 山頂近くに三角点があるはずである。この三角点(644.3m)をどうしても確かめたい。私はガイドの許可を得て,少し先にあると思われる三角点を探す。三角点は山頂から数十メートル北東に進んだところにあった。縁起のために三角点の写真を撮る。
 
       <物見峠への分岐>              <辺室山山頂にて:山旅スクール5期の仲間>

<土山峠へ下る>

■一般登山道を下る
 15時20分に辺室山を出発する。
 ここから土山峠までの登山道は,一般の登山道なので,特段に厳しいところはない。ほぼ北の方向に伸びるなだらかな下りの尾根道に沿って進む。標高570メートル近くで,尾根は北北東と北北西の方向に分岐する。私達は北北東の尾根を下り続ける。ここからやや急な下り坂になる。
 標高435メートルの鞍部を通過してから,503メートル峰の西斜面をトラバースして,北に向かう尾根に入る。標高470メートル地点で,ほぼ北に向かう2本の尾根に枝分かれする。私達は踏み跡に沿って進行方向左側(つまり西側)の尾根を辿る。その後,やや急な下り坂を下り続ける。やがて自動車道に沿う急な斜面をジグザグにトラバースする。枯れ枝を通して,眼下に私達を出迎えるタクシーが4台停まっているのが見える。
 
       <辺室山の三角点>                  <土山峠登山口>

■土山峠から帰宅
 16時07分,私達は土山峠(295m)に,無事,到着する。
 私達は,待っていたタクシーに分乗して,鶴巻温泉まで移動。入浴。そして,Nガイドからの話を伺って,18時30分頃解散となる。小田急電鉄と東海道本線を乗り継いで,20時30分頃,無事,帰宅。

<ラップタイム>

 7:55  本厚木駅前発(東横交通タクシー相乗り)
 8:35  唐沢キャンプ場着
 9:12  歩き出し(315m)
 9:15  赤い橋を渡る
10:24  555m地点(10:34まで休憩)
10:53  尾根に出る(665m)(11:06まで休憩)
11:28  南東のヤセ尾根(750m)
12:12  800mピーク(12:14まで休憩)
12:38  鍋嵐山頂(835m)13:03まで昼食)
14:18  719ピーク
14:32  物見峠分岐(700m)
14:47  641mピーク(14:58まで休憩)
15:12  辺室山山頂(644m)(15:20まで休憩)
16:07  土山峠(295m)歩き終わり
16:12  土山峠発(東横交通タクシー相乗り)
16:40  鶴巻温泉「弘法の湯」(18:21解散)

[山行記録]

■登攀高度    
691m

■下降高度    714 m

■水平歩行距離  5.6km

■所要時間(休憩時間を含む)
 
唐沢キャンプ場発    9:12
  土山峠着       16:07
 (所要時間)    6時間55分
                        (おわり)

「鍋嵐・辺室山縦走」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/33901f2a8d7c942bf96f1cb22bec7e2f
「鍋嵐・辺室山縦走」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/609e08f81de0c094b7e50863fb3d1971


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