中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

蛇骨岳の樹氷:浅間山登頂(14)

2006年10月23日 10時01分16秒 | 関東・伊豆箱根・上信越

         蛇骨山の樹氷:浅間山登頂(14)
              (小諸グループ)
             2006年10月7日(土)~8日(日)
            ※http://ameblo.jp/flower-hillもご覧ください。

 ■裏コースを進む
 7時56分に高峰高原ホテルを出発した私達は,裏コースを登り始めた。浅間外輪山の西側の斜面をトラバースする道である。林の間に霧が立ち込めている。木立が遠くなるに連れて,霧の中にぼんやりと見えなくなっていく。
 登山道の勾配は,それほど急ではないが,路面の状態は余り良くない。滑りやすい石や木の根が作った穴ぼこが至る所に空いている。時には道路の上にスッポリと倒れ込んだ腐った木の上を綱渡りのようにして渡るところもある。
 若い連中は,力任せにドンドンと先に行ってしまう。この辺りが,登山学校で勉強した連中と違う面白さである。彼らにしてみれば,浅間山は,子供の頃から慣れ親しんできた遊び場である。着る物や履く物にしても,「木綿はダメだ」「踝が隠れる長さの軽登山靴にしなさい」等々とうるさいことは言われていない。頭にタオルを巻き付け,木綿のジーンズを履き,普通の運動靴のまま,思いのまま登っていく。どうせ,彼らは最初張り切りすぎて,後半はバテるに決まっている。そんなことは,本人達も,私も,良く分かっている。でも,私は,この野趣豊かな連中との登山を,とても楽しみにしている。
 このところ,運動不足気味の弟が音を上げ始める。その弟の歩調に合わせて,私もユックリと登り続ける。高度が高くなるに連れて,霧がますます濃くなり,風も出てくる。そんな中でも,もう少し経てば,天気予報の通りに晴れてくると一縷の望みを抱いている。 9時09分,標高2220メートル付近の大きな石の上で,5分ほど休憩を取る。その間,先に行った連中は登り続けているだろう。ますます彼らとの間は空いてしまうが仕方がない。
 9時15分,再び歩き出す。

■蛇骨山山頂に到着


              <蛇骨岳山頂>
 やがて,登山道の勾配が,少しずつ厳しくなり始める。外輪山の山麓を大きく曲がりくねりながら登り続ける。やがて,前方に外輪山の山稜が見え始める。木の間から,先に行った連中の話し声が聞こえ出す。そして,シャクナゲの群生地に入り込む。このシャクナゲが見え出すと,外輪山の尾根はすぐそこである。 9時39分,弟親子と私の3人も,無事,蛇骨岳山頂(2380m)に到着する。
 「大分待ちましたか・・・・」
と先に到着した連中に聞く。
 「大して待ちません・・・20分ぐらいです・・・」
と事も無げに答える。
 外輪山の尾根に出ると,群馬県側から猛烈な強風が吹き付けている。天気が良ければ,すぐそこに聳えている浅間山が手に取るように見えるはずだが,今日は濃い霧が視界を遮っている。乳白色の霧以外には,何も見えない。これまで私達は,風が外輪山で遮られている長野県側の登山道を登っていたので,頂上付近でこんなに強い風が吹いているとは思っていなかった。
 山頂は絶え間なく冷たい風が吹き付けている。私達は,岩陰に隠れるようにして,暫くの間,天気の回復を待つことにする。
 岩肌にへばり付くように生えている松の木に,霙混じりの強風が吹き付ける。瞬く間に霧氷が木にへばり付いて綺麗な樹氷に返信する。しかし,暫くすると,一段と強い風が吹いてきて,この樹氷を一気に吹き飛ばす。吹き飛ばされた樹氷が,ポキポキと折れた鉛筆のような氷塊になって,地べた一面に散乱している。まるで氷砂糖をまき散らしたような不思議な情景である。
 9時55分,蛇骨岳山頂を出発する。私達は,当初,Jバンドから湯ノ平へ降りるつもりであった。しかし,この天気の中で,Jバンドを降りるのは危険である。そこで予定を変更して,外輪山を南下することにする。そして,黒斑山辺りで,もし天候が回復したら,「草すべり」を経由して「湯ノ平」に降りる。天候が回復しなければ,残念ながら,そのまま中コースを下山して,高峰高原ホテルへ戻るつもりである。
                         (つづく)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。