中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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熊野古道:大雲取越・小雲取越縦走(7)

2007年04月14日 09時34分36秒 | 南アルプス・西日本
        熊野古道:大雲取越・小雲取越縦走(7)
           (湘南カラビナ隊)
      2007年3月30日(金)~4月1日(日)

第3日目 4月1日(日) 
雨後晴後曇
 
<中辺道を楽しむ>

■小口自然の家を出発
 早朝,5時20分に起床。
 今日から4月である。4月ともなれば,さすがに日の出も早くなっている。外はもう十分に明るくなっている。幸運なことに,夜中に降り続いていた雨も止んでいる。
 6時から朝食を摂る。自然の家のスタッフが,早出したいという私達の願いを聞き入れて,特別に早く用意してくれた。温泉タマゴ,焼きシャケなど品数が豊富である。
 朝食を終わり次第,出発の支度をして外へ出る。

           <小口自然の家の朝食>

■小口高倉神社を詣でる
 元校庭の先にこんもりとした森が見えている。鎮守の森なのだろうか。私は昨日からこの森が気になって仕方がなかった。そこで,一同よりも少し早く外へ出た私は,この森を見に行く。こんもりとした森の中に,苔むした古いお社が建っている。急いで写真を撮る。
    
             <小口高倉神社>

 傍らの案内板を見ると,この鎮守は小口高倉神社と呼び,熊野川町の指定文化財になっているようである。銅吹きなのだろうか,朝露でピカピカと黒光りする屋根の見事なお堂である。傍らには杉の巨木が生えている。辺りは,何とも神々しい雰囲気に包まれている。

■ホラ貝で送られる
 自然の家を出て,高架道の下を潜る。周辺の桜は丁度満開である。私達は本通りに出る坂道を登り始める。丁度そのとき,本通りの方から1台の自動車が下ってくる。私達を見て自動車は直ぐに停車する。中からオバサンがホラ貝を持って降りてくる。そして私達に向かって,
 「ポオ・・オ~」
とホラ貝を吹く。

           <ホラ貝を吹いて私達を見送る>
 
 多分,私達が宿泊施設を出るときに,ホラ貝を吹いて見送る予定にしていたのだと思う。私達が予定より10分ほど早く出発したので,間に合わなかったのだろう。
 「さようなら・・・お世話になりました・・・」
と私達は口々にホラ貝吹きのオバサンに挨拶する。
 何となく,ほのぼのとした気分になる。

■尾切地蔵に迎えられる
 坂を登って本通りの自動車道に出る。そして,暫くの間,登り坂の自動車道を歩く。直ぐに小口トンネルに入る(6時55分)が,1分ほどで反対側の出口に到着する。ここから,なだらかな下り道になる。小和瀬バス停で小和瀬橋を渡る。この辺りが小和瀬渡し場跡である。橋の上から小口の集落が見下ろせる。周囲を山に囲まれている。蛇行する東川が集落の中央を流れている。彼方此方に満開の桜が見える。

          <墨絵のような情景が広がる>

 集落を囲む山々の頂は春霞に霞んでいる。まるで墨絵を見ているような素晴らしい情景である。橋を渡るとすぐに急な石段の登山道に入る。苔むした石垣に青い板に「熊野道」と書いた案内板が取り付けられている。私達は川の右岸に沿ったトラバース道を進む。瞬く間に高度を稼ぐ。

            <熊野道への入口>

 7時17分に尾切地蔵(標高105m)に到着する。苔が生えた石造りの祠に真新しい注連縄が取り付けられている。傍らには歌碑が建っている。今日は湿度が高く,しかもいきなり急傾斜の登りが続いたので,もう汗ばんでくる。ここで,衣服調整のために,2~3分休憩を取る。

              <尾切地蔵>

■桜峠に到着
 7時20分に,私達は尾切地蔵を出発する。尾根沿いの急な石段道が連続する。なかなか大変な坂道である。私達は一息入れるために,標高240メートル付近で,5分ほど休憩を取る(7時44分から7時50分まで)。この辺りの道を中辺道と呼ぶようである。
 やがてトラバース道は尾根道に変わる。さらに進むと,勾配は幾分なだらかになる。そして,8時27分に桜茶屋跡(390m)に到着する。ここには切妻造りやや大きな屋根付きの休憩所が建っている。ここで7分ほど休憩を取る。
 8時37分に桜茶屋を出発する。ほんの暫くの間,平らな道を進むと,再び急な登り坂になる。そして,8時53分頃,桜峠(466m)を通過する。ここから一転して,急な下り坂になる。
                             (つづく)


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