中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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熊野古道:大雲取越・小雲取越縦走(7)

2007年04月15日 19時32分57秒 | 南アルプス・西日本

         熊野古道:大雲取越・小雲取越縦走(7)
             (湘南カラビナ隊)
       2007年3月30日(金)~4月1日(日)

第3日目 4月1日(日)
(つづき)

 <小雲取越を行く>

■石堂茶屋跡

 8時53分頃,桜峠を通過した私達は標高差100メートルほどを一気に下る。ヤセ尾根を通過した後,尾根の東側斜面に沿ったトラバース道になる。そして,途中からは下りの階段道に変わる。そして,標高380メートル付近で広い尾根沿いの道になる。暫くの間は,ほぼ水平の道をひたすら歩き続ける。
 9時15分に,小口を出発してから,水平距離で5.5キロメートルほどのところを歩いている。丁度この辺りに石堂茶屋跡(400m)がある。石堂茶屋跡には東屋が建っている。私達は,ここで10分ほど休憩を取る。
 この辺りは谷筋になっていて,周囲は深い森林で覆われている。東屋の直ぐ西側は小さな谷になっている。この谷に水場があるのが見えるが,今日の水場は,どうやら枯れているようである。

■賽の河原
 9時27分に石堂茶屋跡を出発する。暫くの間は,ほぼ水平な登山道が続く。やがて急な登り坂になる。この坂の途中にある賽の河原を9時31分に通過する。空色の文字で「賽の河原」と書いた看板が立っている。その脇に沢山の石を,紡錘形に,1メートルほどの高さまで積んだ小山がある。その小山の上に地蔵像が置かれている。
 
                <賽の河原>

 賽の河原を通過して間もなく,950メートル峰を通過する。ここからはなだらかな下り坂になる。そして,9時45分に林道と交差する(395m)。林道は立派に舗装されている。苔むした山道から,いきなりこの舗装道路に飛び出すと,何ともいえないちぐはぐな感じがする。

■和歌山県朝日夕日百選の碑
 林道を左手に少し先に小さな広場が見える。広場の片隅に,大きな記念碑のようなものが建っている。物好きな私は,この碑が気になって仕方がない。仲間に,
 「あの碑を見に行きませんか・・?」
と促すが,誰も関心を示さない。
 私は1人で,碑を見に行く。その間に仲間は先に行ってしまう。急いで碑を確かめる。碑には「連峰雲起」と書いてある。どうやら,ここは「和歌山県朝日夕日百選」に選ばれた所のようである。

           <連峰雲起>

■如法山をトラバース
 林道を横切ると,ふたたび登り坂になる。目の前には標高609メートルの如法山が聳えている。あの山の山頂を越えるのかと,少々心配になるが。登山道は如法山の西側斜面をくねくねとトラバースしながら続いている。地形図を確かめると,この辺りが小雲取越のど真ん中になっているようである。
 9時56分に二本杉峠(435)を通過する。

■百間ぐら
 10時01分,百間ぐら(435m)に到着する。ここで10分ほど休憩を取る。ここからの眺望は格別に素晴らしい。傍らに石仏が旅人を見守るように立っている。急いで辺りの写真を何枚か撮る。何という名前の山かは分からないが,西の方に三角形に尖った大きな山が聳えている。遠くの山が茫洋とした春霞の中にうねっている。
 

                  <百間ぐらの地蔵と眺望>

 10時10分に百間ぐらを出発する。直ぐに急な下り坂になる。この辺りから尾根沿いの山道になる。暫く進むと,なだらかで歩きやすい下り勾配の道になる。いつの間にか,道幅も随分と広くなり,随分と歩きやすくなる。

     <長閑な散策路>               <万才峠分岐>

■万才峠から松畑茶屋
 10時27分に万才峠(マンセトオゲ)分岐を通過する。分岐点には,万才峠分岐を示す白い小さな指導標が建っているが,その横に「本宮・熊野川」と書いた大きな指導標があるので,つい小さい方の指導標を見逃しそうになる。登山道はますますなだらかになる。まるで,一般の公園の散策路のような感じになる。

           <松畑茶屋跡付近の登山道>

 10時32分,登山道の道幅は一層広くなる。道の両側に木製のベンチのようなものが20メートルほど続く。ベンチの間の道はぬかるんでいる。ベンチを通り過ぎて,10時33分,私達は松畑茶屋跡(290m)に到着する。ここで,5分ほど休憩を取る。

■雄大な熊野川
 松畑茶屋跡から先は,なだらかな下り坂になる。そして,一旦石段を少しばかり登ってから,またなだらかな下り坂になる。結構長い単調な道が続く。私達は黙々と歩き続ける。道幅が一層広くなる。
 11時27分頃,標高170メートルの地点を通過する。進行方向右手の木の間から,突然,広々とした河原が見え始める。熊野川である。さらに進むと,眼下に広い熊野川の河原が一面に広がって見える。実に気持ちの良い景色である。路肩から少し下に,大きな桜が空いっぱいに枝を広げている。満開の桜の間から明るい河原が見下ろせる。息を飲むような壮大で優美な風景である。

            <満開の桜と熊野川>

 ゆっくりと風景を楽しみながら下り坂を進む。やがて請川の集落が見え始める。足下には国道168号線が見えている。登山道を,民家に突き当たるように進み,軒をかすめながら右折する。そして,民家風のお寺,宝山仏舎利宝珠尊の前をかすめるように通過する。そして,階段を降りると国道に合流する(11時39分)。

          <仏舎利宝珠尊>
 

 登山道から国道に出たところにトイレ棟が建っている。ここで数分の休憩を取った後,11時47分に下地橋バス停に到着する。
 やっと,大雲取越・小雲取越の長い旅が終わった。
                          (つづく)



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